今回は、美容外科と形成外科の異同について述べたいと思います。
確かに美容医療において、形成外科と、美容外科は車の両輪に例えられます。私は鳥の両羽と表現しています。「2枚の羽根を道具として飛翔しましょう。」という意味です。
形成外科、美容外科どちらも、形態的な改善を目的とする医学分野です。より美しくすることが目標です。違うのは、対象です。簡単にいえば、身体的に異常な状態を対象とするのが形成外科で、保険診療となります。身体的にも形態的にも正常範囲の状態を、より形態的に向上させる場合が美容外科で、自費診療になります。
例えば、外傷後の変形や、良性でも悪性でも腫瘍を治す時、皮膚表面や皮下などの変形すると目立つ部位は形成外科の対象です。生まれつきの体表変形(いまは奇形とはいわず先天異
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美容医療の神髄Ⅰ-私にとっての美容形成外科-
父:「今の時代、美容外科になるのに、大学病院の形成外科でちゃんと研修してからの方がいいと思うよ。」
今から26年前、大学卒業後の進路を父と相談した結果、私は北里大学医学部形成外科に入局することを決めました。実は、その前に父は「十仁病院は新人も採るらしいけど、梅沢文彦院長とは仲がいいからもちろんOKだし。」とも言っていました。私達親子は、二社択一で迷いました。熟慮した結果、父は上記のように勧め、さらに「まあ、大学病院医局に所属するんでも、銀座美容外科でもバイトすればいい。形成外科と美容外科を同時に研修したらいい。」
26年経たいまも、あの時形成外科を選択してよかったと思っています。
当時から、形成外科を研修した美容外科医と、そうでない美容外科医は、お互いにグループを作り、主導
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