夏休みだから瞼の手術を受ける患者さんが殺到しています。先ずは症例提示を。
術前 術直後
1週間後
今回提示させていただく症例は、他院での切開法と埋没法の術後です。ご覧のよう眼瞼下垂があるのに、手を打ってもらえなかったそうです。挙筋筋力(挙筋滑動距離)が12mmと正常下限で、眼裂縦径が7mmと小さい。MRDは2mmです。さらに眼裂横径が24mm、内眼角間距離が36mm。
要するに眼瞼狭小気味で、蒙古襞の被さりや、拘縮(突っ張り)が強く、いつも私が言う「水かき状」になっています。よく見ると、傷跡があり、目頭切開も受けたとのこと。私は「ゼーンゼン治っていないじゃない。」と叫びそうになりました。目頭切開は拘縮の解除が主目的なのは、何度も強調してきましたが、一般の美容外科医には伝わっていないのが安念です。
前にも言いましたが、当院の二人の医師。私と池田先生は10年以上前の学会でこの話題で盛り上がり、意気投合し、お互いに一目おくようになったのです。その後一緒に診療できるようになってからは、この点の啓蒙にしきりに力を注いできました。
それはさておき、診察の結果、目頭切開と、当院の売りである切らない眼瞼下垂手術NILT法を適応としたのですが、今回はNILT法から行うことになりました。
結果は見ての通り1週間で、バッチリでしょう。よく開きました。よくできました。ラインの左右差は、蒙古襞の拘縮の差が反映しているのです。開瞼は普通になりまして、大喜び。確かによく見ると、蒙古襞の水かき状態は残っていますが、開瞼は作れました。NILT法の勝ちです。もちろんいずれは当院のもう一つの売り、Z-形成法による目頭切開(正しくは蒙古襞の拘縮解除術)をする予定です。Z-形成法は、前に目頭切開を受けたのに突っ張りが取れていない症例にも追加手術ができるのです。そうゆう症例は少なくないと思いますので、一度ご相談ください。
とにかく、結果は出ています。夏休み(お盆休み)には、いろいろな症例が殺到しています。さらに提示できると思いますので、こうご期待を・・。とはいえ、私も来週は3日間休みを頂くので、その後になりそうで、御免なさい。