2015 . 11 . 11

子供っぽい目元を大人っぽい眼に。黒目整形=眼瞼下垂手術埋没法と、目頭切開Z-形成術法=蒙古襞の拘縮解除術:3か月で完成としましょう。

ご覧の様に、目の窓の横幅が小さい。眉毛を挙げてしまう。目力が弱い。目元が子供っぽい症例。今回3ヶ月の経過を提示したいと思います。

症例は20歳、女性。生来の一重まぶたで、挙筋筋力(滑動距離)は13㎜と正常下限ですが、開眼時に常時前頭筋は収縮しています(眉毛を挙げています)。もちろん、一重まぶたによる皮膚性眼瞼下垂があるからです。それに、眼裂横径が25㎜、内眼角間距離が36㎜と眼裂狭小傾向です。傾向というのは、数字的には正常範囲だからです。間が36㎜は標準偏差内ですが、顔が小さい(体格も)ので、それとの比率としては、離れて見えます。つまり小顔、開きが弱い、横幅が小さい、その結果眉毛を挙げている。これらの症状が揃っているため、形態的に子供っぽく感じられ、社会機能的に損失を来していると考えられる症例です。

眼瞼下垂症手術と目頭拘縮解除術を併施しました。まずは術前術直後画像から。

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下二図は今回3ヶ月目での画像です。アイメイクもして来て頂きました。

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まず感じることは、可愛くなったし、目力が入って大人っぽくなったかな?。メイクやまつげも映えています。もう一度術前と術後3ヶ月を比べてみましょう。

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眉毛の位置に注目してください。これが何と言っても見た目を左右します。術前の状態は、1、一重瞼という皮膚性先天性眼瞼下垂症。2、それに合併した小さい眼裂横径に基づく眼瞼狭小。3、強い蒙古襞の拘縮が開瞼抵抗になっているというアジア人の特徴を揃えています。特に蒙古襞は目頭に向かって垂直に付着しているの見られますが、開瞼これでは皮膚は持ち上がらない筈です。

術後の画像では、1、開瞼が向上しているのにも関わらず、皮膚は瞼縁にかかっていません。2、眼裂横径は確実に拡大しました。計算上3㎜の改善の筈です。33㎜になっている筈ですが、計測するのを忘れました。その結果、開瞼を強化しているのに縦横のバランスは適切です。3、蒙古襞が斜めに流れていて自然な形態です。内側の開瞼も得られています。

そして何と言っても眉毛の高さは見た目を大きく左右すると思います。これまで再三述べてきました。眼瞼が開きにくい何らかの要素=上記123等があり、眼瞼だけでは必要な視界が得られないと、脳は感知して反射的に前頭筋に信号を出します。目を開く際に瞬間的に眉毛が挙がるのです。あくまでも反射神経が奏しているので、無意識の不随意運動です。もちろん自分では見えない(目を閉じていると鏡でも見えない)ので自覚できないのですが、触ってみれば判ります。また誰かに見てもらえば判ります。

一目見て、目を開く時に眉毛が挙がっていると、印象がよくないでしょ?。少なくとも、加齢により多くの人が(治していない場合)眼瞼下垂症になるので、眉毛を挙げます。だから、年寄りくさい。だから若くして眉毛を挙げていると疲れて見えるのです。場合によってはとぼけた感じに見えるのです。

さらに、脳が反射的に賦活されているので、自律神経症状を伴う様になります。起きて活動している限り、目を開いている必要がありますよね。その為には交感神経が興奮している必要があります。眼瞼下垂症の患者さんは、目を開く機能が弱いため、より目を開く意志が強く働くために(神経が興奮するため)、交感神経の信号が過剰になります。交感神経はは活動時に適度な興奮がされます。例えば、運動時もある程度の交感神経の興奮が無ければ力が出ません。でも、過剰になるとストレス状態になり、いろいろなストレス病を生じる様になるのです。頭痛、肩こり、腰痛はもとより、うつや、不眠、消化不良やそれに伴う食欲不振等があります。眼瞼下垂症の患者さんの中で多くの人が、ストレス病を伴いますが、手術で改善すると、ほとんどの人が治ります。

今回の症例患者さんも、ストレス状態を脱したと思われます。私達は画像を見れば判ります。何故なら、普通に目を開いてもよく開いているから、力が入っていないのに目力を感じられるなら、ストレスフリーだと判るのです。

次回もう1回その辺りを診察してみたいと思います。