眼瞼下垂手術・よくある質問
眼瞼下垂(がんけんかすい)という耳慣れない言葉に、何だろう?と思われる方も多いかと思います。
眼瞼下垂とはまぶたを上げる筋肉がゆるんで弱くなり、まぶたが下がって目が開けにくくなってしまう状態を言います。 眼瞼下垂になると、眉の上の筋肉(前頭筋)で目を開けるため、おでこにしわができやすくなったり、頭痛や肩こりが起こることがあります。
実は眼瞼下垂は自分で気付いていない人のほうが多いのですが、老人性眼瞼下垂で視野障害のある方は保険適応が可能です。 加齢とともに眼瞼下垂になる人が多いのでハードコンタクトなどで若くして眼瞼下垂になると、老けて見られます。
眼瞼下垂手術は形成外科でも行っていますが、美しく仕上げようとすると高度な技術を要する手術です。 たるんだ眼瞼挙筋を引き締めるのですが、腫れると左右のバランスが取れなくなるので当院では顕微鏡手術の道具と材料を使用して慎重に行います。
Q:眼瞼下垂とは何ですか?
眼瞼下垂症」とは、眼を開ける筋肉(眼瞼挙筋)がゆるんだ状態を言います。
すなわち、眼が開けにくくなるため、それをカバーしようとして眉を挙げる筋肉(前頭筋)を無理に使ったり、顔を上げて物を見るようになったりします。
俳優さんが、お年寄りの演技をする時に腰をかがめて顎を突き出す動きをするのは、老人は眼瞼下垂になっている人が多いので、そのような姿勢をすると老人に見える、ということから来ています。
先天性眼瞼下垂や、コンタクト性の眼瞼下垂などもありますが、上記の理由により若くして眼瞼下垂になると老けて見られるため、手術をした方が良いと思われます。
当院では若い人向けの手術として切らない眼瞼下垂手術をすることが可能です。視野障害があるなど、症状によっては保険適応も可能ですので眼瞼下垂の方はお気軽にカウンセリングにお越し下さい。
Q:眼瞼下垂の症状を教えて下さい。
眼瞼下垂症状としては
①眼が開きにくい、年齢とともに小さくなってきた
②上まぶたのくぼみが出てきた
③目を開けると額にしわが出来やすい
④夕方になると額や目の奥が痛くなる
⑤肩こり、偏頭痛が出やすい
などがあり、3つ以上当てはまる方は眼瞼下垂症の可能性があるため、専門医の診断を受けることをお勧めいたします。
Q:眼瞼下垂症の手術について詳しく教えて下さい。
手術としては当院では切開法と切らない方法、筋膜移植法の3種類おこなっています。
①切開法
二重にしたい希望のライン上でデザインをして切開をします。
眼瞼挙筋上を剥離して、縮めたい長さの挙筋を瞼板上にナイロン糸でタッキング(縮めて止める)を行います。 余分な皮膚を切除して縫合します。
この方法は信州大学の松尾教授が開発した方法で、広く形成外科で行われてきています。従来の方法と違って挙筋を短縮しすぎた場合にも簡単に修正できるのが特徴です。
②切らない眼瞼下垂手術
瞼板をひっくり返してミューラー筋に麻酔をします。ミューラー筋をまぶたの裏側から短縮して瞼板にナイロン糸で固定します。結び目をミューラー筋の中に埋め込みます。
必要に応じて、まぶたの表側から埋没法または脂肪除去をおこないます。
切らない眼瞼下垂手術はまぶたの上にたるみの少ない40歳くらいまでの方に適応があります。当院オリジナルの方法です。
③筋膜移植術
大腿筋膜を薄く取り、二重のラインと眉毛下の前頭筋を筋膜で結びつけて眉毛を上げると目が開くようにします。先天性眼瞼下垂など、眼瞼挙筋の働きがほとんどない方に適応があります。
いずれの方法を取ると最も良いかは専門医の診察を受けて頂いたうえで診断してもらって下さい。
Q:手術時間、術後の腫れなどが気になります。
①切らない眼瞼下垂手術の場合
手術時間:約40分
術後の腫れ:個人差はあるが泣き腫らしたあと程度の腫れが2~3日。
落ち着くのに1週間位
②切開法の場合
手術時間:約90分
術後の腫れ:個人差があるが腫れは約1週間続き、抜糸後に急速に引く。
落ち着くのに2週間くらい
だいたいの経過は以上のようになりますが、眼窩脂肪の量やご希望の二重のラインなどによって異なってきますので、詳しくはカウンセリングでお尋ね下さい。
Q:眼瞼下垂手術の料金は?
視野障害などの症状がある場合、先天性眼瞼下垂などは保険適応となり、両目で約55,000円程度です。
切らない眼瞼下垂手術は385,000円 切開法の眼瞼下垂手術は462,000円となります。