カテゴリー別アーカイブ: 総論

2025 . 5 . 30

頤,おとがいとは顎先ですが、字を見ると、顔(頁は顔の部品を指す部首)の臣ですから、貴賓を現して魅せます。

昨今ではSNSでの”情報”(あくまでも情報であり知識ではない)に捉われる国民が多くなりました。IT社会は情報採取には有用ですが、知識の蓄積(積み重ねないと次へ進めません)と教養の涵養には有用とは言えません。IT社会の道具であるSNSサイトは視聴者が選ぶ必要があります。ですから提示者は受けそうな画像を載せて、自分本位の意見を書くだけです。通常反論が出て炎上しても、”議論”にはならず、落とし所が見出せないで済まされます。つまり定説が得られません。対して知識とは、実存する書物に対して、反論したり書いたりして議論して、多くの人が認める学問的な説を作り上げることです。また教養は生活に役立つものではありませんが、人格を創り上げます。本や教科書(小中高大学校だけではない一生の勉強の材料)などを読まないと知
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2025 . 5 . 3

4年前に切開法と埋没法。掛け足します。それより、剣状強皮症に対するPRPを気に入ったから、2回目。

PRP療法が騒がれています。bFGF, basic Fibroblast Growth Factor(塩基性線維芽細胞成長因子)の製剤を添加したら、硬結(しこり)が出来て吸収が遷延したので、有害事象とされたのです。予め説明していなかったことが医療法上に問題視された結果、そのクリニックは責任を取りました。昨今は説明義務違反で問題が生じるケースが多くなっています。 PRP, Platelet Ridh Plasma療法は、自己採血を、遠心分離機で分けて、血小板だけを濃度を約2〜4倍にして取り出して、局所に注入する治療です。血小板は様々な成長因子を分泌します。成長因子とは、各組織の細胞の分化を促進して、細胞を増やすかまたは組織の構成物質を増やす作用のある蛋白質です。 PRPが含有する成
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2025 . 4 . 25

年始恒例の一流人の手術。今回は大作です。前額リフトと頸部リフト。中顔面はやったから、残りは上と下ってことか・・。

まずは題名の説明です。患者さんは、一流の社会人です。毎年1ヶ月ほど休みを取って、この時期に手術を受けにいらっしゃいます。題名にある様に、いくつかの美容形成外科手術を施行してきました。今回は2回に分けて手術をしますが、一つの版に載せます。 昨今”直美”がキーワードです。医師が国家試験合格後にほとんど研修研鑽を受けないで、美容医療の分野に就職する、または開業する輩を、”直”接!"美”容医療を始めるからこう呼びます。また卒後他科で研修した後に、美容医療に転向するフラフラした医者も似た様な輩です。形成外科・美容外科が開設されている大学病院を含む大病院で、カリキュラムに沿って上級医に指導を受け、一歩ずつ学び取る様な施設で、最低6年間は研修を受けなければ、質の高い研修とは言えません。 当院の
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2025 . 4 . 1

法令線は鼻唇溝,Nasolabial foldです。線ではなく、上方の鼻翼横(基部ではない!)の三角形の窪みを埋めれば消えます。

題名に書いた様に、鼻唇溝プロテーシスは、鼻唇溝の上方三角形の窪みに限って入れます。法令線は人相学の用語ですから、洋語にはありません。英語ではNasolabial fold または grooveで、訳すと鼻唇溝です。なおアジアの彼の国では、鼻翼基部プロテーシスとか言っていますが、大間違いです。貴族手術とも称します。意味が解らなくはありませんが、間違いです。鼻翼基部とは鼻翼の最下”点”です。この様に韓国ではビジネス的な金儲け主義で美容医療をテキトーに取り扱います。医学的なまたは美容学的素養を求めません。彼の国はその様な国民性です。旧〇〇教会も韓国が発祥ですから、同様に金儲けをモットーとしていますよね。宗教とは言えません。 もっとも!、本邦の美容医療界はさらに混乱の極みです。本来美容医療も”
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2025 . 3 . 21

まだまだ流行りのこめかみリフトで下から上に向けて挙げます。

リフト目的の症例が続きます。フェイス リフト,Face Liftとは、読んで字の如く、顔を持ち上げることですが、顔を持って持ち上げても意味がないので、顔の組織のどこかの一部を、どこかに向かって持ち上げます。具体的に皮下リフトでは、どこかを切開して、持ち上げたい部分の皮膚、軟部組織を剥離(ポケット状に剥がすこと)して、切開線の皮膚をほぼ上に引っ張り上げてみて、ポケット状にした皮膚、軟部組織に張りを造ると共に、ポケットの先端まで引き上げる作業です。引っ張り挙げて余った皮膚、軟部組織は切除して、上の頭側の皮膚と縫合して支えます。 ここで手術のポイントを三つ述べます。 まずどこを持ち上げたいのか?:これはポケットの先端です。現在私は、ブログにもある様にJowl(マリオネットラインの外のた
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