2018 . 8 . 15

口周りの手術を段階的にしていきます。

症例は26歳女性。歯科矯正中。骨切りも予定している。赤唇部の口唇結節と口角にヒアルロン酸を入れて、口角を挙げてみた。これはシミュレーションとして有用で、このまま保ちたいので手術を検討された。計測すると、内眼角間37mm:鼻翼幅36mm:口唇幅50mmで黄金比率の5:8を参照すると目じり方向に5mm挙げるデザインが適応。手術直前に6×10㎜の三角切除二変更しました。ご覧の様に赤唇の幅があり、白唇部短縮術を受けると赤唇が厚すぎる危惧があるため、予め赤唇切除を予定した。口唇結節を細く尖らせたいため中央は3mm切除に留め、口角付近は4mm切除のデザインとした。歯牙3が下がるなら口角の内側は無理して取らなくてもいいとも考えた。白唇部短縮術は後日赤唇の厚みが判ってからシミュレーションして検討することとした。

こういった面白い手術を使い分けるのも美容外科冥利に尽きます。しかも美的センスの高い患者さんで、私の診察と説明を良く理解し、時には希望を訴えるから、汲める点は使い、難しい点は摺り合わせて行けばより良い結果が得られる症例です。ですが、赤唇部切除術は腫脹で結果が見えません。薄くしたのに厚く腫れるからです。ですから今回も術後1週間の経過までから提示します。

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正面像は術前、術直後、術後1週間です。

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術前、デザイン、術直後、術後1週間の拡大像です。

IMG_6467IMG_6474OLYMPUS DIGITAL CAMERAIMG_6465IMG_6475OLYMPUS DIGITAL CAMERA左斜位像と右側面像。

術後経過中にアクシデントがありました。口角炎を惹起した模様です。傷の部位で口唇ヘルペスウイルスが活性化したようです。直ちに抗ウイルス薬を処方しました。直ぐ治るでしょう。創が痛いのかヘルペスの方が痛いのかは判りませんが、この手術でよくある内出血よりも痛々しく可哀そうですから、今回は画像提示だけで詳しい説明は術後経過とともに加えていきます。ヘルペスの活性化は合併症と捉えられてしまいかねないのですが、予期できませんでした。逆に口角挙上術の結果に影響するような合併症は起きないと考えています。

当院では、2018年6月に厚生労働省より改定され施行された省令「医療機関ホームページガイドライン」に遵守しホームページの修正を行っています。

施術のリスク・副作用について・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。・抜糸までの間、鼻下を伸ばす表情はお控え下さい。・口唇部の違和感は、2~4週間程度かかります。・手術後2週間は、口を大きく開けることはお控え下さい。・手術直後は、つっぱりを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。・手術当日は、洗顔をお控え下さい。・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。・手術後1週間(抜糸まで)は、鼻孔部位のお化粧はお控え下さい。・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

6月から費用の説明も加えなければなりません。上口唇短縮術は28万円+消費税。口角挙上術は25万円 +消費税。局所のブログ掲載の契約を受けてもらえたら、出演料として20%オフとなります。