これまで、何度か記載してきましたが、本邦には一重まぶた、眼瞼下垂、蒙古襞を呈する遺伝子が蔓延しています。モンゴル系遺伝子です。細かいことは次回詳述します。
早速症例を提示します。一重瞼、眼瞼下垂、蒙古襞の併存するので、同時に治療した症例です。
下図の症例は、27歳女性。一重瞼(奥二重)で、他院で埋没をしたが左は浅くなり、右も内側が浅い。開瞼も、左右とも、内側が弱い。内眼角間距離/眼裂横径/角膜中心間距離=26/35/63と目の位置が若干離れていて、蒙古襞は一重まぶたなら普通。目の横幅はやや小さめ。蒙古襞の拘縮が典型的に内側の開瞼を阻害している。写真で見られるように黒目の上にかかる瞼縁が斜めになっているのはその証拠です。いわゆる寄り目で吊り目に見えるタイプです。黒目整形は内側を上げたい症例が最も適応性があるのです。
手術は、左右とも内側にNILT法=切らない眼瞼手術(この症例が真の黒目整形です。)左は外側にMT法=腫れない埋没法で重瞼強化。そして、両側目頭切開=内眼角拘縮解除術、デザインはいつもの一辺4㎜のZ−形成法です。
下の術直後の写真では、すべてがオーバーです。でもよく上がっていますし、横径も、計算通りとなっています。
翌日の写真です。傷からの出血は止まり、腫れも強くなっていません。もう普通に出歩ける状態です。本当にダウンタイムが短い手術です。というか、私達の技術、丁寧な手術の経過でしょう~。
下図;1週間で抜糸しました。
近接像でも傷は目立ちません。左右各眼の正面視では黒目の上にかかる瞼縁が水平になっています。これぞ黒目整形の神髄です。眼裂横径は術直後より自然な形になり、白目が隠れていません。これは白目整形とはいいませんが、目頭切開をこれからは切れ長整形と呼びましょう。目頭の拘縮を解除した結果です。
今回はまず症例提示を先行しました。術前、術直後、翌日、1週間を両側像、近接像で提示しました。短期経過がよく判ります。こんなに良くなるのに、本当に経過が楽でしょう〜。
次回詳しく説明します。