2019 . 3 . 16

眼瞼形成術は下垂手術と目頭形成術のセットが定番か?。見事に自然で綺麗な結果です。

画像を見るとキツい目付きです。一重瞼(奥二重以下)で、蒙古襞が被さり突っ張って目頭の高さより目尻の高さが、測っていませんが見て判る通りにかなり上にあるのは、吊り目と称されます。前にも書きましたが、東アジア人は平均的に吊り目です。蒙古襞が無い人は在せんからです。でも蒙古襞の被さりの幅と拘縮(突っ張り)の程度には個体差があります。一重瞼の人では二重瞼の人と比べて内眼角間距離(目の間)で平均的に3㎜の差があります。統計的に調べました。さらにその中でも蒙古襞の狗縮度が強い人が居ます。

最近目頭切開と言わずに目頭形成術と称しています。目頭切開と称していた時代からブログに多くの症例を提示して来ました。このブログを始めた5年前から見ていって目頭切開のカテゴリーで選ぶと約200例載せて来ました。ざっと見てその倍以上の症例があります。400例の中で蒙古襞の程度が最も強い症例の一つです。皆さんもどの程度治せるか楽しみでしょう?。

症例は23歳女性。先天性奥二重(下の方に折れ返りがある)といっても、第一眼位(顔面正立して正面視)で瞼縁に前葉(皮膚眼輪筋)が被さっているのは一重瞼の機能。後葉はLF12mmで正常下限。眼裂横径21mm!:内眼角間距離(一重瞼の平均値=36mm)36mm:角膜中心間距離(女性の平均値60mm)57mmと眼球は離れていないのに対して目の横が小さく、その分蒙古襞の被さりと拘縮が強い。一重瞼の典型的な蒙古襞。フェニレフリンテストで一時的に開瞼強化が出来ることから後葉も改善の余地がある。

デザインはライン変えないで切除3mm。LT法で挙筋前転効果は得られる。重瞼固定はしっかりする。蒙古襞は数字上内眼角間を3mm寄せる為に一辺4mmのZ-形成法が適応と考えられる。目頭の指す方向を挙げて横向きにしたい。

画像を見ましょう。

IMG_0402術前の正面像です。下には近接像。

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下にデザイン画。開&閉で撮りました。

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上のデザイン画像の左眼瞼(向かって右)の目頭部に、下の線画の左図が描かれています。

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術直後の正面像の左眼瞼の目頭部の創は上の線画の右図と同じ線です。

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目を開いていると眼瞼下垂手術の創は見えませんが、目頭形成術の創は見えます。それにしてもよく開きました。下に手術翌日の画像。

IMG_0441腫脹が亢進して開瞼が不明。内出血は少々。

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腫れて開きにくいため撮影時にカメラを凝視出来ません。結果的にフォーカスが合いません。

術後1週間で抜糸しました。術前と比較しましょう。

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間違いなく開瞼は向上しています。眼裂(目の窓)の縦横の比率も適切で、吊り目ではありません。内側の黒目が露出しました。術後早期は開瞼が強すぎるのと腫脹で重瞼の引き込みが強くなっている為にきつい印象を与えますが、必ず良くなり、優しい目元を魅せる様になります。お楽しみに!

術後1か月で来院されました。

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重瞼線がまだ揃っていません。何故かと言えば目頭切開の傷跡が上下とも硬い時期だからです。

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目頭形成の傷跡は紙上の図の如くですが、どの辺も赤く膨らんでいます。という事は肥厚性瘢痕の可能性が高いのです。重瞼線が右は肥厚性瘢痕の下に、左は上に逃げています。私は繋げてデザインしましたから肥厚性瘢痕が軽快したら、重瞼線は目頭の上辺と繫がります。

創の線がくっ付く際に断層の両側からコラーゲンが析出(歯磨きのチューブから押し出される様に伸びる事)して癒合するのですが、創跡を治すコラーゲンはタイプⅢと言って、硬くしかも縮む事で強固に付ける作用があります。タイプⅢコラーゲンは横方向だけでなく縦方向にも収縮しますから線が帯状に硬くなります。タイプⅢコラーゲンはリモデリングされて、術後3ヶ月以降には正常のコラーゲンであるタイプⅠが析出して来ます。

肥厚性瘢痕はこのコラーゲンタイプⅢが過剰に析出して創縁間に詰まり、表皮を押し上げます。同時に毛細血管の増生も過剰となり(コラーゲンを動員する為に創傷治癒機転である毛細血管が反応する。)発赤も強くしかも緊満します。どの反応も個体差がありますが緊張も影響します。

目頭形成は蒙古襞の狗縮を治す手術で、理論的にZ−形成法は蒙古襞の狗縮を解除する事の出来る唯一の方法です。ですがあくまでも理論的で、上の二辺は縦方向に近いので眼瞼の開閉に伴って横V字の角度を変えながら伸び縮みします。つまり引っ張られます。引っ張られると緊張が掛かるので目頭形成手術の傷跡は肥厚性瘢痕を生じ易いのです。

その上更に、目頭形成手術に繋げて眼瞼下垂手術切開法を併施する時は、Z−形成手術の上の辺に眼瞼の創線が繫げます。もちろん重瞼線を目頭の創跡と繫げるべきですから、そうしています。ですが合わせると上辺は長くなる事になります。長い線程緊張が掛かるので、肥厚性瘢痕が起き易いのです。でも蒙古襞の狗縮に因る緊張は緩和されているので、必ず肥厚性瘢痕は解消し、成熟瘢痕になります。

尚、三日月型目頭切開(切除)法では蒙古襞の狗縮が解除されないので、緊張が永久的に残り、しかも狗縮の解除は為されません。単に蒙古襞の被さった皮膚が取り除かれるだけです。ですから絶対にやってはいけない手術法です。これをする者は科学的な医療をしていない証左と言えます。

何かと難しい説明に終始しましたが、要するに術後3ヶ月には重瞼線は綺麗に繫がると思います。

当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しブログを掲載しています。 医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。

施術のリスク・副作用について:・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・目頭の切開部位は、目やにがでる場所ですので、消毒にご来院下さい。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、切開部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。