私は最多症例数の口周りの手術をして来ていると思われます。要因は丁寧に時間を掛けて手術出来る環境が整っているからです。診察して計測して、適応を決めるのにも、デザインを検討するのにも時間を掛けます。医療スタッフの充実も寄与しています。
とにかく丁寧に縫合しないと、創跡が拡がって後戻りします。患者さんの中には、未だに創跡が後で拡がる事があるのを知らない者が居り、説明に苦慮します。でも私は説明抜きに襟を正して、拡がらない様に一生賢明に縫合します。ただしその為の技術は、形成外科医療を研鑽しなければ身に付きません。いきなり美容外科に就職したり、他科研修後いきなり美容外科に転科した医師しか居ない、チェーン店の美容外科(TVCM中)には、形成外科的技術は求められません。一時は彼等も手を出していました後
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カテゴリー別アーカイブ: 美容外科学
両側鼻翼基部間での白唇部短縮術は精魂こめて丁寧に。
考えてみれば判ることですが、白唇短縮術に於いて、私は両側鼻翼基部の間だけを同じ幅切除しますから、口角は挙がらないので、術前と比べて相対的に口角が下がるのは当然です。約5年前には、口角を挙げようとして鼻唇溝部まで切除してみました。ところがやはり傷跡が見えてしまいます。3例だけで止めました。
でも、必ずしも白唇短縮術と口角挙上術を同時施行するべきとは言いません。私はこの何年か口周りの手術ばかりしているので、同時にしないでそれぞれの手術に専念して精度を高めようという気持ちも働いています。
2回に分けて順次していくか?、経過を診ながら二次手術にするかは状態によります。通常は口角も挙げた方が可愛さが増します。ただしそれは、好みでもあります。人格にも影響します。前にも述べましたが、美容外科治
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人中部白唇短縮術の単独施行症例は適応次第です。
私も白唇部短縮術から単独で施行するのは反対しません。考えてみれば判ることですが、白唇短縮術に於いて、私は両側鼻翼基部の間だけを同じ幅切除しますから、口角は挙がらないので、術前と比べて相対的に口角が下がるのは当然です。個体差として、術前に口角がキュンっと挙がっている人は術後も下がりはしませんが、術前は挙がっていたのに術後に水平になり、残念な気持ちになる可能性もあります。
実は以前には、口角を挙げようとして鼻翼の外側まで切除してみました。ところがやはり傷跡が見えてしまいます。3例だけで止めました。また、私と同じ切開のデザインで、口角に向けて引き上げる様に縫合する手術を見たことがありますが、やはり変な形でしたし、鼻翼が横に引っ張られるのが治らないことになります。
でも、必ずしも白唇短縮
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目的のある人中部白唇短縮術もあり得ます。
10年以上前の外傷痕が気になっていた未成年の患者さん。創跡そのものは小さいけれどある。本人に執っては何とかしたい想いが強かったと想像される。今どきは若年者ほど情報に接する機会が多い訳で、どこからか私の診療の情報に辿り着いたらしく、「これだ!」と飛びついたのでしょう。家族を説得して同行して来院されました。
人中部白唇短縮術は適応患者さんを決めています。鼻柱基部からCupidの弓の中央が15㎜以上が第一の適応。私が口周りの手術は最終兵器だと称している様に、骨切り術後に口がモッタリした症例が第二の適応で、最近はこちらが多かったです。そして加齢すると白唇も弛みます。計量すると10年で約1㎜です。かといって年齢が上がるほど創の治りが不安ですから、そうそう手術に到りません。そうは言っても手術に到る
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眼瞼下垂手術に目頭Z-形成術は定番化!?。
ブログで強弁して来たからか、やっと眼瞼下垂症にZ−形成法の目頭切開術を併施する希望が増え始めました。後天性腱膜性眼瞼下垂症に対する手術は、切開法で筋を縫縮して強化して、重瞼も固定して強化し、シミュレーションで蒙古襞の拘縮が診られたらZ−形成法で目頭切開して緩めて自然な形を作り出す。これらの手術法の併用はブログで何症例も提示して来ました。自然な形態と良好な開瞼機能が得られて目力も着いて明るく、つまり溌剌とした若々しさを醸し出す。こんないい手術はないかも知れません。ただし誰でも出来る手術ではありません。特に非形成外科のビジネス性美容外科チェーン店の医師には、技術的にも学術的にも経験値からも、出来ないか知らないか危ないかのどちらかでしょう。その意味では、私達形成外科出身の美容外科医の独壇場でありま
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