2025 . 7 . 31

いつもの切開&広範囲剥離Jowl Liftだけではなく、スレッド,Thread Jowl Liftも、”持続性”の点は別として”効果”は充分にあります。

題名にある様に、今回のブログは久し振りのスレッドリフトの掲示です。やはり私のブログに、切開リフトがたくさん載っていて、皆さんが飛びついてきます。実はJowl liftに於いては、私は皮下でのJowlまでの広範囲剥離リフトで、絶大な効果を魅せてきました。そして私はスレッドリフトもJowl liftにほぼ同数利用しています。ただし料金的に切開リフトに比べて低価なので、あまりモニター20%オフサービスに繋がらないのです。ちなみにJowlとは一般英語で、訳すと動物(主に豚)の様な顎(周り)です。日本ではブルドッグ状態と言いますが、これも動物です。

昨今は私の様に、SNS等で”簡単”(私は詳しい)な説明と画像が少なからず目に突きます。その中に、SMAS法が出来る医学的知識と技術を売りにするものもあります。時折り患者さんが訊いてきます。[面白いぜ!、私の出番だ!] 前にブログにも書きましたが、私はSMAS法を37年前から経験しています。はっきり言って私は上手で安全です。ちなみにSMASの概念が発表されたのは1974年です。ですが、今から15年前に提唱されました。”SMASはJowlには無い。 したがって耳前からSMASを引き上げても、Jowlには牽引力が働きません” もし腫脹に因り一度は挙がっても、Jowlは確かに数ヶ月でかなり後戻りします。そして下顔面リフトに於いては、靭帯法が一番効果と持続性が高いのですが、一日仕事となり数百万円が相場です。そして次に効果的で持続性も高いのが、広範囲皮下剥離リフトとされています。この10年間私はそれを専売してきました。要するに剥離が重要です。切開したら、皮膚を浅い皮下脂肪層の下でポケット状に剥がして、引っ張って余分な皮膚を切除して縫合すると、皮膚はその位置でポケットの表裏面が癒着します。人間の治癒力は強いので、癒合は強固です。ですから持続性が高いし、面が広いほど(広範囲)持続性も高いのです。

ですがJowl liftに於いて、スレッドリフトでも効果が得られます。一言でスレッド, thread リフト,Lift=糸リフトと言っても、糸の種類は多様です。いいですか?。糸は軟部組織(皮膚には凹みを作るので不可、皮下組織、SMASを含む筋膜)は脆いので通してもズレてくる訳で、何らかの引っ掛かる材形が開発されました。その中で私は3D糸とコグ糸を二層に入れます。3D糸は、小さいコーン(アイスクリームの三角錐)が1㎝間隔で糸に付着していて、これを皮下脂肪層に入れて抱え上げます。そうすると、Jowlは挙がるのですが、Jowlの脂肪層と皮膚がエラ(人間は魚では無いので鰓はなく、正しくは下顎角)に持って行かれて弛むので、コグを併用します。コグ糸は細かくトゲトゲが付いているので、棘を皮膚=真皮の裏に点々に刺して、手で平らにすると弛みが平坦化する仕組みです。こうして、私が頻用するスレッドリフトはJowlをちゃんと持ち上げます。でも、何度も書きますが、軟部組織は脆いので、何れは外れていきます。さらに言うなら、糸の中でも非吸収糸は経年変化で皮膚が薄くなると露出しかねません。私は何度も診ました。ですから吸収糸が定番です。残念ながら、長くても1年半で解ける材料です。通った痕に瘢痕が出来るからある程度引き上げ効果が持続すると言っても気休め的です。ちなみに私は、スレッドリフトの数年後に切開リフトをして剥離した際に、瘢痕が引っかかる経験はよくありますが、患者さんがリフト効果がなくなったと認識したから切開リフトした訳です。

結局は、効果と持続性は、ダウンタイムと手術時間と料金との天秤です。患者さんそれぞれの求める面を汲むことが肝要です。それには患者さんと医療者側の信頼関係がベースにあります。社会歴や、患者さん周囲との関係、隠すかオープンかも勘案しなければなりません。最近こめかみリフトをした患者さんは配偶者にもバレないで隠し通せたそうです。これは稀なケースですが、よく相談してスケデュールを立てれば可能なのでした。

症例は67歳女性。美容外科治療は数十年来受けてきたそうです。アンチエイジングの為の美容医療は他院でスレッドリフトやボトックスなど色々為されていて、当院でも五年前からクマに対するPRP注入療法などをさせて頂いていて、昨年に他医に為されたPRP注入が気に入らなくて、私のブログを覧て、私に罹る様になりました。その後は私が定期的に診てきました。

その際訊くと、1年前S.でスレッドリフトを受けたがあまり効かなかったし、糸が皮下に触れ、線状陥凹が見えるからやり直したくて、やはり私のブログを覧て、切開リフトも考慮しました。でも今回はまず、私が組み合わせで入れているスレッドリフトを受けようかと思ったそうです。昨年末にはプランを提示しました。Jowlが目立ちますから、3Dリフトとコグを併用します。

具体的には耳前部の頬骨弓よりも下に2点を1㎝間隔でデザインし、針孔を開けてから、まず小さなコーンが1センチ間隔で糸に付いている3D糸を、コの字型にJowlに向かって皮下脂肪層に挿入していきます。一度Jowlに糸を出します。その後耳前に弛みが溜まる分を、トゲトゲが5㎜間隔に付いたコグ糸片側2本を真皮直下に沿わせて入れて、しごいて平らにします。

画像は各方向を、経時的に観ましょう。正面像から。

上左図は術前、上右図は術直後。Jowlが挙がって下顎縁が卵型にスッキリしました。

上二葉は術後1週間と2週間です。実は糸を入れた後に、右は強すぎたので引っ張って緩めました。挙がり具合に左右差があると訴えられました。でも画像では判りません。

術後4週間です。左右差に付いては訴えられませんでしたが、マリオネットラインをどうにかしたいと頼まれ、上右図はヒアルロンさんを注入した後です。浅くなりました。患者さん「完全に埋めないで目立たない程度で良いです。」と言って下さいます。確かにその”程度問題”です。

下には斜位像。

術前はJowl が目立ちます。

術直後にはJowl が膨らんでいません。点々は糸を出すマーキングです。

術後1週間です。左右差は若干診られます。敢えて、術後3ヶ月経てまだ左右差が目立つなら、片側だけでも3Dリフトを足しても良いと言いました。

術後2週間です。Jowl は半分後戻りします。意外と重いのです。

術後4週間で後戻りは見られますが、Jowlの量は術前よりは少ないでしょう。

下からは側面像。

術前はJowlが下顎縁より下まで垂れています。

術直後は下顎縁のカーブの下には弛みがありません。

術後1週間でJowl そのものは診られません。

術後2週間でも下顎縁より下への後戻りは少々です。

術後4週間の側面像では、下顎縁下への後戻りは診られますが、術前よりは軽く、Jowlは挙がっています。

当院では、厚生労働省より改定され施行された「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しブログを掲載しています。 医療法を遵守した情報を詳しくお知らせするために、症例写真・ブログに関しましても随時修正を行っていきます。症例写真の条件を一定とし、効果だけでなく、料金・生じうるリスクや副作用も記載していきます。ブログにも表現や補足の説明を付け加えさせていただきます。

施術のリスク・副作用について:・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・目頭の切開部位は、目やにがでる場所ですので、消毒にご来院下さい。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、切開部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

費用の説明も加えなければなりません。3Dリフトは14万円+消費税。コグ糸は一本3万5千円+消費税。ブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。