2015 . 9 . 8

子供っぽい目元を大人っぽい眼に。黒目整形=眼瞼下垂手術埋没法と、目頭切開Z-形成術法=蒙古襞の拘縮解除術:3週間でいい形。

このところ続いた症例提示お中でもドラスティクに変えたい患者さんですが、3週間の経過で形態と機能が見えてきました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA術前

OLYMPUS DIGITAL CAMERA術直後

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

3週間後:形態的には完成に近いのですが、機能的には不明です。診察時は普通の感じだったのですが、撮影時には何故か力が入ってしまい、左目が開きすぎ、右前頭筋が収縮しているために吊り目になっています。

なるほど、形態(見た目、美容)と機能(動き方、開瞼)の観点を皆さんにお示ししたかったのですが、解りにくいかと思いました。

この場でお示ししてきたのは静止画像です。still:スティール写真といいます。科学的には、静的形態:static view といいます。これに対して動的形態:Dynamic view は動画でなければ解りませんし、それも相手が居る際の行動でなければ、普通の行動とはいえません。

症例患者さんでは、診察時にはもう手術が済んでいるので、落ち着いていて普通に対話していましたから、まぶたの動きは自然な表情でした。いいですか、人間は自然界の生き物ですから、人間の行動も自然です。ですが、術後の何らかの、精神的な行動制御の異常:例えば良い結果に見せようという潜在的意思や恥ずかしいから伏し目価値になるとか。術後経過中の局所の疼痛や緊張感などの自覚症状などで、動作に支障をきたしているために、自然な行動を阻害している機関がある場合もあります。

本症例では、写真撮影時に二つの行動が考えられます。一つは、目を大きくする手術をしたので、より大きく見せようと気を聞かせてくれたというかついつい力が入ったのかもしれません。もう一つは、術前と術後の写真を比べれば判ると思いますが、術前は開瞼時に常に前頭筋を収縮して眉を挙げていたのです。術後は何故か右だけが挙がります。目を開く意思は脳が指令する神経信号で伝わりますが眼瞼下垂でまぶたの開く量に限界があると、前頭筋を収縮するようになります。この信号は脳が出すのですが、信号が伝わるということは、回路が出来合てきたということです。神経回路は繋がったり途絶えたりするのです。開瞼の意思が脳で生じた時(起きて行動している時)に本来は眼瞼挙筋に向かう回路に信号が走ります。眼瞼下垂患者では、開瞼が足りないのを感知して、脳の中で代償的に別の回路ができます。先ずは前頭筋に向かう顔面神経へバイパスを作るのです。一度できた回路、特に永年頻用している回路は簡単に絶えません。本症例では右だけまだ残っているのでしょう。

今後は反省して、動画をお願いしようと思います。ご期待を!