2018 . 1 . 11

久し振りの美容手術を受けてお悦び!

数年来の馴染みの患者さんです。加齢現象に抗う為、眉下切開から入りました。口唇も検討していますが時間の関係で見合わせています。眼瞼は重瞼術埋没法で微調整してメンテナンスしました。

今回年末年始を利用して簡単な手術であるスレッドリフトを受けることとなりました。ついでに眼瞼の埋没糸の追加してラインの調整もしました。

画像をご覧下さい。術前術後の正面像、左斜位像、右側面像を並べます。

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テープを貼っている2点は3Dリフトの刺出点です。

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耳の前のもみ上げの後ろにテープがありますが、ここが刺入点です。

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耳前が刺入点で、Jowl (マリオネットラインの後ろ)が刺出点です。

それでは、手技を説明しましょう。私はJowl の改善にはスレッドリフトを多用します。2層入れて組織全体を引き上げます。Jowlは皮下脂肪が下顎縁のラインに沿って下垂してきた物体です。皮下脂肪層には区画というか部屋があり、下は下顎縁、前はマリオネットで支えられています。だから下垂した皮下脂肪はJowlに溜ります。ですからその部分の皮下脂肪層を直接引っ掛けて、後上方(耳の方向)へ引き上げると元の位置に戻せます。そこでまず3Dリフトを使います。耳の前から刺入して皮下脂肪層を貫通してJowlの皮膚に刺出します。こうしてJowlを直接引き上げます。さらに皮膚の伸展が起きているので、コグリフトを真皮の裏側に入れて引き締めます。

3Dリフト糸は、小さな(直径3mm)コーンが糸に約1センチ間隔で付いていてそれで皮下脂肪を支え挙げる作用があります。コグ糸は、糸に小さな(長さ約3mm)棘が枝の様に1センチ間隔で付いていて、真皮の裏側に刺さり皮膚を引っ張れます。3D糸もコグ糸も耳前部の2つの孔から刺します。3DはJowlに一度出しますが、座位にして見て、引き上げを調節して患者さんに見てもらってから出ている糸を切り、皮膚の中に埋め込みます。引っ張りすぎると皮膚

さて効果は如何でしょうか?。正面像の術前ではマリオネットラインの下の下顎のラインが凹んでブルドッグ顔貌です。症例患者さんには失礼ですが、加齢による変形(変身)は皆さんに起きます。この変化は典型的で、英語ではJowl と書き、訳すと動物(特に豚)の垂れた顎という意味です。術後は顎のラインが綺麗な弧を描いています。Jowl の引き上げには糸をJowl に直接刺出する3Dリフトが最適です。ただしJowl が後ろに動いたのでエラの上が膨らんでいます。実は腫脹です。その間は髪で隠しましょう。ちなみにフェイスリフトは耳の前を切って引っ張るのですが、Jowl までは遠いので力が届きません。3Dリフトの方が効果的です。フェイスリフトの補助にも使えます。

斜位像ではブルドッグラインが僅かに見られますが、術前術後を比較してもらえば改善性は明白です。側面像の術前像では、顎の下に弛んで下垂していて頬が、下顎骨を乗り越えて下顎にのしかかっています。これこそJowl です。術後側面像では下顎縁のラインが影としてちゃんと見られます。

眼瞼は右最外側に埋没法重瞼術を追加しました。下の画像は左が術前、右が術直後です。目尻の上に強い引き込みがあります。この点が欲しかったのです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERAOLYMPUS DIGITAL CAMERA左図は術後1週間です。強過ぎる引き込みは消えてきました。お悦びです。よくある様に「これなら反対側、左側もしたい!。」と告げられました。私は「いつかはね!。」と返しました。実際には結構混んでいて、手術は数週間待ちです。

今回術後1週間の画像も頂きました。

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腫脹が解消して顔が細くなりました。弛んだJowl が挙がり、ブルドッグ顔貌が解消しています。

まだまだ経過を診ましょう。今後をお楽しみに!