2018 . 9 . 5

この人は、上口唇(白唇の人中部中心)短縮術で形態と機能を良好化の最適症例です。

手術名を人中短縮術と称するのはSNS上に載っているからで正確ではありません。人中とは、上白唇部の中央にある縦の溝のことです。字の通り人の真ん中という意味です。もう一つ人中は顔の接合線です。人間は胎児の際過去の原始的動物の形態を辿って成長してくるのは皆さん知っているでしょう。顔面は両側から寄せられて作られます。鼻や上下口唇は口裂け状態から小さくなりますが、実は人中部と鼻柱、鼻尖は上から伸びて来て出来上がるのです。各突起の名称があります。上顎突起が両側から寄って来て、上から下へ伸びて来た前頭突起を人中部で挟みます。

人間以前の動物では犬の猫も人中部が割れている種が多いですよね!。だから人中部は人間の証明ですから、確かに大事な構造です。でも人中だけを短縮する手術はあり得ません。

鼻の下は唇です。白い皮膚の部が白唇、赤い粘膜の部位が赤唇です。白唇はWhite Lipと書き、洋語では鼻の下,Below Noseとは言いません。本邦では白唇短縮術と言っても判らないので人中短縮術と呼んでいるのでしょう。

本症例は上口唇白唇の人中部を中心に短縮して明らかにすっきりしました。画像で判るでしょう。そして私の手術は日本中で一番綺麗な跡と言われています。その為に丁寧に精魂込めて手術しているのです。

症例は21歳女性。人中部白唇長19㎜。E-ラインは口吻5㎜前突。原因は歯牙Ⅰが突で矯正予定。上顔面72㎜:中顔面55㎜:下顔面63㎜と鼻から下が長い。上口唇(白+赤)26㎜:下口唇(赤〜頤尖)37㎜で黄金分割比率の5:8を適用すると上口唇23㎜まで短縮の適応。矯正したら倒れるから5㎜外反を適応。人中とCupidの弓は明瞭。顔面部品横比は内眼角間30㎜:鼻翼幅34㎜:口唇幅49㎜で口角は横に2.5㎜ずつ拡げたい。なおこれまで1年以上前に眼瞼切開、目頭切開、鼻尖縮小と軟骨移植、鼻翼縮小術?を受けていてバランスが取れているが、口周りだけに修正点が残る。だから当方を受診した。

各方向の画像を経時的に並べます。正面像から。

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上に術前とデザイン画。

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上には手術直後と翌日。

下に近接像。

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上には術前とデザイン。

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上に手術直後と翌日。

下に左側面像。

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上は左から術前、術直後、翌日。

下に右斜位像。左から術前、術直後、翌日。

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先ずは画像を並べました。両顎突出の症例ですから、腫脹が増強して見えます。でも短縮の効果は判ります。両顎突出、つまりE-ラインがプラスの症例では元来閉口時に下口唇を挙げてしかも前突する必要があるので頤筋の収縮に因るしわ(私は梅干しの種状と表現しています。)が出来ます。これは頤形成か定期的な永久ボトックスでしか治せません。上口唇短縮術の直後には上口唇の口輪筋がダメージで弱まります。この為に閉じる際に代償的に下口唇の口輪筋と頤筋の収縮力が強まります。これまでの上口唇短縮術の提示症例のほとんどがそうです。または閉口していない画像も載っています。上口輪筋は手術のダメージで弱まったので、必ず回復します。いや、私はその様な手術を心掛けています。約2週間画回復時期で長くても4週間までに治ります。この様なダウンタイムの経過とそのメカニズムは症例経験の豊富な私だから知っていることで適切な説明が出来ます。

その様な点で今後の経過中の画像の提示が皆さんの参考になると思います。下に術後2週間で撮影しました。

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正面像と近接像。

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右斜位と左側面像。すっきり感が診られます。まだ閉口は完全ではありません。

今回術後1か月で撮影しました。

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本症例はE-ラインが口吻突なので、閉口の回復も時間を要します。創跡はもう目立たなくなり始めました。腫脹も目に見えません。経過は順調です。

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口が出ていると下口唇が挙がり難く白唇短縮術の術後経過中に上口輪筋が弱まり口を閉じ難いのに対して下口唇を挙げて代償するのが難しく、しかも無理に力を入れると頤に梅干しの種が出来ます。診療中に「閉じてみて下さい。」と御願いしたら梅干しの種。「開いていて困りませんか?」と訊いたら「別に!」との回答と「早く頤しましょう!。」との申し出を頂きました。

上下の長さは上口唇(白唇+赤唇)=23㎜:下口唇(赤唇〜頤尖)=37㎜で5:8に近づき頤の長さは不要です。後退だけが改善点です。若干頤尖の付近の丸みがあるので、尖らせて三角形に近づけ対骨格です。下顎後退の人の骨格は尖っていない傾向にあります。となれば、三角形の頤プロテーシスを持っているのは私の特権です。その様な形のプロテーシスを何十年も前から作り上げ、ストックしています。

かといってまだ創跡が安定しないし、口輪筋の回復も完全ではありません。もう1か月診てから決めましょうか?。その時にも画像戴けます?。頤も?。次回両方の意味でお楽しみに?。

医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時追加修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも随時表現や補足の説明を付け加えていきます。

施術のリスク・副作用について

・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明も加えなければなりません。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。