2016 . 4 . 7

黒目整形=切らない眼瞼下垂手術=NILT法は、後天性瞼膜性眼瞼下垂にも効きます。ついでに下眼瞼の目袋もPRP

本症例は何をしたいか一目瞭然ですが、Laterallity:片側差=左右差が明瞭で、しかも動的形態にもLaterallity があり、完全な対称性を作り上げられなかった、いや望むべくも無い症例です。

症例は47歳、女性。右有位に眼瞼下垂、くぼみ目、左右とものくぼみ目から左も眼瞼下垂です。ついでに下眼瞼の目袋は眼瞼下垂により増悪していますが、眼瞼下垂を治しても治りきらないと予想っされますから、目袋の下の溝=頬瞼溝をPRPで埋めます。とにかく画像を提示します。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA術前OLYMPUS DIGITAL CAMERA切らない眼瞼下垂手術の術直後OLYMPUS DIGITAL CAMERA術後約1時間御で、下眼瞼のPRP後OLYMPUS DIGITAL CAMERA術後1週間

まあ手術による改善の結果は判り易いと思いますが、Laterally は残りました。1、くぼみ目は左は消失したのに右は軽快したとはいえ残っています。2、開瞼は左右差が減りましたが、さすがにまだ、左の方が大きいです。3、開瞼の左右差の残存により、右の前頭筋収縮(眉毛を挙げる)反射が残存している。4、重瞼が揃わなかったのは前頭筋収縮に依り動的に見られる。しかしよく見ると、術直後は揃っていた。

この辺の経過は予想がつかない面があります。特にLaterallity の改善度は完璧があり得ません。私は1週間目にも「ウーンっと!どうです?」とうなりながら尋ねました。すると患者さんは「結構いいんじゃないですか?、視界も良好だし、何しろ、見た目にも右目が開いていないのが見え見えだったから今は気にならないです。」ですって。「ハーそういって頂けるとホッとしました。』「まだまだ、よくも悪くも変遷すると思います。ところで、下眼瞼は?」と話をそらすと、患者さんは「いやあ、いいですね。前を覚えていますか?』と悦んでいます。私は話を合わせて「じゃあカルテ内の画像を診ると・・。」「ほんとダあ!、こんなに目袋酷かったんですよ。豆かなんか埋め込んでいるみたいですもんね。』と図に乗って言い過ぎて、「すみませんでした。』との会話で診察を終えました。

本当に今後の変遷に期待と不安が入り交じる症例です。左右差の更なる改善は、見た目に目立たなくなる事を意味します。改善が成されない場合と、後戻りの程度が不安要素です。それは私の気持ちでありますが、患者さんの為です。次回以降も、患者さんからの評価をちゃんと受け止めますし、私の医師としての診断もちゃんと提示します。もちろん診断は治療の指針でもあります。

今回は難しくも面白い症例ですから、症例提示の第一段を簡単にしておきます。