今回の症例は、皆様に受け入れられることを期して掲載した訳ではありません。皆様に理論的説明のために提示したのです。何を説明したいかというと、美容整形屋には、理解できない科学的根拠があるかをです。
上2図は術前術後で前回提示しました。
術後1週間で抜糸しました。印象として、全体の目つきが改善しています。そうです、そこが目的です。これまで何回か、埋没法の重瞼術や、切開法の重瞼術を受けてこられたし、目頭切開も受けていますが、なんか変。綺麗と言い難い。精気がない目つき。違うんだなあ〜!っていう感じ。今回切開法の眼瞼下垂手術と、目頭の拘縮解除術を施行しました。
よく見て下さい。黒目の上に被さる瞼縁の傾斜が大事です。術前は黒目の上に掛かる瞼縁が斜めに内側が落ちています。術
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鼻翼(いわゆる小鼻)挙上術はあぐら鼻には効果的
昨日の手術ですが、ちょっとした違いなので、画像を良く診ないと判らないかも知れませんので、早速見て下さい。
上の左図が術前、中央が術直後、右図が本日つまり術後1日です。
何をしたのかというと、鼻翼(いわゆる小鼻)の位置を挙げたのです。比較したら、判りますよね。鼻翼再下端の位置と鼻柱または鼻尖の最下端の位置を見て下さい。術前は、鼻翼基部の方が鼻柱基部より下にあったのが、術後は左右の鼻翼基部と鼻柱基部の3点が水平線上に並ぶようにできました。何をしたのかと言いますと、鼻翼の最下端=鼻翼基部を上に移動したのです。鼻柱最下端=鼻柱基部の位置は変えていません。
またまた、美容医療の用語を紹介することになりました。鼻翼基部と鼻柱基部とは、形成外科医療のシーンでは、口唇裂の治療上重視
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当方の目頭切開術=蒙古襞に因る拘縮解除術は、他院の術後再建にも応用できて有効です。Ⅰ
この数年、目頭切開の症例供覧が続きました。提示させて頂いた症例は全例新鮮例でしたが、今回修正例を提示させて頂くことになりました。
まずは術前、術直後の画像から。症例は29歳。先天性眼瞼下垂に対して、切開(皮膚切除)法の眼瞼下垂症手術も併施しています。
眼瞼下垂症は、いつも通りの手術です。先天性眼瞼下垂症なのに、11年前と、7年前に埋没法の重瞼術を受けていて、却って下垂が目立つようになったと思われます。いわゆる美容整形屋のよくやることです。当院での前回の手術から約5年経ていますから、皮膚が伸展して余剰となり、瞼縁に乗ってしまうために逆さ睫毛になって、ちくちくするとのことで、2㎜幅の切除を加えました。もちろん、挙筋腱膜の折りたたみを追加し開瞼を強化していますし、重瞼の固定も追
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形成外科、美容外科、美容皮膚科、美容整形 などの科目名称って何を意味するのでしょう。Ⅵ =美容医療の各科目2=
いい加減一つのテーマで回数を重ねていると、呆れられそうですが、それだけいろいろなこと書きたかったのです。だってもし6回分を繋げて1回分にしたら、読むのに丸一日掛かってしまう量ですよね。そんなの無理です、読めないよ、と片付けられてしまうだけですよね。
ところが、ネット検索していたら、各科の専門医数の表が見つかったので載せてみます。平成25年8月時点だそうです。
学会名 専門医名称 専門医数
I. 基本領域専門医(学会)※ 日本内科学会 総合内科専門医 15,125 名 ※ 日本小児科学会 小児科専門医 14,940 名 ※ 日本皮膚科学会 皮膚科専門医 6,129 名 ※ 日本精神神経学会 精神科専門医 10,104 名 ※ 日本外科学会 外科専門医 21,275 名 ※ 日
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形成外科、美容外科、美容皮膚科、美容整形 などの科目名称って何を意味するのでしょう。Ⅴ =美容医療の各科目1=
前回世界における標榜科目と専門医の話を拙い知識から書き始めたら、意外と長くなってしまいました。でももう一度読み返したら、言い忘れていた事がありました。
それは、日本形成外科学会認定の専門医と、日本美容外科学会のJSAPSとJSASそれぞれの専門医の価値というか意味を、どう考えるか?。将来に標榜科目の資格として値するか?。難しい命題ですが、若干の考察をしてみます。
日本形成外科学会の専門医は、さすがに医学的にハイレベルで専門分野での解剖、生理、創傷治癒機転、先天異常に対する遺伝学的知識、悪性腫瘍を含む疾病の取り扱いに付いての広い、しかも深い知識が求められます。何度も言いますが、大学医学部や医大での医学教育ではこれらは要求されません。認定医試験に必要な知識で、卒前教育で得た知識は一つ
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