カテゴリー別アーカイブ: 診断

2021 . 11 . 24

鼻翼縮小術の外側三日月型切除は適応が限られますが、鼻翼鼻背溝までの切除で鼻翼吊り上げも加えられます。

アジア人は身体に特徴があります。一説に因ると、アフリカで発生したホモサピエンス(現存人類種)がシナイ半島を経て旅立った後に、寒冷地のヨーロッパでは身長が高くなり(ベルクマンの法則といって、例えば白熊の方が南方の熊より大きいのがそれです)、更に冷たい空気を暖める為に鼻が高くなりました。白人の皮膚や目や髪の色素が少ないのは、日照が少ないから無駄な材料(メラニン色素は重要な栄養素から作られる.)を消費しない様になったからです。アジア人は進出時に中間の気候地を経由してきたので、黒人よりは黄色くなり、鼻は大きくなっても高くならなかったのです。更に2万年前の最終氷河期に東アジアに進出した集団は、寒冷地適応で一重瞼となりました。この遺伝子は大多数の日本人に混じっていて、日本人の半数は発現し一重瞼です。
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2021 . 3 . 12

男性でも口角挙上術は似合うでしょ?。メイクでカムフラージュしなくても、マスクで隠していれば、数ヶ月で傷跡は目立たなくなります。

暮れも押し迫ってきました。手術も押しています。年末年始の休業体制を使っての患者さんも多く、いや緊急事態宣言中か9ヶ月間ずっと忙しかったです。そのため今回のブログは、まず症例説明から提示します。細かい手術等の説明は、追い追い書き加えていきます。 症例は34歳男性。幾つかの美容外科治療を行ってきたが、今回口角挙上術を希望された。いきなり人中部の白唇の上下長を測ると19㎜あり、短縮術の適応でもあるが、ダウンタイムが長いのは知っていて、見合わせる希望。口角挙上術はマスクで隠せば数週間でやり過ごせると知っている。ブログを見て理解している。計測し、内眼角間距離31㎜:鼻翼幅37㎜:口唇幅57㎜ですから、黄金比率の5:8にするなら口唇幅を1.5㎜拡大したいので、口角を斜め上30度方向に5㎜移動するプ
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2021 . 1 . 14

L型プロテーシスに鼻唇角プロテーシスを組み合わせるのを分離型と言います。

鼻唇”角”は読んで字の如く’角度’です。部位としては鼻柱基部の深部にプロテーシスを入れます。側面像で、鼻尖から後方へ鼻柱が造る線と、白唇(口唇は赤い部分だけでなく皮膚の白い部分も口唇で、皮膚色ですから白唇、はくしんと読みます。) の交わる角度が鼻唇角です。患者さんには、最低限直角以上にしたいと云われます。鋭角だと正面から視て、鼻が喰い込んで見えるからです。角度を変えるにはプロテーシスで鼻柱基部を前に出す事ができます。 鼻唇角プロテーシスは韓国で「ネコ手術」と称されて流行っている様です。確かに東アジア人に鼻唇角が鋭角で喰い込んでいる人が多いので、韓国には患者が多いのでしょう。もちろん日本人の半分は遺伝的要素が同じですから適応患者は多数です。ちなみに鼻唇溝の上の三角形の深い部分にプロテーシ
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2020 . 11 . 30

何回かの手術を受けても眼瞼下垂症は治らなかった。先天性及び後天性後葉性眼瞼下垂症と先天性前葉性眼瞼下垂症。蒙古襞の狗縮は形態的につり目で機能的に前葉性眼瞼下垂症を助長しています。

眼瞼下垂症を手術するべきなのは、医療は身体機能的な改善を齎すべきだからです。機能的改善は形成外科医が担当すれば保険診療です。一人一人の身体機能は国民社会の総体の民度と生産性を高めるからです。ただし形態的に美しい、自然な(標準的にあり得る形態)見た目に造り上げるには美容医学の素養を要します。形態的な改善は社会全体の明るさを齎します。 前にも記しましたが、私は約20年前に非形成外科の美容整形医(昭和53年に美容外科が標榜科目となるまで)出身の美容外科医の集まり日本美容外科学会,JSASを父が開催した際に眼瞼下垂手術の講演をして紹介しました。その後は非形成外科医が学びに来て眼瞼下垂手術をしたがりました。でも機能的改善は不備です。 ところで目頭切開手術は戦前から為されています。有名な眼科
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2020 . 11 . 20

人中だけでない白唇短縮術追加を求められました。頤が短いからそちらも治しましょう。

私は口周りの手術の専門家の如くに、SNS上で囁かれている様です。違うってばあ〜!。上白唇短縮術を始めたのは5年前です。メキシコ出身の USAの有名な美容外科医が国際皮膚科学会誌に発表した論文 '2003Jun;2(3):303-6.The upper lip lift using the 'bull's horn' approach Oscar M Ramirez' を読んで始めました。口角挙上術も、5年前に韓国の医師がデモ手術 ,Live surgery をして見せてくれてから飛びつきました。当初の症例では上白唇短縮術を単独で、その後は多くの(約3/4)症例で口角挙上術を併施しました。1例目も2例目も今でも私に罹っています。本症例も2年前ですが、一回目が落ち着いてからは来院せず、久し振りに
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