2017 . 2 . 16

黒目整形は内側が重要です。追加手術を希望されました。修正手術は面白いです。

黒目整形は切開法も非切開法も含みます。どちらも、眼瞼挙筋の強化を目的としますが、挙筋の強化法には二種類あります。先天性眼瞼下垂症に対しては皮膚側から切開して挙筋腱膜の直接の短縮を要します。後天性腱膜性眼瞼下垂症に対しては眼瞼結膜側から結膜とミューラー筋および腱膜を縛る方法で腱膜と瞼板の連続性を再建する方法で可能で、二つの方法を使い分けています。いずれにしても機能的改善を求めるのですが、形態的(美容的)観点が欠けると、なんかきれいでないだけでなく、機能的改善も不充分になります。今回は他院で切開法で眼瞼下垂手術を受けた症例ですが、なんか形態的には不満足で、機能的改善も不充分な症例です。これ以上の改善を図る為には当院の形成外科・美容外科の最高レベルの治療が求められた訳です。

と偉そうに述べていて、結果的に改善不足だった為に追加手術を早速した症例です。でも今回も悦んでいただけました。

症例は22歳、女性。先天的には一重瞼ですが、3年前にS美容外科で切開法の重瞼術を眼瞼下垂手術と称して受けている。目頭切開と目尻切開も併施されている。

前回の結果として、右眼瞼の内側が挙がっていない。左も内側が挙がっていない。しかもハム状態が若干見られる。左は重瞼線が目頭切開と段違いとなっている。

では何をすると改善方向を見出せるか?、それには患者さんと私の相談を要します。一つには前回切開手術を受けているのでもう一回切開してもいいのかもしれませんが、やり難いのは確かでしょう。それに挙筋腱膜を上手に縫い寄せたらこういう結果にならない筈ですから、どうすれば治せるかが不明なのです。副次的;alternative に切らないでトライしてみる選択肢を適応する方が有害事象が無く、結果はゼロに近くてもマイナスにはならないと考えました。

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上に術前と術直後の写真を提示します。内側1/3の点=瞼板の内側縁にNILT法を施行しました。右側の眼瞼の内側はよく開いていて悦ばれました。

ところが、左側眼瞼の開瞼が不足していると訴えられました。それに内側の重瞼線が広くなっているのが治せていません。そこで早速右側眼瞼内側にNILT法=黒目整形の一種切らない眼瞼下垂手術を追加する事を私も乗りました。

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上の画像が2回目手術の術前と術直後です。ちゃんと左側眼瞼の内側が開きました。重瞼も狭くなって形態的にもきれいです。

ところが今度は左が右に勝ってしまいました。術直後だからでしょう?。まずはこれで様子診ましょう!。Herring現象でしょう?。判りません。とにかく今回も1週間後に経過を診せて下さい。とは、このブログで対話しているみたいです。

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上左の二画像は右眼瞼の、右の二画像は左眼瞼の1回目の術前と術直後です。

結果はマイナスではございませんよね。勿論ゼロではありません。少なくともプラス効果が得られました。

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そして今回2回目として、左にNILT法を追加しました。上左から、右眼瞼;前回の術後、今回の術後。左眼瞼;前回の術後、今回の術後。

左は確かにやってよかったです。なかなかきれいです。右は前回術直後には充分に挙がってきれいでした。今回触っていないのでなんか左に比べ弱い感じです。Herring 現象であるかは数日経過観察を要します。意外と脳が調節して揃うかも?。

ならばもう一つ目頭の創跡も目立つし、やっぱり蒙古襞の拘縮が残存しています。これをZ−形成法で治せるかはもう1回シミュレーションしてみたいところです。画像から見た数字的には可能だと思います。もっとアーモンドアイに出来ると思います。

とにかくブログ提示の為に定期的に来院していただくので、その際必ず診察もして少しずつConsultation も追加していきたいと思います。修正手術は難しくも面白い。経過が予想出来る範囲と想定外の反応が診られるのでとにかく経過観察していきましょう。もっとも症例患者さんはブログも見て来ているのでこちらがいうまでもなく理解していると思います。きれいな結果と足りない結果が交互に診られます。次回2週間後をお楽しみに!