カテゴリー別アーカイブ: 下眼瞼形成術

2025 . 2 . 3

目が近くても蒙古襞の拘縮(突っ張り)は野暮ったい感じ?!。切除では無く、目頭Z-形成術で外せば、目元がパッチリ!。

目頭”切開”術は、私の得意分野で好きな手術です。何回も書いてきましたが、Z-形成法による蒙古襞の拘縮解除は、私としては定式化しています。一重瞼を二重瞼に変える、重瞼術=先天性前葉性眼瞼下垂症手術の際には、遺伝子が同座にある蒙古襞の拘縮を同時に治すべきだと言えます。念の為書いて置きますと、一般人は蒙古襞は目頭に皮膚と眼輪筋が被さっていると捉えていますが、蒙古襞は下眼瞼から上眼瞼に繋がっているから、目を開く際に突っ張り(拘縮)邪魔をしますから、機能的にも改善が求められる先天的構造と考えます。ですから重瞼術の際には、目頭切開を併施する方が自然な形態と機能を造り上げられるのです。 人類の中で、東アジアにだけ一重瞼と蒙古襞が産まれました。名称の如く蒙古が発祥です。約2万年前の最終氷河期に起きた、
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2025 . 1 . 21

目元を若返らせる美容治療。切らない眼瞼下垂手術で窪み目解消。下眼瞼目袋は切開手術の適応ですが、今回はPRP注入で。

最近マスコミで”直美”という言葉が流れています。医学部を出て直ぐに、美容外科医となる医師をそう呼んでいます。造語したら判りやすいので、それは良しとしますが、私に言わせればそんな事は、30年以上前からの問題で、今更感に堪えません。そもそも直美が起きるのは、日本に於ける美容外科の特殊性、さらに言えば、国民の無知が呼んだ原因の一端を掘り起こさなければならないのではないでしょうか?。 本邦では昭和36年,1961年に国民皆保険制度が成立しました。たった63年前です。実は戦前に保険制度は一部で発足していましたが、一部に限られていて、敗戦後増加が進みませんでした。ほとんどの医療は自費診療で行われました。高度成長期にやっと成立しました。そう言えば、美容整形屋の父が昔言っていました「ひどい医者は、払え
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2023 . 2 . 6

下眼瞼形成術は多種類。術前の形態が様々で、治したい点も多種あります。加齢変形にも美容的にも使います。

シワ、たるみ取りには剥離が大事!といつも強弁してきました。ですからあ〜、糸だけでのリフトは、長持ちしません。コマーシャリズムのチェーン店系が売りつける(電車の窓に広告があります)剥離しないで切って縫うだけの”なんちゃってリフト”はやるだけ損です。それでは何故かを説明するために加齢変形の仕組みを説明しましょう。 まず体内の加齢は細胞の老化です。DNAに刻まれた細胞分裂回数に限りがあり、足りなくなってくるのです。内臓の組織も血管もです。特に免疫系の細胞が少なくなると、感染症や癌などの疾病を起こし易くなります。 さて次に形態的な加齢変形ですが、深部から話すと、骨は肉眼では見えませんが、X線写真では見えます。カルシウムやタンパクの摂食に左右されますが、どうしても細くなり密度が減り弱くなります。な
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2022 . 12 . 3

下眼瞼の皮膚のしわ、アイバッグ=目袋が無いなら、皮膚切除で。筋は縫縮。

美容医療に於いてはどんな治療でも手術適応を吟味するべきです。治療を受ける受けないは最終的に患者さんの決定に基づきますし、手術は受ける受けないだけでなく、方法も多様です。 患者さんは、生来の容貌は多様で、現在までの経年変化も多様で、美容医療を求める目的も多様です。疾病なら治すことが目的です。生命維持や機能維持の為で、エビデンスに基づいて定式の診療=診察と検査及び治療法が選ばれます。だから定番の診療法は保険収載されます。それでも、人が人を診る訳ですから、傷病は個体差がありみんなに同じ診療で済むわけではありません。ですから、医療はコンピューターで手伝えても診療は出来ません。 美容医療に於いては、疾病では無いので、どんな形態をどんな風に変えたいのかは個人差が大きいのですが、さらに患者さんの背景も
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2022 . 8 . 4

非吸収性注入物は、化学的に除去するのは不可能です。経年変化で肉芽化します。今回涙袋の変形を下眼瞼形成術で除去して涙袋形成も。

現在の美容医療(美容外科、形成外科、美容皮膚科)において注入法は花盛りです。さすがに非吸収性の物質は大っぴらには使われていません。たまに長持ちするヒアルロン酸とだまして、非吸収性物質が入れられているくらいです。ただし逆に言えば、未だにそんなことやっている悪い奴が居る訳です。数年前に乳房に使われた非吸収性物質はトラブル続出で、学会から使用禁止令が出ました。振り返れば、15年前くらいにも一時非吸収性物質が流行りました。鼻唇溝(法令線って人相用語で、美容医療の用語ではありません)に入れたら、数年で肉芽化して治すのが大変だったです。それ以前にも本世紀に入って美容外科が国民に認知されてから、時折り発売されて困った状態でした。 1960年代にシリコン注射が開発され、まず乳房にその後顔面にも注入され
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