「慣れました。」と書くと、これまでは上手くなかった様に捉えられるかも知れません。違います。言い訳になりますが、広範囲隔離リフトは他では余りされていません。いや、剥離範囲を患者さんにお示しして教える様な親切で真面目な美容形成外科医は、他には聞いた事が無いというだけかも知れません。少なくともチェーン店系では出来ません。
何れにしても広範囲剥離リフトの効能は余り知られていません。私は今から25年程前に先輩医に教えてもらいました。「靭帯法が一番だが、大変だし危ないし難しい!。次に効いて長持ちするのは広範囲剥離皮下リフトだ。しかも比較的容易だ!。SMAS法よりもいいよ!。」それ以来たまに、”適度”な広範囲剥離リフトをしていました。その後試行錯誤して、剥離範囲を拡大して、今から5年前からは、定番の
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カテゴリー別アーカイブ: 美容医学博士
眼瞼形成に目頭形成の併施は、口周り(人中だけでは無い上白唇短縮術等々)と並んで好きな手術です。
目頭切開手術は昔から眼瞼形成術の中でも定番でした。何故なら、重瞼術の際に併施する方が自然だからです。実際に重瞼術の大家である内田先生は、目頭切開を戦前に発表しています。内田法はW-形成術ですが、いまだに行われています。かと言って目頭切開術は、重瞼術や下垂手術と違って、傷跡が前にあるので全例に行われるのではありません。
蒙古襞は遺伝子が決定します。新モンゴル人種は必ず持っています。二重瞼と一重瞼も遺伝子が決定しますが、蒙古襞の遺伝子と同座です。日本人は新モンゴル系と古モンゴル系の混血ですから、二重瞼も一重瞼も存在しますし、蒙古襞の程度にもバリエーションがあります。ただし一重瞼の人は当然に蒙古襞が被さり、二重瞼の人はほとんど被さっていません。これが自然の摂理です。
蒙古襞の被さりの程
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こめかみリフトは大流行り。今回はLateral Buttress(梁だか控え壁)までさらに広範囲剥離して。たこ焼き状を治しました。
頬上顎複合体はMalar,メーラーと呼ばれ、前から見ると、眼窩下縁つまり下眼瞼の下を底辺とし、鼻の横が内側の辺で、外側は頬の後ろに囲まれる逆三角形の部分です。骨格的にも頬骨上顎複合体があり、Tripod,トライポッド=三脚(上下逆)と称されます。Malar にはMalar fat があります。骨の前の脂肪の塊ですが、笑うと”たこ焼き”型に膨らみます。三脚のうち後側の脚をButtressと言います。Malarと上顎を横の梁で繋いでいます。Buttressは訳すと控え壁とも言い、顔の横を支えています。
最近私はこめかみリフトを頻用しています。こめかみから眼窩外縁から、Malarへ向かって皮下剥離し、ゴルゴ線の外まで、つまりMalarの外側半分まで剥離します。ゴルゴ線はゴルゴ13,サーティー
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まだまだ続く口周りの手術。今回は人中を中心とした両側鼻翼間の上白唇短縮術です。赤唇も強調します。またまた学会で脚光を浴びます。
他の多くの患者さんが来院する度に、「先生は口、鼻の下、口角、鼻の手術が得意なんですね。視ています。」といきなり告げます。私「別に専門家では有りませんが・・。」と答えながら、「でも画像を視て一番綺麗で、形態が良いと思われるなら、私も努力の甲斐があったのですから、嬉しいです。」と付け加えます。
しかも、学会でも評判です。昨年JSAS(非形成外科の美容整形出身医側)を、よりに依って私の後輩が主催した際に、彼に依頼されて発表しました。今回また、JSAPS(形成外科出身の美容外科学会)での指定演題を依頼されました。JSASでの評判を聴いたのか、JSAPSにはこの手術に精通している医師が少ないからかは解りませんが、ブログで患者さんの評判を得てきましたのは確かで、その結果症例が多いので、どの学会でも
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何年振りかに切らない眼瞼下垂手術=黒目整形=NILT法。どうしても落ちますが追加は可能です。
眼は左右にある二つの臓器です。 眼瞼は開いて見る閉じて守る為にあります。ですから、目を開いて活動する際に、目の窓が形態的に非対称だと気になります。しかも眼瞼の形態は機能に依存します。機能は目の開閉の程度ですが、開閉度は重瞼にも影響しますし、開瞼は皮膚の挙がり程度である重瞼に影響されます。
ですから眼瞼の形態の改善、つまり機能の診療に於いては、何が改善の余地があるか?、どの様な経過で生じた問題か?を診断しなければなりません。診断は治療法の根拠です。
まず眼瞼の機能低下の部位を前と後ろに分けて考えます。眼瞼は葉の様に薄いので、前葉と後葉と称します。前葉成分は皮膚と眼輪筋(目を閉じる筋)で、後葉成分は眼瞼挙筋(目を開く筋)と眼窩脂肪です。基準として第一眼位(顔面を正立しての正面視)での
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