元々は私と父が開発した手術法です。韓国は昔から先進技術を盗みとって進歩してきました。電気製品も車も、重工業もです。美容医療も今でこそ韓国が進んでいる様に受け取られていますが、つい20年前まではほぼ禁止状態でした。戦後からの事情で在日が居ますから、彼等を介して韓国へ美容医療の技術が流出しました。何とT先生の一派達はわざわざ教えに行き稼ぎました。つまり、韓国は美容医療の先進国では有りませんが、導入されたのが遅かったから、昔の過ちを経験していないので、国民に忌避観念が植え付けられなかった結果流行したのと、国策として国際的に韓流とセットで売り付けてきたのです。そう言えば昔の日本もそうでした。明治維新からは欧米の技術と知識を導入し、調子に乗り過ぎて戦争に負けて、戦後はUSAの庇護の下で経済大国化しました。美容医療も戦後USAを始めとした欧米から取り入れました。
ちょうど最近はインターネットが進歩して、画像も流せるし、翻訳も自動化されて、韓国の美容外科医院のホームページは内容が濃くなりました。次に様々なSNSが使われるようになります。韓国語はハングル文字ですから、流石に翻訳者が必要ですが、漢字は使える人も多く、美容外科の世界でも日本と中国向けに載せられます。ただし言葉の意味は間違って使われることもあります。題名にあるように、鼻唇溝プロテーシスを鼻翼基部プロテーシスと呼んでいます。鼻唇溝とは法令線のことで鼻翼の横の三角形の凹みにプロテーシスを入れると溝も押し出されるという仕組みです。鼻翼基部とは鼻翼と白唇の折れ返り線の最下”点”です。あくまでも点で、点にプロテーシスを入れません。鼻翼基部は形成外科の担当分野である口唇裂の重要なポイントです。片側が割れているのを対称的に治すのですから、位置を合わせるためにポイントを知らなければ上手く出来る訳がありません。美容外科も形成外科も形態を造りあげる作業ですから、知識は同一なのです。
韓国は美容外科と形成外科の分野がごっちゃで、しかも見よう見まねの技術なので医学的知識に基づかない者も(つまりビジネス)横行しています。ネーミングを勝手につけたり、SNS受けする画像を使ったりで、他国から(とは言っても東アジア)呼んでいます。さらに日本の非形成外科の美容外科医が逆輸入して韓国を真似るようにもなりました。さらに敢えて言うなら、美容外科医には在日韓国人も多いので交流もあります。
ところで鼻唇溝と鼻唇角部は口周りの骨格が影響します。要するに頬骨体部と外鼻の前後関係や、上顎骨の、特に歯槽骨の傾斜により深さや角度が変わります。鼻翼と柱の基部を結んだ線から、白唇を経て赤唇への傾斜は上顎歯槽骨の傾斜が反映しますから、前傾が強いと鼻唇溝の上の三角が深く、鼻唇角が鋭角になります。だから同時に埋めたい患者さんは多く来院します。本症例は鼻唇角はほぼ直角ですが、歯槽弓のカーブが急で、前に突が多いために、鼻柱基部が食い込んで見える。セットで手術しても良い症例ですが、まず鼻唇溝から進めました。
症例は23歳女性。これまでの症例をブログやSNSで診て来院。有り難いことです。ブログには手術法も書いてありますし、Twitterには見事な症例を乗せてくれた患者さんがいました。
診察(先ず視診)しますと、両顎歯槽突で上の歯牙が前傾して鼻唇溝の上三角が深い。三角形に左右差があり、右>左の大きさと深さ。鼻唇角は90度でも歯槽が前傾し、鼻尖が下がって見えてしまう。鼻柱は下げたい。そして本当のアップノーズにする為に鼻尖を高くしたいから鼻唇角プロテーシスを入れるなら長いもので押し出したい。
なお両側頬骨の幅=顔面最大幅は150㎜あり顔面輪郭形成術は適応ですが、その際に鼻唇溝プロテーシスが邪魔になり得るため、私が後日修正する必要性は示唆しておくと理解してくれた。
術直前に確認。鼻唇溝は上の三角形の窪みを埋めれば溝は見えなくなる事!。笑ったときに溝が窪みが深くなるのがいやだと仰る。見事に浅くなるから楽しみにして下さいと述べた。
画像は術前の各方向から提示します。
正面像では上歯槽が前突師、前傾しています。鼻唇溝の上三角には白唇のハイライトの上にシャドウが診られます。このシャドウにマーキングします。
プロテーシスは上の三角形に合わせて造ります。上左図は両側を置いた感じ。上中図はこれを横から見て厚さを示しました。最大6㎜です。上右図は鼻の画を書いてプロテーシスを置いた図。
さてこれが入ると下の図。
正面像でのシャドウは診られませんが、局麻に止血剤としてアドレナリンを添加しているから白いのです。埋まっている事は確かで、鼻唇溝(法令”線”)も押し出されています。上右図は笑ってくれました。笑っても溝が出来ない希望でした。
下面像は上下で見比べましょう。術前の上左図での鼻唇溝の上の三角形の上のハイライトが、術後の下左図では白くなっていますが、やはり止血剤の作用です。術前の上右図はフラッシュを焚かないで取りました。シャドウがよく見えます。術後の下右図では全体が白くて溝は診られません。
下二列は両側斜位像と側面像の4方向の術前と術直後。
側面像でも斜位像でも鼻唇溝はシャドウです。特に斜位像で反対側に黒い線が診られます。
術後は線が黒くありません。でも立体図では鼻唇溝全体が診られません。術直後は、鼻唇溝の上三角が前に出る事で、白唇のカーブ(歯槽のカーブ)が緩くなりモッコリ感が無くなりC-カールが診られます。でも実は、手術直後は局麻で口が閉じにくいためでもあります。
術後1週間で抜糸しました。
何故か知覚低下が、左の赤唇に感じる様です。プロテーシスでの圧迫が考えられます。下眼窩神経から赤唇への枝の通り道ですから?。その上左側だけ黄色く内出血の跡が診られます。血腫は軽度でも神経を圧迫します。何れにしても圧迫に因る知覚低下は回復します。
患者さんは左が上に動いたと訴えます。触れると1㎜程度上にあります。治す為には摘出しなければなりませんからリスクが高いので見合わせてもらいました。
その目で4方向を診ると、わずかに差があります。1㎜程度の差も画像上反映し得るのでしょう。
今回一度、ブログ提示します。更に腫脹が取れて、内出血の色が消えたら、シャドウとハイライトが見えて来るでしょう。標準的に腫脹は1か月、内出血は2週間罹ります。次回をお楽しみに!
術後2週間です。
口唇の知覚低下の範囲は縮小して困らなくなったとの事です。プロテーシスの位置は変わりません。鼻唇溝は上方の三角を埋めると線も見えなくなりました。笑っても深くなりません。
4方向から診ても、法令線(鼻唇溝)は見えなくなりました。腫脹も軽快しました。
術後1か月で来院されました。
ご覧の様に鼻唇溝は上の三角形の凹みだけを埋めれば線が見えなくなります。笑っても深くないのが嬉しいそうです。
4方向で診ても露光の影響(右側面像はフラッシュを焚いてしまいました.)で見えません。患者さんはお悦びです。知覚神経は困らないそうです。VB12で神経回復を促進しましょう。少なくとも患者さんは抜去を求める事はありません。「このメリットは捨てられない。」そうです。次回以降鼻唇角の話しを進めましょう。
こうして術後約3ヶ月で来院されました。ところが患者さんは遠方で、都合も有り、私に罹れませんでした。従って鼻唇角の件に到りませんでした。更に付随して、上白唇(人中だけの短縮術は間違いです.)短縮術の話題に到った様です。鼻唇角プロテーシスを入れてからの方が適切だと考えられますが、近々診て相談しましょう。
鼻唇溝プロテーシスの位置は触診しなければ判りません。画像での視診上は良さそうです。
4方向を診ます。右側面像を左側面像の鼻唇溝は同じ様に埋まっています。右斜位像と左斜位像で比べると、若干左の方が深く見えます。やはり触診したいと思います。
当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された省令「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しホームページの修正を行っています。
施術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。
料金も提示します。鼻唇角プロテーシスは15万円+消費税。鼻唇溝プロテーシスは両側で28万円+消費税。局所のブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります