カテゴリー別アーカイブ: 医学博士

2018 . 7 . 13

定番となりました口周りの手術。適応ピッタリの症例です。

毎日口周りの手術を行っています。口周りの手術に於いてはバランスが重要です。私は毎回強調してきましたが、顔面全体の中での縦横の比率に応じて治すべきです。その点では症例ごとにバリエーションがあります。実際にいくつかの手術を組み合わせた症例も多くありますが、白唇が長い人を短くする手術が基本です。白唇部だけ短縮すると相対的に口角が下がるので、99%の症例が口角挙上術を併施します。また、白唇部は加齢に因り長くなり、赤唇部は加齢に因り薄くなり貧相になります。だから加齢顔貌の改善のためにも効果的な手術です。だからむしろ、先天性に長い場合それだけで人格に影響してしまいます。 症例は37歳、女性。上顎が下がっていて弛みや間延びした印象があると感じて来院。その前に丁寧にメールで相談事項を送ってこられました
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2018 . 7 . 12

口周りの手術:今回は術後1か月までを同時公開。上口唇短縮術+口角挙上術+鼻唇角プロテーシス

口周りの手術は白唇部短縮術と口角挙上術の併用法が主です。口周りと呼べば鼻や頤、歯や歯槽、周りの骨も関係します。骨格を治してから口周りを手術する症例が増加しています。鼻翼は同時に治す要にお奨めしています。鼻尖増高術を軟骨移植でする場合は、同時手術が難しく、しかも白唇短縮術と切開が近いので3か月以上明けなければなりません。本症例では鼻尖終了。鼻陵も入っていて不要。鼻翼は大きくない。頤も出来ている。唯一鼻唇角が喰い込んでいて上にある点が残っていました。その為に白唇が長いのを認識していました。鼻唇角の下制は移植が必要ですが、耳介軟骨では不足なケースが多く、シリコンプロテーシスが適応しますが、多くの若造の美容外科医は知りもしません。そもそも鼻唇角という言葉も知らない輩が多いのです。奴等には教えてあげな
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2018 . 7 . 6

やはり口周りの手術は最終兵器です。静脈麻酔は楽ですが結果は?。

先週は毎日1例ずつ、一日2例口唇短縮術をした日もありました。当院では手術枠が午後2時15分から午後6時までの3時間45分と限定しています。口唇(人中周囲の白唇)短縮術と口角挙上術は2時間の枠を必要とします。静脈麻酔下に手術するとなれば、ケースバイケースですがさらにプラス最低30分は要します。ですから一例ずつしかできません。 確かに静脈麻酔は楽です。患者さんは局所麻酔の痛みを感じません。医療側のスタッフも気を使わなくて楽です。術者は出血が少なくなり、いちいち拭き取らなくてよくなり手技が減ります。ただし静脈麻酔でも原則的にもう一人管理する麻酔科の医師が立ち会います。だから麻酔の医師が気を使います。 では、静脈麻酔下での手術と、局所麻酔単独での手術と何が違うでしょう。まず静脈麻酔下では
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2018 . 7 . 5

骨切ったら唇が余った症例が増えています。

顔面骨切り術は、顔面骨格を変える手術です。先天的に顔面骨格の異常を呈する病態は少ないのですが、輪郭は顔面の形態のベースですから、形成外科分野では専門的に研鑽している医師がいます。そして正常範囲でも美容的に骨格改造をして美的に向上する希望は昔からありました。 ただし、骨切り術は大きな手術で、合併症も重篤になり得るし、生体機能を害する可能性さえも皆無ではありません。また特別な設備と器材も必要ですし、医師の体力も要します。だから、形成外科の中の専門家(顎顔面外科医と呼びます。)は数少なく、日本では十人は数えられません。韓国にも多くは居ませんが、設備費用も医師の費用も、まだ流石に本邦の半分以下ですから(一人当たりJDPに比例します。)安く受けられるし、専門家が育って来たので最近韓国で手術を受け
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2018 . 7 . 5

目が離れているなら、目頭切開といっても、適切な手術法でないと。当然眼瞼下垂手術も。

目頭切開手術は戦前から行なわれて来ました。私はこれまでに何度も何度も強弁してきましたが、一重瞼に伴う蒙古襞の被さりと拘縮は同時に治した方がいいに決まっているからです。戦前に内田先生が発表した手術法は戦後も今から数十年前までは行なわれて来たW−形成法です。私も15年前まではしていました。この方法はまあまあの結果を得られます。でも理論的に、W法では再拘縮を防げますが、拘縮の解除は出来ません。私の父森川昭彦は、曲線のオメガ型切開法を考案しましたが変法に過ぎませんでした。ましてや、三日月型切除法は最悪です。美容整形のチェーン店は美容形成外科の学術的研修をしないで見よう見まねで手術しますが、S美容外科を代表として、彼等は三日月型を相伝して来ました。勉強しないからそれしか知らないのです。三日月型は縦に創
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