カテゴリー別アーカイブ: 縫合

2014 . 2 . 28

上口唇短縮術とは?。-症例2-

何度も書きますが、口唇とは赤い唇だけでなく、医学的には鼻の下の皮膚も口唇とです。赤い唇を赤唇、肌色の唇を白唇と言い分けます。ですから、上口唇短縮術はどこかを切除縫合することになります。 最近学会でも報告されているのですが、鼻翼基部から鼻柱基部の外鼻孔底の堤状の高まりの下に傷を持って来れば、折れかえり線なので傷跡が見えにくくなると考えられ、そこで切除するようになりました。但し、形成外科認定医が、形成外科的縫合で丁寧に縫い合わせないと、何しろ動くところですから傷跡の幅が出てきてしまい、見え見えの傷跡になってしまいます。そういう意味では、非形成外科医の多いチェーン店では手術を受けない方がいいと思います。 上口唇短縮術については、今回もう一例提示できるので、その経過をお見せしようと思いま
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2014 . 2 . 28

上口唇短縮術とは?。-症例1-

口唇とは赤い唇だけでなく、医学的には鼻の下の皮膚も口唇とです。赤い唇を赤唇、肌色の唇を白唇と言い分けます。ですから、上口唇短縮術はどこかを切除縫合することになります。昔20年ほど前までは、父は赤唇縁とその上の皮膚を切除する手術をしていました。私が引き継いだ患者さんのうち何人かも受けています。口紅をしていればよく判らないのですが、よく見ると赤唇縁の微妙なカーブが消失しているため何か不自然です。 そこで、最近学会でも報告されているのですが、鼻翼基部から鼻柱基部の外鼻孔底の堤状の高まりの下に傷を持って来れば、折れかえり線なので傷跡が見えにくくなると考えられ、そこで切除するようになりました。但し、形成外科認定医が、形成外科的縫合で丁寧に縫い合わせないと、何しろ動くところですから傷跡の幅が出てき
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2014 . 1 . 13

切る手術と切らない手術 切る、打つ、埋めるは基本 -切らない手術について-

前前回突然停めてしまいましたが、前回も面白かったでしょう。 では、続きです。 切らない手術は軟部組織通しをつなぐか、軟部組織を硬組織に吊り上げることで、「挙げる。」「寄せる。」ことを狙う手術です。その仕組みは単純ですよね。但し切る手術と違って、小さな瘢痕はしかできませんから、面で引き揚げることは難しく、糸にすべての荷重や負荷がかかることになります。さらに実は、糸がかかっている軟部組織は本来軟らかいのですから、糸で引き揚げた組織の負荷は糸にかかるのではなく、糸がかかった軟部組織の点や線にかかるのです。 つまり、糸での切らないの手術が戻るのは、糸のせいだけではなく、糸がかかった軟部組織が裂けていって、ずれていくからです。 私は、大学の形成外科で解剖や生理を学んだので、ダウ
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2014 . 1 . 9

切る手術と切らない手術 切る、打つ、埋めるは基本

昨今、患者さんから切るか切らないかの手術法の違いの質問をよく受けます。これまで歴史上説明してきましたが、美容医療の萌芽の時代から、切る手術と切らない手術は併存してきたのですが、切らない手術を好しとする傾向から、紹介する機会も多くなったのです。池田先生のブログで、101人の名医のインタビューでも、語られています。、切らない手術がいいのではなくて、切らない手術でいい結果と持続性をもたらせなければならないという事です。今回その理由を説明します。 美容医療で求められる形態改良の方向として、足すか引くかと、挙げるか寄せるかがあります。部位別に例えれば鼻なら、もともと足りない鼻を足すとか、大きい鼻を寄せるとかが必要な形態のケースが多いです。瞼なら、挙げて目を大きくしたい、横を寄せて大きくしたい、弛
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2013 . 11 . 15

フェイスリフト;FL の合併症→治しました。術後1か月以内に結果が出ます。

前回提示した症例です。本日悦ばしく、最終結果をお見せします。その前にこの様なフェイスリフトの合併症を起こす原因を考察しましたので、掲載します。 よく行われるフェイスリフトでは、①耳の前後ろで皮膚が切開されます。②そして、通常皮膚を剥離します。引き上げやすくするためです。③その後、筋膜等を引き上げます。④すると弛んでいた皮膚に余剰を生じますからこれを切除し、⑤縫合します。 基本的にこの手順です。ここでそれぞれの手技に対応する合併症とその原因をあげます。 ①切開位置が不適切だと耳は変形するし、傷跡が目立ちます。いまどきこんな手術する人はフェイッスリフター失格です。②皮膚剥離は皮膚を引き上げ、真皮縫合をかけやすくするためには必要です。剥離した皮膚が引き上げた位置で面で癒着しますか
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