夏休み期間はダウンタイムを過ごせるので、病悩期間の長い手術を受ける患者さんが多かったのです。切開法の眼瞼形成術は代表的です。腫れたり内出血したりで対面する仕事は難しいので、夏休み期間が最適なのです。日常生活はサングラスでカムフラージュすれば可能でした。今年は特に温暖化で日差しも強く、サングラスして歩き回っている人を目にしました。その様な訳で眼瞼形成術が続きました。本症例はいつもの手術が適応です。
症例は24歳男性。先天性一重瞼で皮膚が下垂している。LF,Levator function 挙筋筋力(活動距離):11mmで先天性の筋性下垂に後天性腱膜性眼瞼下垂も伴う。眼裂横径25mm:内眼角間36mm:角膜中心間64mmなので縦横比からして筋性眼瞼下垂の程度は軽い。遺伝子的に先天性一重瞼な
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美容医療の神髄-歴史秘話第110話-”口頭伝承”:美容整形屋と美容形成外科医”その85”「地方都市28:美容外科医は辛いよ!」
半年振りになります。なんか、大分での話しを書いていたら、怖い気持ちを思い出しました。まだまだ面白いいや怖い話しが続くのですが、疲れたので銀座に戻って父との美容外科斯界の話しをします。
標題にある様に父は非形成外科医の美容整形屋出身の美容外科医。私は形成外科出身の美容形成外科医まだ16年次です。ところで形成外科医出身の美容外科医と非形成外科医の美容整形屋の質はどれだけ違うのでしょうか?。今回またぞろそこから説明します。
先ず前提があります。一般国民の皆さん覚えていて下さい。医師は国家試験に受かり医師になったばかりでは専門的知識はほとんど備えていません。医学部では一通りの医学知識を教えますが、患者さんを診るための知識では無く、国家試験に受かり医師になる為の知識です。解剖実習は自分で解
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口周りのいつもの手術。順調な経過!。E-ラインプラスでも効果は?
一目で適応症例です。モコットした白唇の部分を切除するとすっきりします。E-ラインがプラスで口が出ている症例は切除で効果が得られるということが良く判ります。
症例は37歳、女性。これまでに頤プロテーシスを入れている。結果的にまだE-ラインは+5mm。白唇長25mm。歯槽骨が突で上白唇が内反している。上顔面(生え際~眉下)60mm:中顔面(眉下~鼻下)65mm:下顔面(鼻下~頤尖)70mmと下顔面が長く、その中で上白唇+赤唇長30mm:下赤唇~頤尖40mmで黄金分割比の5:8を当てると上が5mm長い。ひと目で上白唇切除の適応です。口が出ているのも目立たなく出来ます。外反=C-カールを作成したい。シミュレーションすると口角は当然に下がってしまう。内眼角間34mm:鼻翼幅35mm:口唇幅42m
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上口唇短縮術は丁寧に縫合しましょう!
私は医師として真面目に診療しています。初診時の診察は、状態の把握の為に、定型的な計測に時間を掛けます。いざ手術に臨めば、デザインは確実にマークして、切開は寸分の違いも無く裁ちます。切除深は筋の処理の為に解剖学に沿った方法で慎重に行ない。いよいよ縫合が重要です。
形成外科医だけが真皮縫合を出来ます。一般人は誤解していますが、医師は、医師になってから初めて実技の修練をします。そりゃあそうです。医学生が切ったり縫ったりしたら法律に触れます。そして各科は違う分野を順次トレーニングします。外科系は身体の内部を治す勉強をしますが、縫合は創が治ればいいだけなので余り力を入れて修練しません。その中で形成外科医は、創跡を目立たなくする事を第一に求めます。他科では学ばない創の縫い方を学びます。真皮縫合とい
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鼻の自然にあり得る形態。完成!?
久し振りに外鼻を手術した症例を掲示します。チェーン店系では、のべつまくなし同じ形の(出来合いの)シリコンプロテーシスを短時間(<1時間)で廉価で入れるので、症例数では叶わないですが、チェーン店ではトラブルも多いし、患者さんに合わない形が頻繁に見られます。
私達美容形成外科医は、主に軟骨移植とシリコンプロテーシスの併用手術を行なっています。今や定番で学会でも認められています。これが綺麗ですし、症例に合わせて作るので自然状態を損ねない。トラブルも少ないし、半永久的に長持ちします。ただし手術時間は圧倒的に長く、本症例でも約3時間を要しました。だから症例はチェーン店系の半分以下です。
実は更に、他の手術が多発しているからでもあります。ブログをご覧いただけば、口周りと眼瞼の手術が多発してい
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