男性をブログに提示する機会は少ないのですが、もちろん男性の患者さんが多くはないからです。男性の来院患者は当院では1割程度でしょう。ところが私の場合、眼瞼下垂手術症例は男性患者さんが1割以上存在します。いや最近では10人に3人くらいです。でも別に、私が男性患者さんを好きな訳ではありませんし、私はその方面ではありません。推してみれば、私はブログ提示症例が多く、これを見て経過と結果が判る安心感もある事。また、男性はやはりインターネットを視る機会も多いからかも知れません。もう一つ私がジェンダーへの理解が感じられる内容を心掛けて書いている点も汲んでくれているのかも知れません。だから男性にとって眼瞼は重要です。目力は男の武器ですから!、ジェンダー(男性)が使用します。
症例は25歳、男性。一流企業の会社員。先天性一重瞼で治療歴無し。LF12mmと正常下限値。前頭筋収縮しない代わりにChin upする。眼裂横径(二重瞼者の平均値27㎜:一重瞼者の平均値25㎜)は24㎜と小さい。内眼角間距離(二重瞼者の平均値32㎜:一重瞼者の平均値35㎜)37㎜と離れている。角膜中心間距離は60㎜と平均値であるから、蒙古襞が被さっている形態が判る。したがって機能的にも当然に拘縮を伴っている。
一重瞼を二重瞼に改良して皮膚性眼瞼下垂症を修正して、挙筋筋力の伝達を向上する為の腱膜修復術を行なうならば、蒙古襞の被さりと適度に解消し拘縮を解除するZ−形成法による目頭切開を施行しないと不自然な状態になります。何度も言いますが、人間は二重瞼で眼瞼下垂症がなく、日本人では蒙古襞は適度に被さるのが自然な形態で、正常な機能を呈するのです。変異は修復するべきなのです。デザイン:切開は末広型で中間位の5.5mmラインを設定。切除は最低量の2㎜は要します。蒙古襞の一重瞼と二重瞼の差異を無くす為には一辺4mmのZ−形成が適切です。
下の画像は術前と術直後の両眼瞼部。
いつもの様に術直後は目を顰めて撮られます。本当はもっと開きます。ついで下左図は術後1週間での抜糸直後の画像を見ましょう。
上右図は術後3週間です。術直後の画像では、眼瞼挙筋に力を入れてくれたのはいいのですが、局所麻酔が廻っているから前頭筋が動ないから、にらんだような写真となりました。術後数時間で前頭筋は不随意に収縮を始めます。術後1週間や3週間の画像でご覧になれる様に、自然な眉の動きに戻ります。では眼瞼の開きはどうでしょう?。普通に開いています。皮膚は被さっていません。術後3週間の画像では出来上りに近いと言えます。
下の近接画像でも同様の経過です。左から術前、術直後、術後1週間、術後3週間です。
術直後には挙筋を縫縮しているので、緊縛されるのです。だから、開瞼時に挙筋に随意的に力を入れない様にする患者さんが多いのです。自覚症状は消えていきました。形態的には予定の手術が出来ました。吊り目で目の窓が小さいと暗い印象となります。目がパッチリ開いていると生命力を感じられます。視野が広く見えるからでもあります。逆に瞼縁は挙がるのに一重瞼で皮膚が被さっていると防御的;Defensiveに見えます。溌剌と生きる力が見られません。
こうして術後3ヶ月で完成となりました。
きりッと目が開いています。目力が入っていて目が語ります。
私は常々提唱してきました。眼瞼は、二重瞼で眼瞼下垂状態でなく、蒙古襞が突っ張った吊り目でないという形態と機能が、社会的に有用性が高いと考えられます。これは美容だけの観点ではありませんが、美容医療とは、社会との適応性の向上を第一の目的にすると考えます。男性でも、目が小さいと好まれません。何故なら、目を細めるという表情は相手を観ようとしない印象を与えるし、目の窓が縦横とも小さいと”目が点”になっているみたいで、とぼけた印象か情けない表情に見えるからです。目の窓の大きさは男性にとっても社会的武器なのだと思います。
残念ながら、アジア人は目が小さいと馬鹿にされています。欧米の漫画にも出っ歯と共に強調して書かれます。人種差別は国際紛争に繋がる間違った態度ですが、それなら、目が小さい日本人は機能障害で、先天性異常で、社会的機能低下なのだから、みなさん治しましょう。韓国は既にその国策を遂行しています。中国もです。もっとも習主席はちび目のままですから嫌な奴の印象を与えています。東アジアは混沌としています。それもこれも東アジア人の眼瞼が機能障害だから理知的でなく、国際的適応性に欠けるからでは無いかと考えるのは、私だけでしょうか?。
白人に対しては、加齢に対する眼瞼形成術は多く行なわれます。機能低下だからです。対して白人に対して重瞼術はまず行なわれません。原則的に二重瞼であり、先天性皮膚性眼瞼下垂症患者は存在しないからです。
対して東アジア人には、眼瞼形成術の適応者が多数存在します。そして有史以来重瞼術は行なわれてきて、戦前戦後の日本で重瞼術は行なわれてきました。ところが美容整形屋が機能を無視した手術をしてきたため、形態的にも不良でした。
今の年配の芸能人を見てその後遺症が発症しているのは、私は判ります。内緒ですが、そのうち大部分は私の父が手術したからです。なお守秘義務がある為に、誰がそうかは書きません。
この様な忌まわしい美容整形の時代を知っている私は、形成外科で正対機能を学び、美容外科で自然で美しい形態とは何かを学び、現在眼瞼形成術に於いて、これまでブログで画像提示してきた様な良港な結果を作り上げることが出来る様になったのです。
この様に真面目に眼瞼形成術を精進してきた私達の医療に対して「セーケー!」とかいって揶揄する輩は、知性が欠如しているとしか感じません。もっとも日本国の中枢が反知性主義なのだから、仕方ないのかも知れません。その中で私は優良な医療を提供していきたいと思います。