今回は定期的に追加修正をして来ている黒目整形ファンの女性です。眼瞼の開きが強いのが好きでキリッとしているのを保ちたい人です。いいんですこれが。開瞼が強いのが似合うのです。ゴージャスな雰囲気です。
目を開く時、上眼瞼挙筋が瞼の縁=瞼縁を引き上げます。眼瞼挙筋は目の奥の骨から発し=起始し膜状の腱=腱膜となり瞼縁に停止しています。眼瞼挙筋が腱膜になるところでミューラー筋が枝分かれします。
開瞼は覚醒時には不随意にしている筈です。活動時、知的作業時、運動時どの場合でも自動的に目を開いて、瞬きしても瞬時に(そもそも瞬きですから)開きます。場合によっては随意的に目を開かさざるを得ないときもあります。
眼瞼挙筋は先ず不随意に収縮します。ある程度開いたら、ミューラー筋の中のセンサー(信大の松尾元教授は筋紡錘と言っています:膝蓋瞼反射と同じだと提唱しています。)が感知して調節します。目を大きく開く必要があるまたは、そういう精神状態(興奮や驚きややる気を出すときなど交感神経が強くなる時)の時はミューラー筋がピクッと収縮を加えて、焼く1mm大きくなります。逆に眠いときなどはミューラー筋が働きません。随意的に目の開きを大きくしようとする時は眼瞼挙筋の収縮を増やして開けます。
眼瞼挙筋の収縮力が生来弱いのが先天性眼瞼下垂症です。目薬のテスト、フェニレフリン点眼で収縮させようにも弱いものは弱いので挙がりません。後天性眼瞼下垂症は眼瞼挙筋腱膜が持ち上げようとする挙上力が眼瞼の縁に有る瞼板に伝わらなくなっている状態です。具体的には腱膜が瞼板から外れているか、付着部が菲薄化して伸びてしまっている場合があります。後者の方が多い様です。この場合コンタクトレンズが原因となっている症例が多いのも、診断の一助になります。
後天性腱膜性眼瞼下垂は、腱膜を瞼板に縫いとめれば治りますから、結膜側から糸で縫いとめることでも可能です。ただし糸は縦に着きますが、筋線維も縦方向なのでずるずるとずれていくことがあるため戻りが起きることがあります。
先天性眼瞼下垂症では筋力が不足しているために閉瞼時の瞼縁と最上方視の距離:挙筋筋力(活動距離)が不足しています。この距離を変えられないのですが、挙筋を縫い縮めれば(短縮術)開瞼は向上できるわけです。閉瞼時は下眼瞼の前に上眼瞼が被さり閉じますから、閉瞼時を2mm程度挙げても薄目にはなりませんし、4mm挙げて2mm隙間が開いていても角膜は露出しないので、乾燥性角膜炎にはなりません。だから逆に、滑動距離が正常より4mm以上低い症例では無理です。その場合眉と繋げる吊り上げ術を適応します。
説明が長くなりました。今回は右中央追加希望。左内外追加希望。
本症例は面白かったので一昨年分から一部を再掲します。2年前に手術を繰り返して、一度完成を見た症例です。他院で埋没法が行われた後に物足りなくて、当院で切開法を施行しました。開瞼の向上という結果は出ましたが、左右の微妙な開瞼の差と瞼縁のカーブという形態と機能の問題。前頭筋収縮の非対称、影響して重瞼の非対称が診られたために、修正してきました。
上の画像が一昨年の術前術直後です。両眼共に画像上で開瞼が向上しています。
何回か修正手術をして左図の様になりました。とにかく両側ともよ~く開いていて、患者さんからはその時点でやっと、完成のお墨付きを得られました。本症例の患者さんは目の開きを最大限強化して、しかも二重もくっきりしたいと当初から希望されていました。症例経験に対する感謝を致したいと思います。
そして約一年を経て、来院されました。一部に経年変化が見られるので、修正したいとの事。私は前年から「切らない手術は戻ることがある。でも切らない手術は複数回出来る。」と申し上げて来ましたから、希望に応じます。
右眼瞼の外側と左眼瞼の内外側にNILT法=切らない眼瞼下垂手術=黒目整形非切開法を追加しましょうという事になりました。
上図は今回の術前と術直後です。
そして1週間後と2週間後です。
下に術前と術直後の近接画像を並べました。
更に術後1週間と術後2週間の近接像で比較しましょう。
私としては「よく出来ました。」と思います。開瞼が向上して昨年の様なキリッとした目元を取り戻しました。重瞼は充分に広いアジア人では最高位です。繰り返してきたのでクッキリ度も向上しています。さすがに解剖学的にこれ以上は難しい重瞼幅です。開瞼も限界まで挙がっています。角膜の上に1㎜は掛からないと上の白目が見えたら不自然です。撮影時にカラコン着けてもらい丁度いいです。似合います。一度完成!。としました。
本年の追加修正は右中央の黒目整形と左内外の黒目整形です。
見事に開瞼が強化しました。今後数週間で変遷します。画像を提示しますのでお楽しみに!
術後2週間で撮影しました。
「よく開きましたね!」とのお褒めの言葉を戴きました。今後の変化はどうでしょうか?。診ていきましょう!。
術後1か月です。よく開いていてお悦びです。
良く診ると、重瞼幅が僅かに戻っています。切らない眼瞼下垂手術はあくまでもプチですから当初半量ほどの後戻りがあります。その後定着して何年保てるかは個体差があり、それは原因次第、生活次第です。次回定着してどのくらいか診ましょう。
術後3か月で来院されました。
若干の開瞼低下を訴えられました。
左がわずかに落ちました。遂に次回は切開を検討することになりました。ですから継続的に診療していくことになりました。次回は新しい板にコピペして作り直します。
当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しブログを掲載しています。 医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。
症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。
施術のリスク・副作用について:・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・目頭の切開部位は、目やにがでる場所ですので、消毒にご来院下さい。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、切開部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。
本年6月から費用の説明も加えなければなりません。切らない眼瞼下垂手術は21万円です。 ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、自費診療分から出演料として20%オフとなります。