カテゴリー別アーカイブ: PRP療法

2024 . 3 . 14

Augmentation,増大効果≒充填法には、硬くない組織を造るPRPが綺麗です。逆にその様な考えでないとうまく埋まらないかな?。

PRP,Platelet Rich Plasma療法は、美容皮膚科領域で喧伝される、皮膚の張りを造る注入剤ではないと考えます。題名に書いた様に充填材です。加齢や生来からの減量部位に組織を取り戻す作用が見込めます。患者さんは「たるみ、弛み。」と簡単に言いますが、加齢で起きる変化(変形)には下垂と減量と伸展があります。 加齢で皮膚は伸びます。面積が増えた皮膚は皺シワになるので、弛みと表現されます。さらに皮膚は伸びると、重力で落ち下がります。下垂です。視点が下方移動するから弛みに見えます。そして顔面皮膚には、支持靭帯と表情筋という支えが所々に付着しています。顔面骨から表情筋を貫いて皮膚の裏の真皮層に到る柱みたいな紐状のコラーゲンの束です。ですから、下垂して膨隆した部分が上から、人体で支えられ
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2023 . 9 . 8

たまには注射系の治療も載せます。とは言ってもPRP療法は単なる再生医療でなく、Augmentation=増量です。

Augmentationとは組織の増量です。顔面の皮膚皮下組織を厚くして形を整えます。PRP注入はいくつかの部位には最適です。PRPとはPlatelet rich Plasmaの略で、訳すと多血小板血清です。自己採血して遠心分離して作ります。血小板は出血を止める血球の一つですが、組織成長因子を含みます。傷が治る際に働くからです。濃度を上げたPRPを注入すると、一度はまず血清の量で組織が増量し、水分は48時間から吸収されていきますが、成長因子も同時に働き、増量した組織が保たれます。ただし一般的には、表皮細胞を成長させて、皮膚(肌)に張りを作る作用が利用されます。この方法で確かに張りは造れますが、たるんで落ちたり、へこんで凹凸となった顔面の形態は治せません。加齢変形でも、顔面の生来の輪郭でその原
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2023 . 8 . 3

人中部の上を中心とした上白唇短縮術の二回目。実は一回目は私の初の症例です。同時に頬のコケ=頬骨弓部の下の段差にPRP

近々9月末に北海道札幌で日本美容外科学会 JSAPS, Japan Society of Aesthetic Plastic Surgery があります。発表を依頼されました。日本に二つある美容外科学会の一方の形成外科トレーニングを受けた美容外科医の集まる側の学会です。お題はやっぱり、”Rejuvenation 口唇”です。Rejuvenation とはJuvenile,若年を、Re, 再現する、つまり若返りです。口唇は10年で1㎜伸びますから、若返りの為には欠かせない手術です。もっとも若年時から長い人も居ますから、Rejuvenationに限りませんが・・。ちなみに昨年にはもう一つの日本美容外科学会 JSAS, Japan Society of Aesthetic Surgery でも依頼
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2023 . 6 . 9

咋年末は手術が続きました。広範囲剥離Jowl Liftにはいいタイミングです。しっかり挙げます。

昨年12月中は手術三昧で、大きな手術が多く当然モニター希望の症例も多かったのですが、新たな版を描きませんでした。正直忙しかったからではありますが、実はもう二つ、ブログを書くアプリが更新されて使えなくなったのと、いつも大阪のクリニックで使っているPCが壊れたというか、古くなって動きが落ちたので書けなかったのです。やっとMacを買い換えて、ソフトの使い方も専門家に教えてもらって、今年に入ってやっと、順次ブログを書き始めました。ところで本当にブログは私が書き連ねているからこうなったのです。その証拠です。文章も面白いと言ってくださる方がいらっしゃいます。でも本年の何回かは前振りを割愛します。アッ、この文を前振りにします。それでは初まり始まりです。 一言添えます。年末はダウンタイムを過ごせる場合
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2021 . 11 . 8

PRP療法は適応次第ですが、瞼頬溝(黒グマ)には最適です。今回特殊な病態にも応用しました。

本症例は珍しい病気をお持ちです。これまで治療不可能とされてきた強皮症の中でも限局性の、いわゆる剣状強皮症を、PRP注入療法で形態的に改善できるかという難しい症例です。疾病そのものを治せなくても、美容的に形態を改善できれば患者さんに取って光陰でしょう?。インターネット上で渉猟するも、注入療法を行っている医療機関は数少なく、それもコラーゲン注入がせいぜいです。そこで、私たちにはPRP治療には10年以上の経験がありますから、応用してみました。 実は今回のPRP療法は、下眼瞼の目袋の下の瞼頬溝を埋めることが目的だったのですが、剣状強皮症にも入れてみようかと、ひらめいたのです。周囲の医師に聞き回っても、誰も経験がなかったし、議論の末、理論的には副作用とか合併症は起こし得ないと考えました。ただし唯
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