数年前は眼瞼下垂手術と目頭の蒙古襞Z−形成術を多く提示していました。1年半前の症例等は来院患者さんがスマホで開いて「こうして欲しい!」と頼まれる程の評判です。ところが、数年来口周りの手術のブログ提示が急増して、毎週の様に提示してきました。どちらも、コスト面からの要請ですが、眼瞼+目頭では全症例の1/3くらい、口周りでは半数くらいがモニター症例になります。最近眼瞼のモニター症例が少なかったのですが、先週から3例提示症例が続きました。嬉しい限りです。私は術直後から定期的に経過を追って画像提示していきます。切開手術が主なので術直後はすごい画像となりますが、皆さんに知って欲しいからです。その結果を参考にして手術スケデュールを立てる患者さんが沢山来院します。書くことが皆さんの為になっているので嬉しい限りです。
症例は31歳の女性。先天性一重瞼でアイプチではしわは出来ても引き上げはできない。しかも画像で見られる様にかぶれている。開瞼時に前頭筋は必ず収縮し、眉を挙げて目を開いている。LF10㎜と先天的に筋力低下傾向である。内眼角間(二重瞼者の平均34㎜)=38㎜、眼裂横径二重瞼者の平均27㎜)=22㎜、角膜中心間(平均60㎜)=60㎜と目は離れていないから、目の間が遠いのは蒙古襞の拘縮が影響している。だから横が小さいから開瞼力が不足するのは縦横のバランスとして筋力の成長不足と考えられた。そこでフェニレフリンテスト(点眼薬で一時的に眼瞼挙筋を強化するシミュレーション)をするとやはりよく開く。
先ずは術前と術直後の画像を見ましょう。
ラインは左のアイプチの跡の5mm。前頭筋収縮(眉を挙げて)して目を開いてきたので、年齢の割に皮膚が伸展しているため皮膚を4mm切除することとした。二重瞼にして挙筋を縫縮するなら蒙古襞の拘縮を解除する必要があるため、いつもの様に一辺4mm60度のZー形成術による目頭切開を連続してデザインする必要があると考えました。
最近は目尻側を跳ね上げません。目頭側はZ−形成をする際には繋げるので同幅の4㎜切除出来ます。Z−形成の縦辺は蒙古襞の稜線に引くのでよく見えません。下辺は下眼瞼に書くのでよく見ると見えます。
今回は術翌日までの画像を載せます。内出血が増加して顕在化しました。腫脹で開瞼が阻害されています。いつも書いて来た様に48時間がピークです。翌日は術直後より酷いのです。
近接画像で比較しましょう。
毎回書いて来ましたが、一重瞼と二重瞼では蒙古襞の被さりと突っ張り(拘縮)に差があります。だから一重瞼を二重瞼にする際には蒙古襞の程度を一重瞼の標準から二重瞼の標準に変えないと不自然な形態になります。また蒙古襞の皮膚は下眼瞼に固定していますから、二重瞼にして皮膚性眼瞼下垂を解消しても、眼瞼挙筋を強化して開瞼を向上させようとしても、機能的に抵抗(勢)力になってしまい、眼瞼の内側だけ挙がらない不自然な形態を呈してしまします。毎回診療中にも何度も口を酸っぱくして説明するのですが、分からず屋の反知性者は理解出来ない様です。
本症例の患者さんは来院するなり先ず第一に目頭の蒙古襞の拘縮解除を求めてきました。良く理解している様です。もちろんこれまでのブログをご覧になっているからです。最近また、眼瞼部のモニター症例が増えました。ブログは芋づる式に同部位が続く様です。良い結果を見れば我も我もと良い結果を求めたくなるのでしょう。それもこの手術は完成に数週間要するので、ブログの「完成!」症例を見てから来院されるのでしょう。だから時期を同じくして初診患者が殺到します。
私は一人ひとりを細かく診察して、訥々と説明していきますから、手術に至って数週間の後に素晴らしい結果を得ると、患者さんはお悦びです。本症例はまだ、手術翌日までの提示ですから、次回の画像をお楽しみに!