2015 . 9 . 18

加齢性のまぶたのたるみはもったいない。黒目整形で治して、明るい日々!:4週間で明るい!

この症例は、解りにくくて解りやすいと思います。加齢性の眼瞼下垂症は生来の形態機能の個体差(つまり先天性眼瞼下垂症の程度)が反映するといういい症例です。

53歳で来院された患者さんを黒目整形で改善した症例です。下左図術前と下右図術後4週間を比較してみましょう。

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何か違いが、見られます。術前の画像では、レンズを見つめてもらったので、前頭筋には力を入れないでいます。上瞼縁と黒目(角膜中心)の垂直距離に注目して下さい。洋語ではMRD: Margin Reflex distance と言います。計測すると2,5㎜となります。術後の画像では、MRD が3㎜と正常化しています。

これが、黒目整形です。黒目は角膜部です。何故角膜部が黒いのかというと、角膜は眼球を覆っている表面の中で、細胞が薄く、血管がなく、光を通す透けている層なのです。すぐ奥には前房という水の層、絞りの役目の虹彩。その奥にカメラでいうとレンズである水晶体、その奥がゼリー状の硝子体ですから、これらは皆透明で光は素通りです。その奥にカメラでいうとフィルム(デジカメではCCD)である網膜があります。網膜は視細胞がびっしり並んでいて、デジカメに例えるとカラーで650万画素、モノクロなら2000万画素もあります。撮像子(視細胞)は光を吸収して神経信号に変換するので、光を反射しません。だから黒いのです。私達が角膜部を見て黒いのは黒い網膜を透見しているからです。もっとも瞳とは角膜中心の部分で、虹彩の孔を通った光が一部水晶体で反射するので真っ正面から光が当たると瞳はキラッと光ります。フラッシュを焚いて写真取ると赤めになるでしょ?。当院ではフラッシュを焚かないので、瞳が光りません。むしろ黒いです。本来MRDとはReflex ですから反射する点を角膜中央として眼瞼の開瞼距離を計測する方法です。当院の方法では、Margin=瞼縁 Black point=瞳 distance=距離ですから、MBDとなりますかね?。

いずれにしても、黒目整形は開瞼を本当にミリ単位で改善する手術で、よーく見ないとその効果は判りません。通常、対人関係で人の目を見て会話するべきなのですが、黒目の大きさを注目している人はいる訳ありませんよね。でも、印象として、雰囲気として、なんかキラキラしている感じ、目が大きく開いている感じ、明るい感じは認識されているものです。「若々しく元気に見えるんだけど!」っていわれて喜ばれる患者さんがひっきりなしです。

さらに、まぶたは上眼瞼挙筋が引き上げるのですが、筋作用の機能的な強弱は私達の守備範囲ですが、筋を収縮させるのは脳からの電気信号です。この信号は、自律神経のバランスでコントロールされ、戦闘的な場面では強過ぎ、休息(休眠)時には弱いのは当然ですから、丁度良く、でもよく信号が出ている時は、生き生きして見えます。信号が適切でも、まぶたの構造が加齢で劣化すると元気がなく見えます。上左図がそれです。まぶたの構造を改良(この場合再建と言える)すると、適切な脳からの信号を無駄無く反映して、元気を取り戻して見えるのです。私は術後に診察して、「キラキラしていますね。」と言ってしまいます。患者さんは「エえ〜、ほんと〜!」と言いながらニコニコされて、心の中で喜びを噛み締めてお帰りになります。

もう一度提示する機会をもてたらいいなと考えます。中長期的にどれだけ保てるか、逆に丁度いいか?、加齢にどれだけ抵抗できるかを、提示していけたら皆様のためになると思います。