これまでにも美容外科治療を受けて来た患者さんです。眼瞼は見事に出来ました。綺麗です。あくまでも違う板に載っています。本症例は鼻の手術経過後良好な結果を得られたので再掲します。
当初から、鼻根が低く・・、1年前から当院でヒアル、糸を入れてみたが消失。 鼻尖二分軟骨。縫合要。鼻稜の延長線上に高くしたいので軟骨2枚。鼻稜はプロテーシスを鼻根まで欲しい症例。
顔の部品は、両側から内側へ向かって移動して作られていきます。胎児の成長は動物の進化に沿ってくるのはご存知でしょう。魚類から爬虫類、哺乳類、霊長類と進化していく課程を追って人間になっていきます。お魚は目が両側にあります。もっともヒラメとカレイは片側にあってこれは進化です。爬虫類、哺乳類になると目は前に来ます。でも草食動物は肉食動物から逃避する為に広い視野を確保するために、まだ目は離れています。猫科から霊長類に進化すると、眼裂は内側に近づきます。目が前に二つ並ぶのは遠近感を目的とします。特に人間は直立するので何百m先の遠くまで見えますが、両目が前方にあり両眼視出来るからです。と同時に哺乳類から霊長類では鼻は少し突出しますが、眉間に比して鼻根は低いままです。そして顔面部品の内側への移動の程度の問題です。さらに、実は鼻骨の発達は脳に押し出されたと考えられます。東大生の平均値は一般人より高いと言うデータもあります。もう一つ、白人が鼻が高いのは、呼気を温めて多くの酸素を取り入れる為とも言われています。酸素は知的機能と運動機能を向上させます。これも進化の一つです。
その様な訳で人間は胎児の時期から成人までの発達に従って、目が寄ってくる場合と寄って来ない場合があり、同時に鼻、特に鼻根が高くなる人とそうでない人が居ます。そして眼裂(目の窓)が離れていると鼻骨が発達不足の症例は多く、目を治すと鼻を治したくなる。逆に鼻を治さないで目だけ治すとアンバランスになります。また内眼角間距離は、鼻が衝立て(壁)になっていれば三次元的構造を呈するため、二次限的な距離が認識されにくくなります。
鼻の手術は数字的計測は当てになりません。見た目が大事だからです。ですから画像を観ていきましょう。下に術前画像。
正面から視ても、鼻根が平板だし、下方から鼻根が見えない。鼻尖が大きい。
斜位や側面では鼻陵の延長線上より鼻尖が後ろ、つまり下がり鼻というか、鼻の頭も低い丸い。 下に術直後の画像ですが、いきなりテープで圧迫固定してしまいました。
正面像で鼻尖は認識出来る様になり格好良く見えます。テープで囲んだ範囲が私が作った鼻尖です。これを皮膚表面から包む様にして固定を図ります。下方からの像では丸くて良く判りませんが、 鼻孔の形が丸かったのが縦長になったのは判ります。創は縫合したばかりですから目立ちますが消えます。
斜位や側面像では腫脹によって鼻尖が上に押し上げられています。テープも上に引く力が働きます。必ず治ります。
下に術後1週間での抜糸直後の画像です。テープは夜だけしてもらいます。正面像と下方からの画像は術前と並べます。
術前像と比較して改善の方向性は明白です。鼻スジがはっきりして鼻根まで高く、眉骨に繋がるホリも出来ました。鼻尖の形は綺麗でちゃんと鼻翼と境目が見られます。
術前と比較して下方からの画像を見ましょう。
鼻尖が自然に綺麗です。鼻孔の形で判ります。
斜位や側面像では鼻根がジャンプ台状態でなく、鼻稜に掛けて自然なカーブを描いています。
手術結果は術後1週間でも見えています。
今回術後3ヶ月の画像を術前の画像と並べて比較しましょう。
ハイライトの鼻スジが明らかに見えます。鼻尖が丸く大きかったのですが、小さくなりました。鼻尖の幅はこの画像では明瞭でないのですが、影で判ります。測ったら鼻翼幅:鼻尖幅=2:1と適切になっていました。というか丸くなくなったから鼻尖が判る様になったのです。
下方からの像で術前は鼻根が見えなかったのは低いからでした。また鼻尖が大きいだけでなく扁平でした。完成形はツンッとしました。
斜位や側面では、術前は鼻陵の延長線上より鼻尖が後ろ、つまり下がり鼻というか、鼻の頭も低く丸かったのですが、鼻スジが通って美しくできました。本症例の様な手術後は三次元的に側面像や斜位像の変化が明らかに診られます。
でも、術後の方が自然な形態と言うか標準的な鼻の形態です。手術法は定番化して来た鼻尖軟骨移植3枚重ねです。「親亀の背中に小亀を乗せて、そのまた上に孫亀乗せて〜!」と謳いながら手術しました。プロテーシスは必要に応じて併用します。鼻根まで低い症例には必須です。
今回の症例は知性に溢れる女性で、理解度が高く、診療時に相談がスムースに進みました。従って結果も良好で、自然な美しさを作り上げられました。それもこれも患者さんの内面性が高いからでだから外面的な改良が効を奏したのです。
当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しブログを掲載しています。」
医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。
施術のリスク・副作用について:・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・目頭の切開部位は、目やにがでる場所ですので、消毒にご来院下さい。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、切開部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。
本年6月から費用の説明も加えなければなりません。今回の手術は鼻尖軟骨移植3枚で35万円+消費税です。 I型シリコンプロテーシス挿入による隆鼻術は18万円+消費税です。出演料として40%オフとなります。