ご覧の様に、目の窓の横幅が小さい。眉毛を挙げてしまう。目力が弱い。目元が子供っぽい症例。今回3ヶ月の経過を提示したいと思います。
症例は20歳、女性。生来の一重まぶたで、挙筋筋力(滑動距離)は13㎜と正常下限ですが、開眼時に常時前頭筋は収縮しています(眉毛を挙げています)。もちろん、一重まぶたによる皮膚性眼瞼下垂があるからです。それに、眼裂横径が25㎜、内眼角間距離が36㎜と眼裂狭小傾向です。傾向というのは、数字的には正常範囲だからです。間が36㎜は標準偏差内ですが、顔が小さい(体格も)ので、それとの比率としては、離れて見えます。つまり小顔、開きが弱い、横幅が小さい、その結果眉毛を挙げている。これらの症状が揃っているため、形態的に子供っぽく感じられ、社会機能的に損失を来していると考えら
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カテゴリー別アーカイブ: まぶたの美容と機能
片側の黒目整形で合わせたい。経過を追いましょうⅠ。
今回の症例は、片側の眼瞼下垂症例です。実は数年前に重瞼術を両側受けていますが、開瞼を合わせていません。眼瞼下垂症に対する治療を受けていないために、左右差が目立って来たということです。開瞼に左右差があれば、見た目の重瞼の形も左右差を呈することになる解り易い症例です。
実際には、片側の手術は合わせるのが難しいのです。術中が出来上がりではないのは当然です。時間経過と共に変化していきます。実は、本症例は1週間前の手術です。経過を見てから提示したかったので、待機しました。
症例は38歳女性。挙筋機能(挙筋収縮距離+最大瞼縁活動距離)は両側12㎜と左右差が無いのに、同じ力で開く=挙筋を収縮すると、力が伝わらない為に瞼縁の挙がり具合に左右差を呈する状態です。腱膜性眼瞼下垂です。後天性で、原因は
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眼瞼形成術の切開法は、美容形成外科専門医で受けましょう!。3か月で、完成としましょうか?。
3ヶ月前に眼瞼下垂手術=切開法=一重瞼または奥二重という先天性皮膚性眼瞼下垂症に対する切開法手術を行った患者さんが経過診察に来院されました。
上左図が術前です。二重まぶたが狭い。前頭筋に力が入っていて眉が挙がっています。上右図が術後1週間です。さすがに腫れています。止めた点にカクカクが見えます。切痕といいます。
上左図が1ヶ月ですが、なんかまだすっきりしない。挙がっているのだけど開瞼が物足りなく、クリクリしていない。上右図が3ヶ月で今回いただいた画像です。なんとか、いい感じにみえます。
これまでにも、本症例については私としても満点を出せませんでした。内側方面の開瞼が外側に比べ足りないのが,見えるのです。
一重瞼にしても,奥二重にしても,二重まぶたでも,
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日本美容外科学会の第38回総会に参加して。−興味のあったトピックスⅡ−
日本美容外科学会での話題の続きです。私達が力を入れている眼瞼のセッション。2回目は眼瞼下垂手術のお直しの議論です。私共のテーマです。このブログでも、池田先生のブログでも、ホームページでも多くの部分を占めていますよね。
それどころか、私達形成外科出身の美容外科医に取っては、まぶたの治療は得意分野の筈です。その為には現下の医療的水準を保つ為に、学会で勉強し続けていくことが必要です。というか、そうすることがビジネスに染まらない美容形成外科医の、医師としての矜持。チェーン店の美容整形屋とは違う点です。
私は、28年前に医師になってすぐに、日本形成外科学会と日本美容学会に加入しました。私の父は美容整形医として、外人顔を目指して重瞼術を沢山していましたから、私にとっても眼瞼が一番興味がある分
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日本美容外科学会の第38回総会に参加して。−興味のあったトピックスⅠ−
9月22日火曜日と9月23日水曜日は日本美容外科学会の第38回総会が開催されました。ここでの為になった話題をピックップします。と言っても、やっぱり眼瞼ですか?。と辟易されるかもしれません。
他の分野も聴講したかったのですが、学会のプログラムがそうはいかないのです。学会は予めプログラムと抄録が配布されますが、三列の配列で、見たいものが重なるため、偏ってみることになってしまいます。鼻やリフト等は聴講できませんでした。
眼瞼のうち;目頭切開、眼瞼下垂、下眼瞼のシンポジウムをじっくり見ました。そこでまず、ブログを書く前に、もう一度前抄録を読み返してみました。
その前に学会とは何をするところかを説明します。まず学会とは、学術的提示と議論の場所です。ある学術分野の世界的な知識を持った有
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