本症例はいくつかの手術を受けていて、やはり最終兵器の一つとして口周りの愛らしさを目論んだ患者さんです。
症例は27歳、女性。上下骨切り術を受けて硬組織が短縮後退させたら、軟部組織が余ったと感じた。鼻柱基部~cupid's bowの底までの長さ17mm。外反も少ない。内眼角間39mm、鼻翼幅36mm、口唇幅45mmとバランス的に口がやや小さい。
いろいろ評価してもやるしかない訳ですが、デザインの微調整に反映されます。切除は白唇部(鼻翼基部~鼻柱基部)を切除5mm。やや裏返りを求めて皮下脂肪中間層まで切除。口角は45度斜めに5×5mmの三角を切除して、5/√2≒3.5mm上と横に引くデザインを提案した。
口角は術直前に相談して40度方向とし、上に挙げることを優先しました
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カテゴリー別アーカイブ: 美容外科学
鼻尖増高と下制術。耳甲介軟骨移植法。
私は現在鼻尖に対して耳介軟骨移植術を頻用しています。1~3枚で1枚1mmと考え、前か下に増大しています。それが悦ばれます。それに耳介の耳甲介部から採取した軟骨は、鼻尖の湾曲にマッチしますから、自然な形態が作れます。
症例は、27歳、女性。3か月前に鼻尖縮小を先行した。今回鼻尖を高く、位置を下げるために増高術をします。10×15mmの耳甲介軟骨を採取して、3つに分けて3段重ねにしました。軟骨移植手術では、Donorが必要ですが、耳介からの採取の場合、傷跡が耳介の後部の溝であるため目立ちません。画像を見ましょう。
各方向とも、左が術前、中が術直後、右が術後1週間です。
上の列は正面像:術前は鼻尖が大きいし、術直後は腫脹が加わってむしろ鼻尖が大きくなっています。ところが術
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口唇(白唇部)短縮単独症例は久し振りです。これはイケル!
当院では、近年口周りの手術が流行っています。私が大多数を施行しています。
症例は21歳、女性。これまでにいくつかの美容医療を受けている美人。口元だけは手を付けていない。こうなるとやはり、先ず私としてはバランスを取って行きたいから計測から提示します。
先ず横の比率、内眼角間30㎜、鼻翼幅30㎜と小顔の上に部品も幅が無い。口唇幅も45㎜で、目の間=鼻幅書ける1.5倍と最高のバランス。縦の比率は、生え際〜眉下▶︎上顔面=60㎜、眉下〜鼻下▶︎中顔面=60㎜とバランス最高なのに、鼻下〜頤先端▶︎下顔面=65㎜と長い。その原因は鼻柱基部〜Cupid's bow の最下部▶︎白唇長=19㎜にある。
顔面全体を露出したいのですが、契約に無いので諦めます。どう見ても美人顔。何しろ輪郭が理想
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鼻翼縮小術の内側切除法は久し振りですが、後戻りが少ない筈です。
今回は鼻翼縮小術を依頼された患者さんを御紹介します。実は3ヶ月前に口唇(白唇部)短縮術を施行した患者さんです。ブログにも載せました。大変満足されて、鼻翼縮小術を希望されました。
鼻翼最大幅は37㎜と大きく、内眼角間28㎜と近く、バランスが悪いのです。ここは重要です。画像をご覧になると判ると思いますが、鼻翼が胡坐をかいています。下方が大きいのです。加齢現象で増大したのは患者さん本人も認識されています。また口唇短縮術が影響している訳ではないのは、前回の画像を見れば判るはずです。
画像を見ると、鼻翼の張り出しも有り、鼻翼の付け根よりも丸く出ています。何度も言いますが、外側切除は適応が限られます。この様に丸く張り出している症例だけが適応します。チェーン店系安物美容整形屋ではコスト面から、
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遂に他院での口唇短縮術後の修正術をすることになりました。もちろん口角挙上術も同時施行します。
口周りの手術が引っ切り無しです。どうも最近形成外科系の医者が切除縫合をする機会が増えたようです。若しかして、このブログで「切開手術は形成外科出身の美容外科医で受けるべきです。」と提唱してきたのが伝わっているのかも知れません。逆にまだ、形成外科医の中には怖がって切らない医師も多く居ます。もっとも、通常チェーン店系の非形成外科医の美容整形屋は縫合法を習熟してないので、手を出してもらいたくないのです。
ところが中途半端な形成外科経験者が、中途半端なデザインで中途半端に縫合すると、今一きれいにならないケースが見られ始めました。しかも残念ながら、本症例の前医は医局の先輩で今でも仲が良いのです。彼は形成外科医局に4年間在籍したのに突然退局して、麻酔科医局に転科した後に、麻酔科の標榜医として、チェー
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