昨年12月中は手術三昧で、大きな手術が多く当然モニター希望の症例も多いのでしたが、新たな版を描きませんでした。正直忙しかったからではありますが、実はもう二つ、ブログを書くアプリが更新されて使えなくなったのと、いつも大阪院で使っているPCが壊れたというか古くなって、ブログアプリが動かなくなったので書けなかったのです。やっとMacを買い変えて、ソフトの使い方も専門家に教えてもらって、今年の入ってやっと、順次ブログを書き始めました。ということは本当にブログは私が書き連ねているからこうなったのです。その証拠です。文章も面白いと言ってくださる方がいらっしゃいますが、本年初頭の何回かは前振りを割愛します。ではこの文を前振りにします。それでは書き始めます。今年も始まります。
さらに言い訳を書き加えます。年末はダウンタイムを過ごせる場合が多いので、満を辞して大きな手術を受ける患者さんが殺到します。本症例もそうですが、何ヶ月も前に来院されて、計画を立てます。結果年末の2週間程は月初めには手術予定がぎっしり入っていました。ですから正直言って、ブログを書く暇もありませんでした。大きな手術はある程度料金が嵩むので、ブログ掲載の承諾で価格オフを求める症例も増えます。年末の2週間は半数近くがモニターでした。さらにPCとサーバーの問題もあり、ブログが溜まりました。ところで実は、リフト手術はダウンタイム中は形態的結果がよく見えません。本症例も腫れました。したがってダウンタイムが過ぎてからの掲載となったのは逆に判りやすくなったかもしれません。ある患者さんは「まだブログに載っていませんね。楽しみにしていたのに。」とも仰っていました。「いくつかの問題で遅れました。」と言い訳したのですが、結果が見易くなったかも知れません。
症例は66歳女性。なにしろ明るい女性。楽しい女子。私より上でもとてもその年齢に見えません。遠方から本年10月に大阪院に初診されました。私に罹って当初はいくつかの面を相談されても、逡巡していました。これまでに他院で手術を受けていて、結果に満足度が足りないからでもあります。私のブログを視て何ヶ所かを治したい希望もありました。その中で、上眼瞼がまあまあぱっちりしているのに、下眼瞼が弛み。まず下眼瞼の皺取り(Hamra法でない筋皮弁法&涙袋温存)から入りました。結果に大変満足いただき、次に進みたい希望が生じました。
経過観察中電話をいただきました。やはりブログを視て、フェイスリフトをしたいとの事。来院されて診ると、画像にある様にマリオネットラインを目立たなくしたい訴えです。であれば、マリオネットラインの外側の弛んだ膨らみであるJowl,ジョウル(訳すと動物の顎の弛み、日本ではブルドッグと比喩する)を引き上げれば良いと説明しました。ブログを視て知ったそうです。そもそもJowl fatは加齢で太ったそうです。下顎骨は骨格的に綺麗なのにJowlが損ねる典型です。この様な女性に広範囲皮下剥離リフトは効果的です。実は口周りも加齢で伸びて下がったので、手術希望でしたが、「顔は土台造りからが適当です。」と強調したら、納得されました。
上に書いた様に、年末はダウンタイムが取れスケデュールを立てられるので、大きめの手術はすでに満員で、年末最終日ですが、銀座院へ移ってもらいました。
画像は術前から診ていきましょう。
マリオネットラインとは操り人形=マリオネットの口が割れている線に出来る溝です。同部に靭帯があり、Jowlが落ちてきてのし掛かるのです。
上の両側側面像と下の両側斜位像でも、Jowl とマリオネットラインが目立ちます。Jowlから下顎部の組織が落ちると口角まで下がって見えます。
手術は耳垂下端で2.0㎝、耳珠上で2.0㎝、耳後部上端で1.5㎝引き上げました。
Jowlが挙がって、マリオネットラインが浅くなりました。口角も挙がって見えます。
年末年始は経過観察出来ませんでしたが、術後1週間で抜糸時に来院されました。訊くと、翌日は腫脹が亢進しましたが、48時間から軽快してきました。私が言う通りで感激されました。その後も冷却を励行しました。内出血は剥離腔に起きましたが、下の画像でご覧の様に術後1週間では黄色化してきました。頭痛も軽度で鎮痛剤は不要でした。
まだ腫れていてJowlも膨らんでいますが、剥離腔全体が腫れていて、Jowl だけではないと言うことはJowlがないということです。顔面神経は触っていないから運動障害はないと説明して安心されました。
上の側面像と下の斜位像を視ると、下顎縁の外側の軟部組織は腫大していますが、Jowlだけが膨らんでいないから、効果が得られている訳です。
抜糸は、耳珠部以外の耳前部。耳後部は生え際方向だけ抜糸し、耳後部の折れ返り線は残します。
術後2週間で全抜糸します。下に画像。
頬骨下の剥離腔に血腫後の瘢痕があり、硬結を触れますが、外からは見えません。Jowlだけが膨らんでいるのではなく、下顎縁のカーブが綺麗に再現されます。患者さんもスッキリしてお悦びです。
手術後2週間で、斜位像でも側面像でも下顎縁が綺麗なカーブを描いています。
全抜糸しました。耳後部の傷跡は見えなくなります。耳垂は伸びていません。耳珠も珠の形を保っています。この辺りは私のこだわりです。
次回術後1ヶ月は来院されないとの事。写メを下さるのでお楽しみに!
後で見つけました。ご覧の様に好きな角度で撮って送ってくださいました。
その様な訳でいよいよ術後3ヶ月です。
周囲の人に”シュッとしましたね”と言われたとお悦びです。
確かに顔が小さくなった。私たちのスタッフも見て嬉しい。何しろキャラクターが明るく若々しいので、この手術が功を奏しました。南方系の女性の明るさが引き立ちました。
傷痕も見えないと言って下さいます。
実は次に進みます。お楽しみに!
当院では、厚生労働省より改定され施行された省令「医療機関ホームページガイドライン」に遵守し、ホームページの修正を行っています。
施術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。
費用の説明も加えなければなりません。広範囲剥離中顔面リフトは80万円+消費税です。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。