カテゴリー別アーカイブ: 美容外科

2013 . 10 . 17

美容医療の神髄Ⅳ-歴史的経緯第二話- ”口頭伝承話”その2

昭和40年ころまでは、美容整形の医師は、見よう見まねでまたは、創意工夫して診療していました。今だに市民間にも、医療者にも残っている感覚として、美容医療は福祉目的でないため、医業に過ぎず、そのため同業者にまたは、その斯界の他者にノウハウを明かさないという面があります。通常医療従事者は、保険診療とは国民の衛生、福祉を目的とします。したがって学会等で医療者同士や市民に啓蒙、教育することも業務です。しかし、美容医療は医療でありながら、啓蒙活動に不熱心であったのです。つまり、医学的見地のない医業として行っていた訳ですが、次第にそれではいけないという風潮が芽生えてきました。 昭和31年に東大で形成外科診療班が発足し、警察病院へシフトし、他大学でも徐々に形成外科が行われるようになります。既に欧米では
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2013 . 10 . 8

美容医療の神髄―「器用なんですね!」って、美容医療の基本というか..。

美容形成外科医の私は、患者さんによく言われます「先生器用だから上手なのですよね!。」私はそれに対していつも言います「違います。外科医の能力は,第一にてっぺん=頭、知識と経験が結果を作ります。そして、所見を基に、患者さんとコミュニケーションをはかる、つまり口と耳も道具です。第二に頭の前=視機能です。個々の身体は解剖学的知識に裏付けられた典型的な形態に限らず、変異、変形、疾病が有る。だから医療が必要なのです。手術をしていく際に目で見て把握していき、それに応じて対処していき、形態をどのように治すが外科医の能力です。第三に手です。手は脳が動かすのですが、神経、筋、知覚は手に有ります。これらは必ず加齢と共に衰えますが、培ってきた頭の能力があればレベルは保てます。つまり器用な行為は頭、目、手の連携で成り
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2013 . 10 . 3

美容医療の神髄本編―美容医療の基本―その5 美容外科診療には形成外科診療の経験が必要なのは説明しました。でも逆に美容外科特有のセンスは?

昨日も今日も他院での不足(不良とは言わないでおきます。)結果の患者さんが来院されます。 本来なら、初療医に診てもらうべきであるという建前はありますが、そこで、まず前医を知ることが必要だと思い尋ねると、「忘れた。」とか、「言わなければならないのですか?。」とかいう人がいて、困ってしまします。病歴は診断に繋がり、治療の方針(こちらが請け負うかも含めて)を左右する重要な所見です。何も情報がなく、ましてや、治療歴があるのに隠されて、こちらは初療だと思って治療したら、思いもよらない状態で難儀したこともありました。ですから、診療の際にはできるだけ情報を下さい。社会的情報も、同様に重要です。 もっとも、「忘れた。」のが、何十年も前だからというのなら仕方ないし、何十年も前に受けた美容整形手術の方
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2013 . 10 . 2

まぶたの機能と美容医療Ⅹ 眼頭切開3 -症例供覧ー これは可愛い! 2週間後

目頭切開と切らない眼瞼下垂手術を行った症例の2週間後経過です。     近接写真では傷跡がまだ赤いのが見えます。メイクで隠れます。 術前術後2週間を比較すると、感じるのは、むしろ術後の方が自然な感じがしてしまうのは、私だけでしょうか?。 今回は丁度いい出来栄えだと思います。このセンスは経験がものをいうのでしょう。
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