またまた口周りの手術が増えています。このブログは症例紹介ですから、敢えて統計上の数字は提示しません。ブログに載せる症例は、モニター価格として部分提示で20%割引き(正しくは広告出演料のペイバック)します。だから上口唇短縮術と口角挙上術の併施では半分以上の症例がブログ提示を承諾されます。
顔面骨切り術後に口周りの問題を生じる人は多く、本症例もその一例です。中身を減らすと外身(白唇)が余るのは当然で、しかも骨を後退させると口唇全体が垂直化して正対する際により長く見えます。さらに鼻とのバランスも重要で左右の高さが合っていないのも治したい。口も曲がっている。何れにしても難しい症例でした。
症例は32歳女性。当院で注入治療等をしてきた。1年前に口唇にヒアルロン酸も入れたことあり。これまで私にも罹っている。先日私を受診。口周りの相談を受けた。
10年前に形成外科医(私の仲良し)に下顎角切除術、頤骨切り中抜き法、頬骨縮小術を受けた。御陰で顔に幅が無い小顔。1年前にLe-FortⅠとSSRO(両顎短縮後退術)。御陰で綺麗なE-ラインで口が出ていない。鼻翼縮小術を受けたこともあり、何故か右の鼻翼基部が下がった。
白唇長16mmで余剰感があり、上顔面72㎜:中顔面65㎜:下顔面60㎜/上口唇25㎜:下口唇44㎜.白唇がやたら長くは無いが、すとんと垂直化して長く見え、内反が強く見える。赤唇が薄くなった。厚さが欲しい。いきなり手術プランですが、外反目的に切除3mmが適応です。口角が左右差、右が左より3mm低い。内眼角間33㎜:鼻翼幅37㎜:口唇幅48㎜で口唇の横径はある。右6mm45度、左3mm30度のプランとした。
当日白唇部3.5mm切除と増やした。口角の内側が薄いので内側まで挙げたいので、右6×10㎜、左3×10㎜の三角をデザインした。
早速画像を見ましょう。
正面像では診察所見通りの術前像。術後は予定の変化を得られています。
近接画像での変化が判り易いでしょう。デザインの左右差も判ります。鼻翼の位置も治しました。同切開からついでに鼻翼挙上術を加えました。
術前の右側面と左斜位像。術直後の側面と斜位像。腫脹が強い方です。局麻が切れ易い人でどんどん追加したからです。その勢で赤唇まで腫れただけでなく、血管収縮作用(止血補助)のエピネフリンの為に、赤唇まで白くなって赤唇縁の形がよく判りません。
下方からの画像では鼻孔の大きさと形に左右差がありましたが、全く同じにはなりません。なんていっても鼻柱が曲がっていますから・・。鼻孔と鼻柱には別の手術法があります。赤唇の腫脹が強いのは上段の通りです。白唇部短縮の傷跡が見えないほどです。
本症例はいろいろな点に留意しなければならなく、難しい症例です。三つの手術を同時にしたので局麻が切れて来て、追加追加したため、腫脹も倍加しています。でも治したい事は予定通りに治せました。術中には良く判りました。でも術後は形態不明となります。数週間の経過を見て行かなければ皆さんも判らないでしょう?。
という事で次週をお楽しみに!
手術後1週間で抜糸しました。
術後1週間の時点では、鼻翼の高さと口角の高さが揃っていると考えます。
容貌として可愛くなりました。まだ評価は待ちましょう。次回をお楽しみに!
下に術後1か月の画像。
鼻翼が後戻りして見えます。でも顔が傾いて写っています。どうなんでしょう?。口角も傾いて見えます。私は左右の挙げる量に差を付けましたから、口角は水平になっている筈です。よく挙がっていて笑顔の様で素敵です。鼻翼に対しては対策を立てます。
骨切り術後でE-ラインが整っている上に、口元がすっきりしたから、側面像斜位像に品があります。
次回創跡はもっと目立たなくなります。お楽しみに!
と思っていたら・・。やはり鼻翼基部の非対称性を許してくれません。後戻りはありました。上に書いたように口角の位置の左右差と鼻翼基部の左右差は同じ方が下がっていて、顔面全体の左右差はあれど、鼻と口の位置は異常感がないのですが、どうしても治したいとの事。もちろん口との角度が変わるから後日右口角挙上術が必要になるかも知れません。
とにかく鼻翼挙上術を際施行することとなりました。
正面像でも近接像でも、口の傾きと鼻の傾きは平行です。
鼻翼を弁状に持ち上げて顔側の土台の足跡の形の組織を縫い縮めて縮小します。今回は3針も使い、上の骨膜を掬おうとしました。そこに鼻翼を戻して無理やり鼻翼を挙げて縫いつけます。術直後の画像を下に。
鼻翼の付け根は左右対称の位置になりました。鼻翼のサイズは変えていませんから創よりも下に圧し掛かっています。オーバーハング,Overhungしています。数日中に鼻翼の組織の委縮していき、さらに傷が癒合していき瘢痕拘縮していくに従って挙上効果が亢進されるでしょう。もっとも中の組織を縫合した効果は柔らかい組織ですから後戻りはします。
前回の手術効果が後戻りしたので時間と量の問題は今後視ていきましょう。
術後1週間で上下は後戻りしました。ただし横方向の拡がりは改善されました。さらに、口角も対称性を作りたい希望。今後の計画は立てます。
鼻翼の組織そのものが多いためと考えました。特に鼻翼基部にオーバーハング、overhungした組織を切除してはどうかと提案しました。ついでに骨、梨状孔に吊り上げるつもりです。口角は再挙上が出来ます。
何しろ初診時から非対称を改善したかったのですが、なかなか揃いません。もともと曲がっていた口周りが骨切り後に目立ったのです。いつもの様に骨切ったら唇が余った症例で来院しました。私の口周りの手術ですっきりさせると同時に、非対称を治したかったのですが、どうも骨が曲がっているし、顔面神経や表情筋にも左右差があります。Dynamic な作用は予想が付きません。出来ることをしていくしかないでしょう。口角は合わせられるでしょう。
近々施行しますのでまだまだ載せ続けます。
当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しブログを掲載しています。 医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。
手術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。
6月から費用の説明を加えなければなりません。今回予め載せます。上口唇短縮術は28万円+消費税。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。尚2回目の手術は半額にしています。