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2014 . 11 . 28

小顔とは?から派生してⅦ-ボトックスについてⅥー美容医療その2

ボトックスのことを話し出すと、長くなりますね。それはそうです。本一冊かけるくらいの知識が必要な治療ですから。むしろここまでまとめるのに苦労しています。(全然まとまりがないと言われれば、返す言葉もありませんが) ボトックス治療は簡便な美容医療ですが、豊富な知識と長い経験がベースになければできません。このシリーズのⅡやⅢで歴史を書きましたが、美容医療に使われたのは今世紀に入ってからです。私は、2000年には、十仁病院から譲ってもらい、使い始めました。もう15年近く前になります。今でこそ、使い手は増えましたが、最初は量と部位の使い分けが難しく、少量からの追加追加で施行錯誤の連続でした。今は至適量を見いだせます。その内容をご紹介して行きます。 額、眉間と上顔面から記載してきました。次は中
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2014 . 11 . 22

小顔とは?から派生してⅥ-ボトックスについてⅤー

ボトックス=ボツリヌス菌毒を局所での神経筋接合部遮断のために薬剤として用いる場合このように言うことにします。 これまでⅠ:ボトックスの咬筋への使用の症例の提示から、Ⅱ:ボツリヌス菌の生物性に話が飛んで、Ⅲ:人体への薬剤としての応用。と話がやっと進んできました。Ⅳ:実際編を展開していったところ原則論に終始してしまいました。 今回こそ、長年使ってきた私達の使用法=適正量を、部位別=筋肉別に、どのようなしわに対して使うかを、細かく説明していきます。そこで顔の上方から順を追っていきます。 額の横しわ:ボトックスは、これまでの何回か説明しましたが、筋肉の動きでできるしわを筋肉の動きを弱めることでできにくくする薬です。まず額の横じわは前頭筋という筋肉が寄せます。この筋は眉毛の上から、生
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2014 . 10 . 24

小顔とは?Ⅳ-ボトックスについてⅢー

ボツリヌス菌毒は、今世紀になってやっと、医学的に実用化が為されました。イギリス製のダイスポートと、アメリカ製のボトックスです。どちらも普及していますが、アメリカで歌手や俳優を使って宣伝されましたから、世界的にも、”ボトックス”といえば通じるので、こう称します。 医学的使用は、美容医療上の使用が喧伝されていますが、もともと広い分野で求められていました。局所の神経が筋に接続する部分=神経筋接合部を遮断する作用は、様々な疾病に有用なのです。もう一つ大事なことがあります。ボトックスは切れる。必ず戻る=可逆性があるのはなぜかというと、末梢神経は枝分かれによって再接合というか再挿入されるからです。標的となる神経筋接合部の間に挟まったボトックスの分子は、電気信号を遮断します。挟まったものは永久に取れ
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2014 . 10 . 17

小顔とは?Ⅲ -ボトックスについてⅡー

ボトックス(BTXと略します。)とは、多くの方がご存知だと思われますが、ボツリヌス菌という生物が出す化学物質で、神経が筋肉に差し込まれる部分に挟まって、神経を流れてきた電気信号が筋肉に伝わらなくするという物質です。タンパクですから、生物しか作れません。しかし、数少ない生物しかこれを作れません。ボツリヌス菌はそこら辺の土壌の中にいくらでもいる生物ですが、こいつに生産させた神経伝達遮断物質を純粋な成分として取り出すのが難しかったのと、保存が難しかったので、薬剤としての製造を試行錯誤されていました。実は、生物兵器としての研究が先行していたのは、御多聞にもれません。歴史上兵器開発が科学の進歩に最大の貢献してきたのは誰もが知っている事と思います。しかし、上記の理由で兵器としての有用性はありませんでした
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2014 . 10 . 14

小顔とは?Ⅲ -症例経過提示とボトックスについてⅠー

お約束通り、小顔の症例の2か月後と、ボトックスの説明をいたします まずはもう一度、咬筋のボトックスと、脂肪溶解注射の経過の写真をお見せします。 術前術後1ヶ月 いかがでしょう。顔面下1/3の幅が明らかに細くなっています。 前回小顔とは?Ⅰで説明しましたが、顔面の大きさは横幅です。そして、上、中、下の3点で評価します。つまりこめかみ、頬骨、エラのそれぞれの幅を、絶対値、相対値で評価するとどこを修正していくべきかが診断されます。前にも言いましたが、骨、筋、脂肪の3要素を使い分けます。 今症例では、下顎角部の幅が100㎜を超えていて、頬骨最大幅も135㎜を超えているのですが、頬骨部は骨の幅ですから、修正が難しい部位です。それに髪で隠せます。それに比して、下顎角部は骨の
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