症例は59歳の女性。私と同い年です。遠方なのにお馴染みの患者さんです。初診時にすぐ気付きましたが、年齢の割に可愛いのです。一目見て、「南方系でしょう?。」と聞きましたら、「いや〜家系図にはないんですけど。」と答えられた。でも顔立ちは南方系。そういえば夫婦で来院されたこともあります。ご主人は可愛い奥さんと連れ立って楽しそうでした。画像にはありませんが、目がぱっちりして近く、彫りがある骨格。優しい人。日本人は北東アジアの変異遺伝子と南方系の遺伝子の混血です。二重まぶたと一重まぶたの二人種がいるのもそのためです。でも一部に偏りが濃く残っています。一般的に二重まぶたの人は南方系ですが、二重まぶたの方が美人とされます。沖縄出身のタレントさんが可愛いのもそのためです。ちなみに私の妻も鹿児島出身で、5歳下
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カテゴリー別アーカイブ: 真皮縫合
歯槽突の症例は白唇短縮術に口角挙上術の併施が適切。
歯槽とは、歯牙(歯)の植わっている骨のことです。歯は噛む為の臓器ですが、ついばむ作用もあり、鼻や頤よりも前にある方が使い易いのです。ただしそれは人間以外の動物のことです。人間は(一部の類人猿も)手を使い食べます。それが進化の一つです。正視なら口を前に出さないで、手で箸やカトラリー類を使い、約30㎝の距離から持っていって食べることが出来ます。読み書きするのも30㎝前後が楽です。細かい道具(パソコンなども)を使うのも同様です。つまり人間は食べる姿勢も上半身は直立するから安楽なのです。頭を使う仕事でも見易く安定した姿勢なのです。つまり人間は細い作業時に、目と手を使い易いから進歩してきたのです。その結果啄ばまなくなったのかもしれません。だから人類は口が鼻と頤より後ろにあるのが標準です。とはいってもバ
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人中部白唇短縮術は両側鼻翼下間を同じ幅で切除します。真皮縫合が命!。実は丁寧に時間をかけるしかありません。
人中部白唇短縮術に於いては数字上の差異はありますが、デザインは定式化しました。重要な事は、両側鼻翼下間を同じ幅で切除しないと富士山型になるからです。更に重要なのは縫合です。私は必ず3層縫合します。筋肉処理とは筋縫合時に外反C-カールを造る技です。しかも半分寄せます。真皮縫合は皮膚の裏側の一番支えられる真皮層を縫い寄せて隙間を無くします。表皮は約0.4㎜厚しかなく、その深層の真皮は約2㎜厚です。真皮通しを合わせて数週間で癒合すれば永久的に拡がりません。拡がると表皮は引き伸されてツルッとした凹んだ帯状の傷跡が出来ます。その分後戻りする訳です。皮膚表面からの縫合は、1㎜以下の厚さの表皮層を段差なく合わせるために加えます。
他科(形成外科以外)の行なう中縫いは真皮層を合わせる技術を持ち得ません
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赤唇を強調したいから白唇短縮術は正解。口角挙上術を併用しないと富士山型になります。
巷間では人中短縮術と称する人が多く、私はいつも「人中だけ短縮したら富士山型唇になってしまいますよ!」と警鐘を発して来ました。唇とは赤い部分が赤唇で、その上の皮膚(鼻の下)もくちびる、白唇です。だから人中部中心の上白唇短縮術と称しています。私は両側の鼻翼の下の間を同じ幅切除しますから、富士山型にはなりません。ただしその両外は引き上げませんから、症例により(口角が挙がっていない人)口角挙上術を同時に施行する事が多く、そうする事で富士山型の逆に弓型の赤唇縁を造って来ました。
人中中央の長さを測り、15㎜以上の人は短縮術の適応だと云われています。この長さは加齢と共に10歳で約1㎜は伸びていきますから、長いと年齢を感じさせます。でも、長さだけを治すのではありません。赤唇の形態や3次元的前後位置の
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口元の可愛らしさは人格を変えます。静脈麻酔では術中にも人が変わります。
本症例は初診時には楽しく診療しました。結構フランクですが、やりたいことの主張が強く、巷間いわれているように私もそうなので、二人で丁々発止の診察でした。こうして密な診療の結果、適応が高いと考えられ、手術に至りました。術前の計画は看護師に任せて静脈麻酔の希望も汲み、麻酔医が立ち会えるようにスケデュールを立てました。
静脈麻酔は点滴に静脈麻酔薬剤を混ぜて眠り具合をコントロールするだけです。口周りの手術では挿管する吸入麻酔(所謂狭義の全身麻酔)では邪魔になるために避けたい。通常局所麻酔だけで出来ますが、口周りは注入量も多く硬い部分なので痛い。例えば眼瞼手術時は両側で約3cc以下なのに白唇では3cc以上、口角も2cc以上必要です。だから希望に応じて局所麻酔時に静脈麻酔で眠らしてあげます。
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