数少ない口角挙上術の単独症例です。何故かは見れば判りますし、診察所見が示唆しています。こうしてちゃんと、診断の下に治療方針を決めなければ、良い結果は得られません。
またぞろ強弁する様で恐縮ですが、形成外科医療とそれに基づく美容外科医療を軽視してきた世間の風潮に抗う為に説明します。形成外科と美容外科は形態的改善を目的にするという意味では同じですが、対象が違います。形成外科医療は何らかの原因で異常な形態を呈した患者さんを正常に復するまたは近づける為にあります。美容外科医療は正常範囲の患者さんに形態的により向上を求めて行なわれます。その基準は学術的に確立しています。
また正常と異常のカテゴリー分けは、数字的に標準偏差を元に算出しますし、客観的に判断されますし、政治的にも判断されます。例
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カテゴリー別アーカイブ: 医学
口周りの手術。難しくも面白い症例が増えています。
標題に書いた様に込み入った症例です。先天性疾患があり、その付随症状として上口唇が長く、下顎の後退もありE-ラインがプラス。口蓋裂の治療に付随しての構音障害はリハビリを継続しているため、口輪筋を訓練しているから厚みがあり上口唇が内反している。これまで診てきた症例と比べていろいろな点を留意しなければならないということです。知識を駆使する為に頭脳を駆使しなければならなくて難しいけれど、それぞれ解き明かしてみれば結果が予想出来て面白いのです。
口周りは白唇と赤唇の口唇。上下の鼻翼、頤。後ろには歯牙と歯槽と口腔内。それを作るのは骨格と口蓋、舌の関係性も考慮しなければなりません。実は口周りといえば、先天性疾患の知識も必要です。口唇裂と口蓋裂が主ですが、上下顎の疾患もあります。ここは形成外科医のステ
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鼻スジにはシリコンプロテーシス、鼻尖に耳介軟骨移植。これが定番(定式)です。
久し振りに外鼻を手術した症例を掲示します。私は30年前に北里大学の美容外科・形成外科入局以来、外鼻の手術に数多く携わってきました。実はチェーン店系では、のべつまくなし同じ形の(出来合いの)シリコンプロテーシスを短時間(<1時間)で廉価で入れるので、人数では叶わないですが、トラブルも多いし、患者さんに合わない形が頻繁に見られます。
私達美容形成外科医は主に軟骨移植とシリコンプロテーシスの併用手術を行なっています。今や定番で学会でも認められています。これが綺麗ですし、症例に合わせて作るので自然状態を損ねない。トラブルも少ないし、半永久的に長持ちします。ただし手術時間は圧倒的に長く、本症例でも約3時間を要しました。だから症例はチェーン店系の半分以下です。
実は更に、他の手術が多発してい
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丸顔の人に適応する白唇部短縮術。口角拳上との組み合わせで更に可愛い!
口周りの手術は適応が広く、白唇部長が15㎜以上ならば適応症例と成り得ます。ただし顔面の形はバリエーションがあります。
面長の人は大抵下顔面が長く、下口唇から下も上白唇も両方長く、上白唇の切除幅のバランスを取らなければなりません。でも、先ず白唇部短縮術から入る人も多く、逆に頤骨切り術を受けてから口周りの手術を受ける人も多いのです。
対して顔面の幅がある人で縦横の比が丸顔なのに、下顔面のしかも上白唇が長い人はアンバランスですから、白唇部短縮術の適応性が高いのです。そうなれば頬骨骨切りやエラ手術との前後して受ける症例もあり得ます。
顔面縦横の比は頬骨幅:顔面上+中+下長+髪で表わせます。またぞろ黄金比の5:8を当ててももアジア人では縦長の人は少ないのですが、頬骨幅が130㎜以下の
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左右差は近づきました。片側眼瞼で見るとよく開いています。
眼瞼の手術症例のブログ提示が引き続いています。最近の症例は全例切開法の眼瞼下垂手術および重瞼術に、目頭切開は蒙古襞の拘縮解除を求める一辺4mm60度のZ-形成法が定式となりました。これがいいんです。結果が本当に良好なんです。その訳はこれまでも書いてきましたが、医学的、文化人類学的に、また生物学的に説明できます。だからとにかく、この手術を受けて生体機能と社会的機能(美容上の形態は社会適応です。)を向上させましょう。今回の症例は両側眼瞼下垂症でも、片側が重い患者さんですからよく判ります。
症例は27歳女性。2年前に眼瞼下垂症を指摘された。ソフトコンタクトレンズ装用歴17年で、挙筋筋力15mmと正常です。5年前S美容外科で埋没。その後左に眼痛、痙攣、頭痛を生じてきた。この既往歴から、C.L.
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