皮膚性筋性併存の眼瞼下垂症手術切開法と目頭の蒙古襞による拘縮解除術Z−形成法は究極の黒目整形です。まず術後2週間と4週間の経過画像の提示をします。術後経過を追ってみましょう。
読者の皆さんには参考になると思います。経過が判れば治療計画が立てられるので受け易いでしょう?。これを見てまた、患者さんが殺到しそうな予感がします。
なかなか明るい目元。2週間と4週間では微妙に変わりました。目の開きと視線と顔がこちらを向いています。意図的に開いて撮影してくれた様です。
では術前術直後の画像を再掲示します。
症例は21歳、女性。先天性一重瞼。アイプチでは挙がらない。かといってPuffy eyeではない。眼裂横径23.5mmと小さく、角膜中心間距離が56mmと眼球位置はむしろ近いのに、内眼角間34mmと一重瞼としては正常範囲だが、逆に蒙古襞が被さっている数字。蒙古襞は縦に突っ張る所謂吊り目を呈している。眼瞼挙筋筋力;Levator function は14mmと正常範囲で筋原性の先天性眼瞼下垂ではないが皮膚眼瞼下垂に為に上方視は不能。この蒙古襞では一辺4㎜のZ−形成術による目頭切開=蒙古襞の拘縮解除術では、通常の二重瞼幅だと末広型になる。眼瞼下垂はLT法で改善可能。重瞼線は末広型の最高線である6㎜がシミュレーションでは好まれた。21年の長年に渉って、当然の如く前頭筋が開瞼時に収縮して来た為、眼瞼の皮膚は伸展弛緩が見られるため、2mm幅の若干の切除が好ましいと伝えました。
デザインですが、重瞼線を6mmに設定し、皮膚切除幅は2mmとし、蒙古襞の稜線に縦線を置き、一辺4mmの60度のZ−形成を連続させています。
そして手術後1週間で抜糸しました。まだ内出血が残りました。腫脹で幅広になっています。
今回また近接像を比較します。
上が右眼瞼で下が左眼瞼:左から術前と術直後と1週間後と2週間後と4週間後です。1週間で抜糸はしたのですが、内出血がまだ見られます。術後2週間では消えています。腫脹はゆっくり軽減するタイプでしょうと考えていましたが(根拠は覚えていません。)、2週間での画像では目立たなくなりました。キリッとしています。そして術後4週間では何故か、更に開瞼が向上している様に見られます。黒目の露出が増えました。これぞ黒目整形の真骨頂です。
もう一つ、やはり蒙古襞の拘縮による吊り目の改善手術=Z−形成術による切除しない目頭切開はとてもいい。目頭の位置は横に1㎜程度開き、上に1.5㎜程度動きます。画像上で判りますよね。しかも徐々に動きます。リモデリングと言って、創治癒の際に癒着していくに従って、あるべき部位にて定着していくのです。目頭の位置が挙がるから、吊り目が解消して明るさが得られるのです。本当に、一辺4㎜のZ−形成術は有用性が高い手術です。
形態的には2週間で完成に近づいています。でも更に2週間経過して更に機能的改善が見られます。術後1ヶ月では開瞼が更にアップして、パッチリしています。見つめられている様に映っていて魅力的です。今後は3ヶ月目まで診ます。重瞼の定着と開瞼力を確認するためです。今後の経過観察時の画像では変わらないでしょうが、既にほぼ完成しているので今からは変わらない経過が成功です。
今回の症例は経過良好で、ダウンタイムも短く済みました。本当に個体差が大きいのです。年齢差も影響します。精神状態の差異も大きく影響します。もちろんデザインにも左右されます。私は最近、一日平均1例以上の切開法手術を行なっていますが、毎日の診療に於いて経過の程度の大小、日数の長短を経験します。術前にある程度予想が付きます。本症例では早い方でした。
精神的に落ち着いている人で、しかも実は明るく知性に溢れる人だから、経過も早いのです。その点は定量的には診断出来ませんが医学的には証明されています。身体と精神は同一個体では連携しているのは当然です。精神疾患は身体疾患ですし、精神的に良好な人は身体的に健康なのです。
少なくとも、術後の経過中に週を追う度に、画像上も明るい表情に変遷していってます。外面形態と機能の改善が内面の精神性をより向上させて来たのです。私達美容形成外科医師は内面性と外面性の乖離を作っているのではなく、外面を改善する事が内面的にも影響して安定する事を望んでいるのです。その意味で、この症例では共に良い方向性が見られます。