形成外科と美容外科は、別の診療科目名です。前者は傷病等の原因がある形態変化を取り戻す、または変形を防ぎながら治す医療で、原則的に保険診療です。後者は正常範囲(一般人には違いが分かりにくいのですが、医療側には基準があります)の形態をより美しく変える、または経年変化へ対処する医療で、自費診療です。形態的改善を目的とする点では同じでも、対象が違うのです。ちなみに基準は学術的に議論されますが、保険診療の対象は国が決めます。ただし形態的改善の為の技術と知識は、オーバーラップします。また一部の対象患者さんはオーバーラップします。その知識と技術とは何でしょうか?。
いろいろな科の医師とも議論してみたのですが、医療の知識と技術と経験は、大学医学部を出て国家試験に通った段階では、臨床的に診療中に足りる水
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カテゴリー別アーカイブ: 目の整形
前額部リフトは目的が多岐に亘り、挙げる層も様々です。眼瞼にも影響を求めたいので、切らない眼瞼下垂手術の併用でさらに効果的です。
フェイスリフトは読んで字の如く、顔を挙げる事ですが、頭蓋骨ごと挙げるわけではありません。顔に限らず体表面は、表面から皮膚、皮下脂肪、筋層、骨格の順に層を追って考えましょう。頭蓋骨は、歯の植わる歯槽骨以外は萎縮しませんし減りませんから、それより外側の層が弛みます。加齢で筋は弛緩して伸びます。弛みます。さらに加齢で外の皮膚も弛緩し伸展します。皮下脂肪層は皮膚の弛緩に伴って伸展し疎になる場合と、たるんだ部位に溜まって凸凹になる場合があります。いずれにしても皮膚皮下脂肪層か筋の弛緩と伸展に対応したら、若さを取り戻せます。
今度は顔面を上中下に分けて考えます。下顔面はJowl を引き上げたいのですが、これまでのブログにある様に耳前後からの切開からの広範囲剥離で効果を得られ、持続性も5年以上10年
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前後葉性眼瞼下垂です。一重瞼を二重瞼するべきです。
切らない眼瞼下垂手術は後葉性眼瞼下垂に対する手術ですが、先天性前葉性眼瞼下垂である一重瞼を二重瞼に変える重瞼術埋没法に併施すると、キラキラして目力が倍増します。また、加齢により皮膚が伸びて後天性前葉性眼瞼下垂が進行した際も、眉下切開術で前葉性を治して、伴った加齢性の後天性後葉性眼瞼下垂を、切らない方法で同時に治すことも約半数に併施します。
ところが本症例は、術後に眼瞼挙筋の筋力が伝わりやすくしたのに、力を入れようとしない時期があり、結果が見えるのが遷延しました。何故でしょう?。疼痛は大したことないはずですが、精神的に耐性に欠けるのでしょうか?。判りません。
誰でも覚醒時には、眼瞼は開いています。正常では脳から電気信号が出続けて、精気のある顔、活動的な外貌を呈しています。眼瞼挙筋に
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丸く半円形の重瞼線の外側を延長して、綺麗な切れ長の目に。要するに骨膜固定で切長整形しましょう。
前にも書いた様に、切れ長整形(セーケーじゃないってば美容ケーセーだってば!)は、私が開発した手術法です。でも本当は、父が考案したので美容整形です。30年前父が私に相談して来ました。目尻の上より外側に二重瞼を延長出来ないかと二人で思い悩んでいて、父が「とにかく折り込めばいいんだぜ。」と言うので、私が思いつき「そこには骨がある。骨膜に縫い付ければいいんじゃないか?。」と言いながら、私心の中で”そういえば父が造る(切開しか出来ない)二重まぶたは、目を閉じても二重だなあ〜、骨膜に縫い付けて目を閉じても二重でもいいってことか?!。”と閃いたのです。父に言うとやってみようとなりました。初回例は旨くいき、患者さんは満足しました。
その後私は医学博士取得の為の研究に携わりました。題目は二重瞼と一重瞼の
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下眼瞼形成術は多種類。術前の形態が様々で、治したい点も多種あります。加齢変形にも美容的にも使います。
シワ、たるみ取りには剥離が大事!といつも強弁してきました。ですからあ〜、糸だけでのリフトは、長持ちしません。コマーシャリズムのチェーン店系が売りつける(電車の窓に広告があります)剥離しないで切って縫うだけの”なんちゃってリフト”はやるだけ損です。それでは何故かを説明するために加齢変形の仕組みを説明しましょう。
まず体内の加齢は細胞の老化です。DNAに刻まれた細胞分裂回数に限りがあり、足りなくなってくるのです。内臓の組織も血管もです。特に免疫系の細胞が少なくなると、感染症や癌などの疾病を起こし易くなります。
さて次に形態的な加齢変形ですが、深部から話すと、骨は肉眼では見えませんが、X線写真では見えます。カルシウムやタンパクの摂食に左右されますが、どうしても細くなり密度が減り弱くなります。な
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