2019 . 7 . 20

加齢性の上口唇増長化には人中部白唇短縮術でバッチリ!

加齢に因る上白唇の伸張は皮膚弛緩と口輪筋の脆弱化がもたらすと考えられます。統計を取っている訳ではありませんが、私は本邦最多の口周り手術の症例を診て来て、全症例とも必ず計測して来ましたから、平均値は判っています。成人後は10年で約1㎜伸びます。しかも元々長い人は間違いなく気になって来ます。人中部の白唇の長さは15㎜以下が標準です。ですから出来るだけ15㎜以下にしたいと思います。

また白唇が伸びて来ると逆に赤唇が薄くなって内反して来ます。赤唇は擬態と言って女性の象徴ですから、加齢による貧弱化は中性化を呈してしまい残念です。赤唇の露出は程度問題で調整が効き、私の得意手術です。人中やCupidの弓、赤唇中央の突である口唇結節の作製も症例ごとに調整して来ました。これは私のオリジナルですが、術前の診察所見が重要です。私はまともな医者ですからね。結果的に満足な結果を得ましょう。

症例は51歳女性。幾つかの美容医療を受けてきた。まず当方に相談をしたくなって来院。4年前に受けた鼻中隔延長術と縫合は下がりすぎた。鼻翼外側切除も受けたが小さくなりきっていない典型的な例。鼻尖が低くDrooping(下がり鼻)して、しかも鼻孔縁が上方にある。Hump(鈎鼻、段鼻)があり鼻綾に沿って2㎜突。

今回の本題は、人中部白唇長21㎜で歯槽が前突。歯科矯正した結果歯牙が後傾してE-ライン上に口唇がある。6㎜切除して15㎜にしたい。上顔面(生え際〜眉下)72㎜:中顔面(眉下〜鼻下)55㎜:下顔面(鼻下〜頤尖)64㎜と下が長く、上口唇(白+赤)27㎜:下口唇(赤〜頤尖)37㎜で、黄金比率の5:8を目標に上を23㎜にしたい。人中と弓も加齢に伴ってなだらかになって来た。鼻柱基部で1.5㎜ずつ寄せてしっかり再建したい。

口角は、内眼角間35㎜:鼻翼幅34㎜:口唇幅48㎜でこれも黄金比率の5:8を適用し、口唇幅を52㎜まで横にも引きたい。計算すると頬骨隆起方向に30度5㎜のデザインがよい。

治す方法として鼻孔縁下制術、鼻尖に軟骨2枚などの適応ありも、同時に出来るのはまず白唇部短縮術と口角挙上術となったが、更に分けて取り組みたい希望を受けて白唇短縮術から施行した。

先ず術前術後の画像を比較しましょう。

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術直後は局所麻酔の残存もあり口は閉じられません。鼻も引っ張られています。でも既に人中や弓ははっきりして白唇も赤唇も女性性を魅せます。

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近接像で術前、デザイン、術直後を診ると短縮度がはっきり判ります。後は創跡の問題です。丁寧に細かく真皮縫合しましたから幅は拡がらないでしょう。

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翌日診ると、出血は止まっていて腫脹が軽い。もちろん力を入れないと口は閉じません。

術後1週間で抜糸しました。

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いつもの様に抜糸時に引っ掻いてしまうので創の線が赤くなります。でも腫脹は年齢のわりに軽い方で、形態が見えて来ています。下顔面の中で上下の口唇の比率が整い、薄くて酷薄だった赤唇が丁度良く見えています。上下の赤唇の比率もこれも黄金比率の5:8が綺麗とされます。ほぼ理想的にできました。また人中もはっきりとした溝になり、Cupidの弓も美しい。口唇結節も前向きで若さを魅せます。

IMG_1776IMG_1777側面像斜位像では腫脹がまだ目立ちます。内反しているのもこの為です。

術後1週間までの画像でも若返り手術の効果がよく見えます。失礼ですが年齢と共に(とはいっても術者の私よりは8歳下)経過は長くなります。後から顕在化したのもその結果です。

術後3ヶ月で傷跡の治療を要しました。

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正面像では立体視が為されないので判りにくいかも知れませんが、近接画像で診れば見えます。左の鼻翼の横には余剰皮膚の膨隆が残りました。鼻孔の下の傷跡も一部凹凸があります。膨らんでいるのが肥厚性瘢痕です。ステロイドの注射で平坦化出来ます。

ただし白唇の人中部の長さは14.5㎜で後戻りどころか短縮しました。

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側面や斜位では上白唇が短縮して、上下口唇=白い部位まで唇です!!の比率が 黄金比率になり、更に薄かった上赤唇が外反して露出し、若返ります。それが証拠に赤唇に軽くリップ引いているのがセクシーですね。

当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された省令「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しホームページの修正を行っています。

施術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明も加えなければなりません。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。局所のブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。