2016 . 10 . 4

JAASを離れて、切開法眼瞼下垂手術と重瞼術+目頭切開=蒙古襞の拘縮解除が評判です。

JAASの症例の患者さんが一週間で罰しに来院されました。

画像を見て行きましょう。

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まずは術前と術直後の画像を提示します。

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今回は翌日と翌々日までの経過写真を戴きました。

本症例の術前画像をご覧いただくと、挙筋滑動力は正常だが、若干の開瞼不良が診られ(MRD2.5㎜)左右差もある。その結果として重瞼にも左右差が見られ、眉が挙がっている。蒙古襞の突っ張りの為に目頭から上眼瞼内側の瞼縁が引き下げられていて、皮膚も引き下げられている為に末広型の二重で結果として吊り目が見える。

この状態に対しては、いつものやつ=眼瞼下垂手術切開法に重瞼固定を加えます。挙筋は内側をLT法で引き締め、外側はMT法でも銃剣固定が出来ることをお示ししました。目頭の蒙古襞による拘縮の解除術は一辺4㎜のZ−形成法を重瞼線に連続させました。

術直後は軽度の腫脹が生じました。私としては通常程度だと思いますが、見学者や聴衆は「腫れて無いですねえ!」と感嘆してくださいました。瞼縁の形は、ご覧の様に内上がりでLT法の糸が掛かっている点にnotch;切痕=切れ込みさえ見られますが、経験上=本ブログの過去の症例でもご覧いただけますが、必ず落ちて来て丁度良くなります。敢えて今回は外側をMT法で重瞼固定したので余計に目立つだけです。またその点から目頭に向かっての瞼縁が直線的なのは腫れて引っ張られているからです。目頭の蒙古襞の拘縮が治ってないからじゃあないか!と聴衆に突っ込まれるのではないかと構えていたのですが、そこまで理解している医者は居ませんでした。残念ともいえますが、その程度のレベル相手だからこそ、ライブの意味があると言うことです。過去のブログを見れば、徐々に瞼縁が丸くなって結果的にアーモンドアイになるのは判り切っていますよね。

術直後より翌日の方が腫脹亢進するのはいつもの通りです。膨らむ為に当然に開瞼がしにくくなります(フラッシュの反射の位置に注目)。

こうして、一週間後の抜糸となりました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAなんとかすっきりしてきました。

Notchはまだ見られますが、緩んできました。やはり外の挙筋を強化していないのが見えるのです。これは、解かり易い経過画像ですね。でも患者さんは満足されています。医療者側と受療者側では観点というか知識と経験に差があるので、当然要求と結果に差が出ます。私はできるだけ近づけよう、と理解を刷り合わせるように努力しています。それでも必ず一致はしません。逆に医療者側の要求を押し付けたら、時に患者さんの不満足は頂点に達します。そうなると美容形成外科の医療全体に良くない影響を来たします。昔の美容整形医(父の世代)がそうして美容整形に良くない印象を植え付けたから、私たちの世代は払拭するために苦労してきました。

もちろん近々外側のLT法=挙筋縫縮を追加させてもらう予定です。その経過もお楽しみに。