1ヶ月前の症例;黒目整形=切らない眼瞼下垂手術;NILT法とZ−形成法による目頭(蒙古襞)拘縮解除術=当院の目頭切開手術の経過です。
そして、2週間後の第一眼位と第二眼位(上方視)
2週間の経過を見て来たら、徐々に和らいでいます。術前の開瞼の弱さでは、精気がなく眠そうな雰囲気がします。3回目なので、気合いを入れてもらうように頼まれました。また、目頭部の蒙古襞の被さりと突っ張りが、開瞼を阻害しているのは明らかですから、これを同時に改良すれば、より強い開瞼が得られるとの期待がありました。
結果として、気合いを入れすぎたため、術直後は睨んでいる様な開瞼が得られ過ぎ、目頭も尖った感じの開きになっていました。2週間後の経過撮影では、いい感じに近づいています。
今回の症例は、ゴールが高いというか、開瞼を最大限重視されています。女性としては高過ぎな希望かも知れません。でもそれはそれで、開瞼が強いときりっとして、魅力的と感じる事も出来ます。好みの違いです。私は理想の美を追求してきましたが、その方向性の一つとして開瞼力の強化は欠かせません。少なくともアジア人では、美的要素としての開瞼が不良な人が大多数ですから、開瞼強化を求める事で美的要素のアップにならない筈がない。っという考えは正しいでしょう?。
結構いい感じになりましたよね。開瞼も丁度良くなって、キツすぎなくなり、かといって目力が入っていて魅力的です。
こうやって見ると左右差が無いとは言えません。左の前頭筋収縮があり、そのために重瞼幅が広い。これは手術のためではなく、どの画像でも、そうです。唯一術直後の画像では麻酔が残っているために前頭筋が収縮していない。という事は、前頭筋の影響だけが左右差の原因とは断言出来ないのです。術翌日に「左が弱いところがある。」と患者さんが言い、「次は切開してもらうかも?」と添えた患者さんの認識は正解だと言えそうです。この辺りの適応は、私が決定する事のみならず、患者さんの希望と社会的適応を複合的に検討して、診療していきたいと思います。
社会的適応とは、患者さんの住む周囲の環境により求められる結果が影響される。具体的に言えば例えば、お水系と役人等ではゴールが全く違うこと。でも、日常人前にでる仕事なら、より美しくありたい。その希望には応えたい。それが私達の務めです。理想の美はあるべきだと思いますが、社会的環境に差がある限り、個人個人の希望には差があるのです。まとめると「美容形成外科は社会適応と言う症候群に対する医療だと思う。」となります。亡き父がよく言っていたのですが、その症例症例ごとに感じることです。