顔面骨切り術は、顔面骨格を変える手術です。先天的に顔面骨格の異常を呈する病態は少ないのですが、輪郭は顔面の形態のベースですから、形成外科分野では専門的に研鑽している医師がいます。そして正常範囲でも美容的に骨格改造をして美的に向上する希望は昔からありました。
ただし、骨切り術は大きな手術で、合併症も重篤になり得るし、生体機能を害する可能性さえも皆無ではありません。また特別な設備と器材も必要ですし、医師の体力も要します。だから、形成外科の中の専門家(顎顔面外科医と呼びます。)は数少なく、日本では十人は数えられません。韓国にも多くは居ませんが、設備費用も医師の費用も、まだ流石に本邦の半分以下ですから(一人当たりJDPに比例します。)安く受けられるし、専門家が育って来たので最近韓国で手術を受け
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カテゴリー別アーカイブ: 真皮縫合
丸顔の症例も面長の症例も、口周りの手術の適応症例は、素敵な結果をもたらします。
口周りの手術は白唇部が長い症例が適応になります。鼻柱基部と赤唇縁の中央を測り15㎜以上なら適応としています。そして、あくまでも下顔面の比率が長いかどうかも吟味します。顔面の縦横の比が黄金分割比が理想とされるのに対して、日本人では横長(丸顔または四角または五角形)の人が半数近くいます。その場合でも短いのは中顔面で、比べると下顔面が長い人が多く、この場合は白唇部短縮に口角挙上術の併施または頤短縮術が適応します。対して面長(良くて5:8の黄金分割比)の人は少なからずいて、進化中の日本人では増えて来ました。面長の中でも下顔面が長いか、中顔面が長いかはマチマチですが、総じて白唇は長いのです。また更に、長いだけでなくE-ラインも重視されます。口が出ていると長さだけでなくモッタリ感を呈するし、口を後ろに下
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口周りの手術を毎日しています。静麻で経過が良い。
口周りの手術は白唇部短縮術と口角挙上術の併用が主体です。私は日本一丁寧に傷を縫合する美容形成外科医ですから、手術時間を要します。SNS上でかなり話題に上がっているそうです。患者さんが増えて、最近では鼻下と口角の、どちらかから二回に分けて受ける患者さん、またはどちらかだけで済む患者さんも居ます。それなら、当院の手術時間枠の3時間45分以内に2例出来ますが、両方ではやはりぎりぎり一例しか出来ません。どうせ1症例に限るなら、さらに時間を取って静脈麻酔で楽に受けようという策もあります。それに静脈麻酔下で手術すると患者さんが楽なだけでなく、痛がらないので手術中に気を使わないでよいし、出血が少なく術後経過も早く治ります。今回はまずその手術前、手術直後の画像を見て、これまでの症例と比べてみれば判るでしょう
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口周りの手術。難しくも面白い症例が増えています。
標題に書いた様に込み入った症例です。先天性疾患があり、その付随症状として上口唇が長く、下顎の後退もありE-ラインがプラス。口蓋裂の治療に付随しての構音障害はリハビリを継続しているため、口輪筋を訓練しているから厚みがあり上口唇が内反している。これまで診てきた症例と比べていろいろな点を留意しなければならないということです。知識を駆使する為に頭脳を駆使しなければならなくて難しいけれど、それぞれ解き明かしてみれば結果が予想出来て面白いのです。
口周りは白唇と赤唇の口唇。上下の鼻翼、頤。後ろには歯牙と歯槽と口腔内。それを作るのは骨格と口蓋、舌の関係性も考慮しなければなりません。実は口周りといえば、先天性疾患の知識も必要です。口唇裂と口蓋裂が主ですが、上下顎の疾患もあります。ここは形成外科医のステ
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丸顔の人に適応する白唇部短縮術。口角拳上との組み合わせで更に可愛い!
口周りの手術は適応が広く、白唇部長が15㎜以上ならば適応症例と成り得ます。ただし顔面の形はバリエーションがあります。
面長の人は大抵下顔面が長く、下口唇から下も上白唇も両方長く、上白唇の切除幅のバランスを取らなければなりません。でも、先ず白唇部短縮術から入る人も多く、逆に頤骨切り術を受けてから口周りの手術を受ける人も多いのです。
対して顔面の幅がある人で縦横の比が丸顔なのに、下顔面のしかも上白唇が長い人はアンバランスですから、白唇部短縮術の適応性が高いのです。そうなれば頬骨骨切りやエラ手術との前後して受ける症例もあり得ます。
顔面縦横の比は頬骨幅:顔面上+中+下長+髪で表わせます。またぞろ黄金比の5:8を当ててももアジア人では縦長の人は少ないのですが、頬骨幅が130㎜以下の
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