カテゴリー別アーカイブ: 鼻唇角プロテーシス

2024 . 2 . 28

可愛い女子は何回かの美容医療を受けて来ましたが、経年変化に対して修正術を依頼されました。

Poly surgeryとは読んで字の如く多手術です。同一部位の複数回手術と、数々の部位の手術症例があります。これまで形成外科分野では、Poly surgery症例を好ましくないとされて来ました。その理由の一つには、同一部位を手術する場合には、それまでの治療法(手術に限らず侵襲)が少なからず影響するからです。深部も含む瘢痕(傷跡)が硬くて切りにくかったり、剥離(皮膚ならず内部の組織を剥がす事)の際に引っ掛かって力加減が難しかったりで、私に手間が増え、又は結果の良否に影響する可能性さえあり得ると言えます。もう一つの理由として前医が不明だったり、覚えていなかったり、少なくとも前の治療法が解らないことが多く、私が手術時に開けてびっくり玉手箱状態のことも少なからずあるから、私は術中に”どうしよう?!
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2023 . 3 . 21

鼻唇角(鼻柱基部)と鼻唇溝(鼻翼基部)はシリコンプロテーシスが有用で安全です。ヒアルロン酸等の注入では持続性がないので・・。

その時代の医療水準は学術的に成立します。医科大学や市中医療機関で研究された先端の医療行為法でも、本法では厚労省の管轄する日本医学会に加入している学会に於いて議論され、医学的に有用性が認められてコンセンサスを得た診療行為だけが保険収載されます。対して代替医療という言葉があります。医学的に学術的に有用性が認められていない医療行為です。サプリや自費治療は受ける側は有用性があると思い込んでいて良いのですが、大規模に治療結果を調べても統計的に有用性が認められなく、医学的に一般的に応用できないから保険収載(*脚注)できない訳です。 じゃあ、美容医療は保険収載されていないから、代替医療なのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。保険収載されていないのは、美容医療は不要不急の医療だから、保険
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2023 . 1 . 20

鼻唇溝プロテーシス(鼻翼基部とは間違い)と鼻唇角プロテーシス(鼻柱基部も間違い)の同時手術は2回目です。診断根拠があります。

何度も書いてきましたが、鼻唇溝プロテーシスと鼻唇角プロテーシスは私と私の父が発明した手術です。必要は発明の母とことわざにある様に、ニーズがあるからです。 鼻唇溝(ほうれい”線”は人相学用語で、正しくは溝)は、加齢変形と骨格の影響で深くなります。法令線は表情ジワですが、鼻翼の横の溝の上方に三角形の深い窪みがあります。従来からその部位を注射で埋めてきましたが、ここにたっぷり入れると”線”も引き出されて浅くなり目立たなくなることを、父は昔から知っていました。私が美容形成外科医となった34年前にも、真っ先に指示されました。注入物は種々ありましたが、吸収されるか、吸収されない物は肉芽化します。そこで父は、当然(父はシリコンのオーソリティー)ながらシリコンゴムを入れたくなります。となるとどのルート
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2022 . 9 . 29

鼻唇角プロテーシスは鈍角化が目的です。口周りの両顎の骨格的位置との関係が目的です。

鼻唇角とは、鼻柱の下の線と上白唇の人中溝の前の線の交点の角のことです。鼻柱基部とは鼻柱の両サイドの線と両側人中稜の交点です。微妙に違います。でもプロテーシスを入れて前に出す部位は前者が中央で、後者の間です。まあ近いほぼ同じ部分の喰い込みを無くしたいのです。目的は上顎歯槽部の前傾を目立たなくする場合と、角が鋭角に喰い込んでいるのを治したい場合ですが、関連した状態で、卵が先か鶏が先かの違いです。その目で画像を観て下されば意味が解ります。 本来は骨切りの適応もある場合でも、リスクが高いし、ダウンタイムが長く、また高額です。言ってみれば、骨は頭蓋骨ですから、頭と顔をばらさなくてはならないので、大血管や神経幹を損傷しない様に切る為には、解剖を熟知して居なければなりません。骨を切るのは当然電気のこ
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2022 . 9 . 1

あぐら鼻には鼻翼外側楔形切除術と鼻唇角プロテーシス挿入術が適応します。

美容医療に於いて形態的な理想を求めて外鼻の手術を行ないます。鼻の中と外は担当科が別で、鼻の中は耳鼻咽喉科ですが、鼻の外の形態は美容形成外科です。今どきは間違う人は少ないでしょうが、戦前の昔は耳鼻科医が外鼻も手術していました。まあどうでも良いことですが・・。 しかし外鼻の美容形成外科は多彩です。形態的な理想像といっても、アジア人は特徴的で、鼻が低く大きい。でも平均的に身長が低く、その割には顔の幅がある短頭ですから、比率的には鼻が余り大きく見えない。ただし逆に顔面の前面が平板でそこに鼻が乗っかっているから大きい鼻が目立つ人も居ます。何回も強弁してきましたが、美容形成外科に於いて形態の評価は夫々の部品だけでなく周囲の部品とのバランス、顔面と体幹の形態と、三次元的な比率を考慮しなければなりませ
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