日本形成外科学会が認定する専門医の意義と形成外科医学教育の卒後研修の内容
医療は細分化し、標榜科だけでも今や24科、標榜の認可がまだ無い専門分野も入れれば数限りない科目があり、研究会を主宰しています。現在、厚労省が学会としての外形基準を審査し、医療における各専門分野を、国家レベルで認定し、保証はしませんが、より安全だと公示しています。さて専門医はどういう医師なのでしょう?。
私は、日本形成外科学会認定医です。ですから、形成外科専門医の認定法については知っていますが、他は知りません。私は好奇心があるので、他科の医師とのコミニュケーションで、聴いた事はあります。詳しくは知りませんが、おおむね似たレベルだとの印象ではあります。
私は平成7年に、日本形成外科学会認定医試験を受けまし
▼続きを読む
カテゴリー別アーカイブ: 未分類
鼻の美くしさⅠ:アップノーズとショートノーズ。部分とバランス。
外鼻は形態だけでなく、量的な差異が美しさに繋がるものです。そして、鼻の中でも上から下まで各部位のバランスと周囲との調和が、顔全体の美しさと大きく関わる部品なのです。
上から眉骨(眼窩骨上内側縁)と眉間の隆起、鼻根(鼻骨上縁)へのYの字の連続性。鼻陵=鼻筋の通ったしかし斜めから見ればカーブを描くライン。鼻尖の上から鼻尖が立ち上がって鼻柱に向かって急激に落ちるカーブ=はっきりした鼻尖。鼻柱はスッと直線的で、鼻唇角ははっきりしている。
こんな美しい鼻の形を持っている人は日本人ではいないかも知れません。日本人をはじめとした、東アジア人つまり非白人の外鼻の特徴として、絶対的に低い。幅がある。さらに周囲の顔面も抑揚のない平板。これが標準的な東アジア人なのです。またぞろ、形態人類学の論議になり
▼続きを読む
▼続きを読む
美容医療の神髄番外編-本邦の戦後の医療の経緯Ⅰ
古来は医療というのは、怪しいもので、神懸かりだったり、気持ちの問題だったり、科学的ではなかったのです。
本来生命や、機能を保全する事は、国家や為政者に取って必要な事です。兵隊を減らさない。労働者に元気に働いてもらう。この為に医療は便利です。その事に気付いた集団のリーダー=王でも、君でも、社長でもありです。)は、医療を利用しようと考えるのは当然です。
文明開化以前にも、日本では江戸時代には、医学を目指した者はいました。町医者と御典医です。経験則から医療をしていました。ちなみに私の四代前は福島で地域医療をしていたそうです。欧米では、ルネッサンス期に、東アジアでは文明の萌芽と共に、日本では明治維新後に近代医学が科学的に発展しました。
日本では、後付けで西洋医学をまねたので、制度が
▼続きを読む
▼続きを読む
美容医療の神髄Ⅵ-歴史的経緯第五話- ”口頭伝承話”その5
美容整形は戦後高度成長期に乗って発展しました。形成外科は戦後に戦傷外科から外傷外科、そして美容医療の一部を担って存在してきました。どちらも形態改善医療であるから、オーバーラップしていて、少なくとも、機能改善をも目的とする疾病対象の医療である形成外科診療において得られる知識や経験は、美容外科医療を行う際に必要不可欠であることはこれまでにも、このブログで再々述べてきました。
昭和50年代に形成外科と美容外科が標榜されたとき私は、これでまともな医療として見てもらえると期待していました。しかし、広告宣伝合戦と、多店舗展開という、ビジネスの世界に向かってしまったのは、前回詳述した通りです。私が医学部であった昭和50年代に情勢は急展開していったのです。私は父とよく、この状況について話し込んでいまし
▼続きを読む
▼続きを読む
腋臭症(ワキガ)と多汗症(汗の臭い)Ⅰ
汗:人間は恒温動物ですから、汗によって体温調節しなければなりません。ですから、汗は人間らしさの特徴であります。体内で産生したエネルギーのうち余分を排出する。外界から熱エネルギーを受けても、体温を上昇させないようにする。その時熱い汗を出し、蒸発させて気化熱を奪うことで熱エネルギーを排出する。これができないと高体温となってしまいます。近年、毎年夏になると話題になる熱中症。昔は熱射病と言いました。高い温度にさらされ続けて、汗での体温調節ができないか、汗を出し続けて脱水になる状態。体温が上昇すると、脳は簡単に壊れはじめます。悪化すると死に至ります。
つまり発汗は人間にとって大事な生命維持機能なのです。しかし、臭いを伴います。水だけでなく、有機物を含むからですが、その割合は体内の組成により個体差
▼続きを読む
▼続きを読む