2018 . 6 . 2

いろいろやってもやっぱり口周りの手術(白唇短縮術+口角挙上術)が最終兵器です。

口周りの手術と言えば、ほとんどが人中短縮術と称される上白唇短縮術と、口角挙上術の併用です。時に鼻翼縮小術が併施されます。同時にした方が良い形態が作れる場合が多いからです。 顔面の部品は目、鼻、口の三部位に尽きます。(耳は余り気にされません。)標準的に眼瞼は人の顔の印象の半分を左右します。「目は口程にものを言う。」です。もちろん二重でなければならないのはブログに説明してきていますし、その他の修正点も重要です。鼻は個体差が大きいのですが、鼻スジが低い人や鼻のあたまが上向いた人、丸く大きな鼻は、野暮ったく貧乏くさいので治したくなります。 また旧来骨格の修正術の部類が行なわれてきましたが、最近では専門的に行なう医師が増えてきました。特に日本人(アジア人)には、顔の幅が大きい人と、口が出ている人が多く居たのですが、最近では食物の変化から頤の発達不足の人が増えて来ましたから尚更です。口が出ていると原始的に感じられます。だから骨切り手術の受け皿は増えているのです。

上に書いた様に口が前突していると、いつも口を尖らせている様ですし、また食い意地が張った様で「うるさい!」のです。そうでなくても白唇部(鼻の下)が長いといわゆる「鼻の下が長い=スケベ!」の印象つまり下品に見られます。また、歯槽骨を後退させる骨切り手術をすると、長さは変わらないのに白唇の前傾が垂直化して、正対して見ると余計に長く見えてしまうので、治したくなります。 顔面の美容的形態は人の印象を支配します。生活態度や性格等の内面的な特質を現している様に感じられてしまいます。上に書いた様に骨格と眼瞼、鼻、口の三部品はそれぞれに印象を左右しますが、先ずは眼瞼から治して(日本人の半数は必要)、鼻は個人差ありも次に行く。骨格は高額なので必要に応じて受けるようです。結果的に口周りの切開法の手術は最終兵器になるのでしょう。 本症例は典型的で、眼瞼はもとより外鼻はいろいろ治しています。他にもスレッドリフトを受けて輪郭の修正を図っていました。次に口周りに進んだのですが、希望にて切らない上口唇形成術と称する上口唇小体切除術を受けました。

ところで同時に赤唇部の増大も受けました。その為、赤唇部が分厚くなっているから、術後経過が通常のコースになりません。従って今回は術前、術直後、翌日の画像はすごすぎるので、術後1週間まで待って画像を並べていきます。

症例は28歳女性。上口唇小体形成術で突っ張らなくなって上口唇が挙げ易くはなったが、短くなっていない。結果的に白唇長16mm。切除4mmが適応します。ヒアルロン酸で赤唇縁のムコクタネウスリッジを増量して外反にしてはいる。でも更に軽度でも外反を加えたい希望。人中と弓がなだらかで立体感が不足している。人中部を縫合する際に1mmずつ内側に寄せて強調する手術法が適応します。画像の如く口角は下がり気味で、当然に口角挙上術の併施が適応します。顔面部品の横比は内眼角間33㎜:鼻翼幅33㎜:口唇幅50㎜とほぼ黄金比率の5:8です。口唇の横幅はあるが、口角は下がっている数少ない症例です。従って口角を目尻方向に向けて引き上げます。白唇の切除幅より多く5㎜×内側まで7㎜の三角形を切除してその隙間に引き上げます。 それでは画像を提示します。

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上の画像は術前と術前のデザイン後の正面像。

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上の画像は術直後と翌日。下に術前と術直後の4方向。

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まだ手術翌日までの画像なので、経過の評価は次回にします。

という訳で、今月から定式の説明や料金を記載しなければならないので、経過の画像を載せる際に、症例ごとの説明は加える暇がありません。今回の症例から、画像を追加して行って更新する形式を利用します。

下に術後1週間の抜糸後の正面像。

IMG_3849下に4方向画像。

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内出血は見られませんが、腫脹は強い方です。従って運動も回復していません。しかも、赤唇にヒアルロン酸が入っているのでボテッとしています。確かに人中と弓は強調され立体感が出来ましたが、これもやり過ぎ感があります。これもヒアルロン酸の影響です。

順次症例の評価を加えていきます。下には術後2週間の画像。

IMG_4197口角の傷跡は目立ちません。鼻の下の傷跡も2週間にしては目立ちません。もちろん幅がないのですが、鼻の孔の下の土手(Nostril sill)の麓を切開していますから、むしろ隠れるのです。

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まだ運動は回復していません。鼻翼の位置は半分戻りました。2週間でここまで治れば、次回の術後4週間ではかなり形態の改良性が見えるでしょう。ヒアルロン酸の影響がどのくらいのこるかが不明で完成時期が不明です。

術後4週間の経過写真です。

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術後4週間です。近接像も載せました。左鼻翼部の凹凸はありますが、消えて行きます。

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4方向では創跡が見えません。

遂に術後3ヶ月で卒業となりました。

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正面像では良く出来ています。口角も下がっていません。さらに挙げる事も可能です。

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なんか側面像斜位像では口角の挙がりが足りない様に見えます。画角の問題かも知れません。ヒアルロン酸の吸収と残存の影響かも知れません。

口角挙上術は上口唇短縮術に併施するべき症例が多く、上口唇の切除量と同距離挙げる事を標準術式にしています。やり過ぎると鼻唇溝を越えてしまうから縫合出来ないし、魔法使いの様な口になるからです。でも症例ごとに口角の下がり度は個体差があります。本症例は追加が可能かも知れません。何故ならヒアルロン酸の消長が影響するから、二次的に追加してもいいと考えられるからです。実際口角挙上術を2回したら大喜びされた事があります。しかも、その症例こそが「I.S.になっちゃった!」とツィッターで評判の年来の患者さんです。

本症例の患者さんへ。待ってまーす!。

ここで、本年6月からは術後経過の画像と説明を1シリーズのブログに足して行って更新することにしました。下記の説明を、経過ごとに書き加えても読むのが面倒なだけだからです。 当院は、20186月に厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しホームページの修正を行っています。

医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。

そのため、症例写真やブログが一時的に閲覧できなくなる場合があります。ご利用にあたり、患者様にご不便をおかけ致しますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

施術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明を加えなければなりません。今回予め載せます。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。