カテゴリー別アーカイブ: 口もとの美容

2024 . 6 . 24

まだまだ流行っている口周りの手術セット。上白唇短縮術は定番です。口角挙上術を併施するのがお奨めです。

題名にある様に、口周りの手術はセットがお勧めです。ただし何度も書いて来ましたが、幾つもの間違いが生じています。 まず口唇は、赤い部位だけではありません。鼻の下の皮膚の部分も口唇です。赤唇と白唇と呼びます。なぜなら一緒に動く部位だから、また、胎内の発達段階での原基は一体だからです。少なくとも口唇裂では両方が割れています。残念ながら、日本人やアジア人だけが理解が間違っています。その原因は、赤唇は性器ですから、東アジア人は特別扱いしてきたからと考えられます。 次に、人中短縮術との術式名が横行していますが、大間違いです。人中だけ短縮する手術なんてあり得ません。人中とは読んで字の如く”人の真ん中”です。白唇の中心の溝を”人中”といいます。ちなみにここも、胎児の初期に口が両側から合体する部位
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2024 . 5 . 21

若くして上白唇が長いのですが、上口唇短縮術は周囲の構造と関連します。

上口唇短縮術は、流行っています。欧米では、実際はもう25年以上前から発表されています。ですが鼻の下を切除する上口唇短縮術は、本邦では論文を渉猟する限り10年前からです。実は日本語には、”鼻の下が長い。”という揶揄があります。内面的人格に繋がる外面的形態と捉えられます。毎回私が書いて来た美容医療の基本的概念に合致します。ですから私は積極的に施行しています。 ですが、鼻翼間を切開して白唇を短縮する手術は、美容形成外科手術の中でも数少ない、顔の前面を切開縫合する手術です。顔の前を切る主なものとしては、黒子切開ですが、これは必要なら致し方ないと言えます。リフト手術は顔の横の耳前や髪の前の切開ですが、丁寧に縫合すれば傷跡は見えなくなります。眼瞼の切開は二重の線なので目を開いていれば見えません。ま
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2024 . 4 . 12

久し振りに富士山型口唇の修正術。やはり韓国は不親切です。それでは口周りのいつものセットですが、切除幅を調整して静脈麻酔下で施行します。

相変わらず、韓国で手術を受けた患者さんが来院されます。怖くないんですかね。だってえ〜、まず第一に言葉が通じないですよ。術前も術後も説明が理解できない訳です。通訳は居ても医学的専門用語は伝わらないし、医療側は一通りの内容しか説明する気がないのです。次に、安すぎませんか?。安売りは危ないと思いませんか?。しかもやはり、逆にトッピングも強制される場合がある様です。今や一人当たりのGDPで比べると日本と韓国は同レベルです。なのに安いのは怪しいに決まっているのです。あえて言えば確かに、日本は美容医療に対してまだ忌避観念がある為、誘引のために広告に費やしている国であるのに対して、韓国では国を挙げて美容医療を勧めているから、広告費に多額を費やすこともなく、ITやSNSを利用していると支出が少ないから、安く
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2024 . 4 . 1

口角挙上術の2回目ですが、口角の内側の白唇がダブついているから、台形切除のデザインです。

美容医療は形成外科と美容外科を車の両輪と捉えて、使い分けて診療するべきです。一言でいえば、形成外科医療は何らかの原因(外傷や病気や先天性異常等)がある状態を正常な形態に戻す治療ですから保険診療、美容外科医療は正常範囲の形態をより改善してまたは加齢という正常変化による形態破壊を取り戻す治療なので自費診療です。しかし歴史的には紆余曲折がありました。 そもそも、美容的な医療は有史以来自然発生したのです。重瞼術は三国志にも記載されています。我が国でも少なくとも昭和時代に医学論文が刊行されています。もちろん美容外科どころか美容整形との科目名もない時代で、眼科医や耳鼻科医が手を出していました。日本は昭和36年に国民皆保険制度となりましたが、それまでは美容医療に限らず自費診療でしたから、美容医療に忌
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2024 . 1 . 9

ほうれい線=鼻唇溝,Naso Labial foldは線でなく溝です。鼻翼の横の三角形の凹みを埋めれば押し出されます。ヒアルロン酸で埋めてきましたがコスパが悪いからプロテーシスを希望。

形成外科と美容外科は一応違う診療科目です。共に美容医療の範疇ですが、原因のある異常な形態を治すのが形成外科。正常範囲の形態を向上させるのが美容外科。でもどちらも共に、上に書いた様に形態、それも”顔面を主な対象とする体表面に近い部位の形態”を改善するという行為が行われます。ですから、顔面の解剖学的構造、神経血管などの走行を知り尽くしていなければ美容医療手術も、ましてや中を見ないで行う注射も出来ないはずです。 通常形成外科診療は病院で為されます。他科との協力が必要な場合もありますし、多発外傷などはもちろん、先天性疾患なら生下時からの継続的診療が必要だからです。そして、さまざまな原因でさまざまな形態異常を治す為には、解剖を知り尽くしていなければならないのは当然ですが、逆に、既に中身が見えてく
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