本症例の患者さんには嬉しいお言葉を戴きました。「森川先生は顔面のバランスを診ていって、トータルに治して下さるから、その様な美容形成外科医に巡り会えてよかったです。だから御任せできるのです。」と、私の出自とこれまでの経験から来る美容医療の素養を認めてくれたのでしょう。有り難いお言葉です。ですから幾つかの手術を計画を立てて施行してきました。一遍にはしません。何故なら第一に私の体力の問題。知的集中力もです。第二に大阪院では局所麻酔手術しか出来ないからです。第三には手術時間枠も大阪院では最長で3時間30分だからです。そもそも私は手術を丁寧に時間をかけて行います。切開縫合手術は特に時間をかけて細かく縫い合わせないと後々で傷跡の幅が出来て目立ってしますうからです。
今回は頤プロテーシス挿入術です。
▼続きを読む
カテゴリー別アーカイブ: 診断
他院で富士山型にされました。修正が不足でした?。鼻翼も挙げて鼻翼下も切除。さらに口角挙上術の追加。
症例が増えるごとにいろいろなことが解ります。富士山型が増えています。どうしてか考えました。私は今や最多症例でしょうが、SNS上では私以外にもたくさんのクリニックが載せています。流行を作った訳ではないのですが、私の症例が評判で他のクリニックも追随しようとしているのでしょう。ただし所詮真似っこですから、細かいデザインは間違うし、術前診察が稚拙なのでバランスが崩れる症例が多発しているのでしょう。残念ながら今時の若い医師や新参医師には、素養と技術、医学的知識を兼ね備える暇はないようです。ましてや、なんとかミクスに乗じたビジネス的非形成外科医には無理難題でしょう。
今回の症例は私が口周りを三回目の手術をする人です。前回のブログも前々回のブログもあります。追加修正手術と別の手術を同時に行います。な
▼続きを読む
▼続きを読む
口周り:赤唇が富士山型になった症例の解消手術が流行っています。こうして修正には複数回手術を要し得ます。
私は口周りの手術の専門家ではありません。眼瞼も外鼻も、リフトも含めて顔面の美容形成外科全般を取り扱います。ただし簡単な重瞼術埋没法や出来合いのシリコンプロテーシス等は若い経験の浅い美容形成外科医が多いチェーン店でも取り扱いますから、私の出番は少ない様です。
昨今なんとかミクスの好影響か、美容医療の患者さんは増えました。何度も書いて来ましたが、口周りの手術は形成外科の技術と知識を要し、同時に美容外科のセンスが重要だし、美容外科学の知識が無ければ美しい顔を作れません。
だから私に罹る患者さんが多いと自負していても、コマーシャリズムとSNSには敵いません。当院はTVCMは打っていませんし、SNS上は私のこのブログが優勢でも、他も”やらせ”を載せるから”いたちごっこ”になり上下動が激しい
▼続きを読む
▼続きを読む
口周りは鼻、口、顎の関係。頤もです。頤プロテーシスから計画的に先行して手術。
口は上下唇が包んでいます。口腔内には前方に28本の歯牙と上下歯槽骨(歯の植わっているU型の骨)があり、上は上顎骨等、下は下顎骨(下歯槽骨は下顎骨の一部ですが)に乗っています。これらの位置関係は様々で、正面像での形もバリエーションがあります。側面像での3次元視では前後関係も様々です。側面像でのE-ラインは見た目に反映しますし、正面像では上下左右の長さが見た目に大きく反映しますが、人間は遠近感を感じ取りますから、正面視でも前後関係が意識されます。さらに頤に梅干しができると動的形態に影響します。他の部位も表情により動的形態は豊かです。
こうしてみていくと、口周りは数字だけでなく、周囲の部品の形態と数字的位置関係が口の印象を司るのです。だから私はこれまで、鼻や頤を順々に、またはできることは同時
▼続きを読む
▼続きを読む
鼻の孔の前側が上方に逆V字に喰い込んでいます。鼻孔縁下制術は耳介からの複合組織移植です。
いきなり面倒くさい標題です。鼻の高さや稜線(鼻スジ)のカーブは正面視では解り難く、側面や斜位からでなければ見えません。鼻尖の丸みや上下の位置は正面視でも判りますが、鼻スジの延長線との前後関係は側面からみなければ判りません。
それに比べて鼻の孔の入り口の形は正面視で目立つ部位です。見える程度は顔面の角度により変わりますが、形はあらゆる方向からでも見えます。特に正面視で鼻孔縁の前面が上に喰い込んでいると鼻の孔が上向いている事になり目立ちます。鼻尖の位置関係にも影響して見えます。中でも特に、鼻孔縁の前方が逆さV字の様な形だと目に着きます。
本症例は、鼻稜が太く低く、その上鼻根が低いからジャンプ台状態で、鼻尖は上方にあり丸い。典型的な鼻が野暮ったい人ですが、この程度の日本人(アジア人)は
▼続きを読む
▼続きを読む