2015 . 3 . 5

目頭切開=内眼角拘縮解除術は、眼瞼下垂症手術の一部と考えます。2週間後の経過

当院の得意とする手術:独自のZ−形成法による目頭切開=蒙古襞による拘縮解除術と切らない眼瞼下垂手術=黒目整形=埋没方式による挙筋修復&重瞼術=NILT法 の2週間後の経過の提示を致します。

長ったらしい手術法の紹介をしてしまいました。最近、いくつかの名称をキャッチフレーズの様に使い分けてきたので、患者さんが混乱してしまうから、合体させました。

まず正面像で比較します。右が術前、左が術後2週間です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA2/9術前OLYMPUS DIGITAL CAMERA

何と美しい結果でしょうか?!。器用なんですね!、上手なんですね!、手術が丁寧だからですね?。よくいわれますが?。それだけではありません。症例患者さんがいい素材なんです。美しい、可愛い人は、よりきれいになることが容易なんです。しかもこの症例では、微妙な左右差があるので、左右ほぼ同じ手術内容なのに、変化は左右違いますが、結果は左右の違和感がなくできています。

では近接像を載せ、細かく説明していきます。

まずは左目ですが、左図は術前。以前に他院で受けた埋没法の二重が浅くなっています。寝ぼけた感じの目元に見えます。三白眼であり、これは眼瞼下垂症状ではあります。MRD(中心から眼瞼縁の距離)=3㎜と開瞼は正常範囲です。黒目の上が1.5㎜隠れるのも正常範囲ですが、ディファインのカラコンをつけるともっと隠れてしまい、つまらないとう訳です。目頭の蒙古襞は一重まぶたでは普通の被さりですが、突っ張っているために開きを阻害しているのが見えます。右図は術後2週間ですが、14㎜のカラコン装着時です。開瞼が強化されて、黒目(カラコン)の上の瞼に隠れるのが、1㎜以下となりました。これぞ黒目整形でしょ。開瞼の形も中央が挙がっているのがきれいでしょう。術前は内側が下がり吊り目気味なのに、術後は水平になっています。写真の撮り方で傾いていて判りにくいのが残念です。とにかく、左目は著明に形態的な、機能的な改善が見られて、キラキラの目元、魅力的な目元、つまり社会的な機能改善が得られた経過です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA術前OLYMPUS DIGITAL CAMERA

意図して右目は後にしたのですが、ご覧の通り、そんなに弱くないからです。左図が術前ですが、二重瞼は特に内側は浅くなっていますが、残っています。よく見ると、元々の奥二重のラインが見ています。これは埋没が外れていく際の典型的兆候です。三白眼は、ぎりぎりあります。MRDは3㎜と正常ですが、やはり裸眼でも黒目の上が1.5㎜隠れいます。カラコン不能状態です。蒙古襞は左目と同程度なので(涙湖=内側の赤肉の見える大きさで比べられます)、突っ張りの程度に差があっても同サイズの目頭切開が必要です。右図のごとく術後の変化としては、カラコンで丁度いい黒目整形の結果と、黒目の上に水平に乗る瞼が作れました。眼列横径も拡大し、丸い目頭。キラキラお目目で社会的機能が断然アップという結果です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA

もう一度左右の目元の像の経過を載せます。上左図が術前、上右図が術直後、下左図が1週間後の抜糸直後、下右図が2週間目で、カラコンをしてきていただき、黒目整形の経過を強調していただきました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA2/9術前OLYMPUS DIGITAL CAMERA2/9術直後OLYMPUS DIGITAL CAMERA2/10OLYMPUS DIGITAL CAMERA

経過を追って載せたので、皆さんの参考になるでしょ?!。治り早いでしょ?!。

もう一度整理しますと、一重まぶた、奥二重で瞼縁に皮膚が被さっているのは皮膚性眼瞼下垂という人類の中では異常な形態ですから、埋没法でも切開法でも、重瞼術が求められます。

正面視で黒目がどれだけ出ているかが眼瞼下垂の程度ですから、ごく軽度でも印象を変えます。今回の顎挙げたり、眉を上げたりして代償していれば、顔面全体の印象としても、認識されます。眼瞼下垂手術は、必要に応じて追加されるべきですし、正常範囲でも、更なるアップを医学的許容範囲では行われていいと思います。これは社会的機能アップでもあるからです。切る切らないは症例によるし、適応も限られます。私達では半々くらいです。これは形成外科と美容外科を併設して診療している。我々の特徴です。チェーン店ではできないことです。

目頭切開は黒目整形(眼瞼下垂手術)に併用することが多い手術です。蒙古襞の拘縮(突っ張り)を解除すると、眼瞼下垂手術を助けるだけでなく、瞼縁のカーブがきれいになります。上図でも術前は吊り目だったのが、術後はアーモンドアイに近づいています。

形態的美しさは、機能的に良好です。機能と形態は表裏一体です。さらに上右の写真のように見つめられると、見つめられた相手も気持ちがよくなります。つまり社会的な適応性が高まっているのです。ひいては世の中を明るくします。本邦に求められる国家的寄与をできる医療だと言えますね。またまた大上段に振りかぶって、今回は閉めたいと思います。