2015 . 8 . 26

加齢性のまぶたのたるみはもったいない。黒目整形で治して、明るい毎日!:1週間でなんかいい感じ!

先週NILT法で若返りを図った症例患者さんです。1週間後でいい感じが見られます。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA術前 OLYMPUS DIGITAL CAMERA術直後 OLYMPUS DIGITAL CAMERA1週間

症例は53歳、女性。生来二重まぶたで。目がパッチリしていた。加齢に伴い皮膚が弛緩伸展し重瞼が狭くなってきただけでなく、開瞼も落ちてきた。肩こりや頭痛も伴ってきた。挙筋筋力(=眼瞼滑動距離)は13mmと正常であり、先天性眼瞼下垂ではない。コンタクトレンズ装用歴はないが、慢性的な物理的外力による後天性腱膜性眼瞼下垂と考えられる。もちろんフェニレフリンテストではよく反応する。

皮膚性の要素は伸展した分を除去するほうが理に適っているのですが、今回のケースは重瞼を上げることで機能的には、充足できるとの診断となりました。

今回の症例は、大きな変化をしていませんが、よーく見て下さい。術前と1週間では、開きが違います。黒目がちゃんと出ています。三白眼が解消しています。瞼縁が見えています。要するに明るい目元。元気な目元。若々しい表情が達成されました。だって、術前の画像じゃあ、お疲れ様と言いたくなります。術後の画像なら、明るく対話できる顔つきです。これだけで手術は成功と誇れます。患者さんも大変満足されています。しかも、ダウンタイムは数日でした。それだけでもお得でしたね。

切らない眼瞼下垂手術は埋没法の一種です。二重を糸で止めて作製すると同時に、眼瞼挙筋を結膜側から縫縮して、開瞼力を上げる手術です。黒目が露出するから黒目整形と呼んでいます。ホームページでは、NILT法として紹介しています。

通常、加齢に伴い挙筋の伸展が生じて来て(急になる事もあるが、多くは連続的に慢性的に進行します。)開瞼が低下すると同時に皮膚が伸展したるんで来ます。ですから、皮膚切除を要する場合切開を要します。

今回の症例は、挙筋の低下が主体で、もちろん皮膚も伸展したとの事ですが、元々二重が狭いほうではなかったので、瞼縁に被さっていません。だから、挙筋を強化するだけでいいか、皮膚はちょっと二重を広くすれば事足りる症例でした。今回は、二重を1.5mm上げました。挙筋を強化して瞼縁が挙がる分二重は狭くなる分を挙げた計算です。術前にフェニレフリンテストをした際によーく開いたので、同時に二重のシミュレーションしてみたらいい感じなので、これで出来ると思ったのです。患者さんもピンと来たようです。

フェニレフリンテストは、目薬で一時的にミューラー筋を収縮させることで腱膜を縫い寄せたのと同じ効果を作るテスト法です。ですから、フェニレフリンテストでよく開いたなら、LT法で同じサイズまでできます。 挙筋筋力の先天的な低下がなくて、後天性腱膜性眼瞼下垂を来した症例には、NILT法がよく効くことが判っています。

腱膜性とは、腱膜が伸びて瞼縁に力が伝わらない状態ですが、LT法は挙筋を瞼板(瞼縁)に縫い繋げるので、確実に力が伝わる構造に改良できます。 本症例は加齢性の眼瞼下垂で、NILT法が適応するお得な患者さんでした。1週間でここまで結果が出せるのが、NILT法の長所ですが、まだまだ微妙な変化があり得ます。

加齢性腱膜性眼瞼下垂に対するNILT法の症例提示は少ないので、今後の経過を追っていくのは皆さんの参考になると思います。とは言っても適応症例は多くはありませんので、来院の上診察とシミュレーションを受けて下さい。 それでは次週の画像提示を期待してください。